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ロボピッチャー・かとうたかおのweblog

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2005年04月29日
京都

 京都に帰ってきました。

 帰ったら、SCRAPの最新号が届いていました。
 今回は印刷の載りも絶好調で、あいかわらずすさまじい内容です。

 今日からいたるところに配られます。
 お楽しみに。

 ひとまず、これで。
 
 眠むらねば。

kato takao** 29/4/2005 金曜日 07:03 | Link | TB (0) | コメント(0)
2005年04月28日
東京終了

 たった今、ライブとその後の打ち上げが終わってホテルに帰ってきました。
 東京のライブにきてくれた皆様本当にありがとう。すばらしいライブができました。うん。ほんとよかった。

 僕らはあと数時間寝て、京都に帰ります。

 たくさんの人に会って、たくさん話して、よい時を過ごしました。

 次はもっとゆっくりと来られると思います。
 ソロライブもするしな。
 もっと仲良くなろうと、こっそり思った東京ライフでした。

 まあ、とにかく、一つ一つのライブを、丁寧に必死でやっていて、どうも僕らはすばらしいのだと、再確認したライブでした。。
 
 次ぎ見るときに、もちろん、また、今までで一番よいライブを、当然のように見せると思います。

 では。

kato takao** 28/4/2005 木曜日 05:29 | Link | TB (0) | コメント(0)
2005年04月25日
東京へ

 まもなく東京へ出発です。
 
 昨日京都でのライブを大好評と失笑のうちに終え、まあ、なんつうか、ロックとため息は似て非なるものであるとはいえ、そこにある相似性を見ないわけにもいかず。
 また、さらにいうと、ロボピッチャーとロックも似て非なるものであるなあと、思ったことは胸に秘す。

 で、今から東京に出発です。まだ荷造りが終わってないよう。ああ、あと20分で伊藤君が迎えに来るよう。9時に山科駅にみんなで集合だから、なあ。

明日から東京2DAYSライブです。東京から電車で8時間以内の方はぜひお越しください。僕らは、また、いつもみたいにいつもとは違う演奏をします。

 ■ 2005/4/26(火) 吉祥寺・スターパインズカフェ
ロボピッチャーの出演は20:40頃
【時間】open 18:30 start19:00
【info】スターパインズカフェ http://www.mandala.gr.jp/spc.html  

■ 2005/4/27(水) 新宿・レッドクロス
 ロボピッチャーの出演は21:05頃
【時間】open 18:30 start19:00
【info】http://www.redcloth.co.jp

 ロボピッチャーは、おそらく6月くらいから東京でイベントを始めると思うのですが、そのためにもこの二日間はお客さんに入っていただかないと困ってしまいます。
 うわ。こんなぶっちゃけたミュージシャンの日記ってないなあ。夢がない。ロックもない。金もない。せめて一個でもあればなあ。特に金があればなあ。はあ。

 たった今伊藤君から電話がかかってきて15分遅れるそうです。予想通りやな。うん。そんなこともあろうかと、15分早めに集合時間を設定しておいて良かったよ。俺、このバンドを影で操る裏ボスやなあ。

 よしよし。これで、15分余分に日記がかけるぞ、と思ったけど、特に書くこともないので、まあこの辺で。
 今日は東京に到着して、新宿は歌舞伎町のホテルに泊まり、おそらくおびえた猫みたいに部屋でじっとしていると思います。もしくはメンバーと飲んでると思います。

 それでは。
 有楽町であいましょう。

 うそです。

 吉祥寺と

 新宿です。

 で、あいましょう。

kato takao** 25/4/2005 月曜日 09:26 | Link | TB (0) | コメント(0)
2005年04月20日
終わった終わった

 SCRAPの編集がほぼ終わりました。
 厳密に言うと、まだいくつかの確認を残したままで色校正を出すのだけど、まあ、ひとまず終わった。

 さあ、遊ぼう!と思ったら、ものすごくたくさんの用事が僕をどうやら待っていて、まあ、どうしようもないけれど、どうしようもないなんて割り切れもせず。

 最後のデザインラフを見終わって、「これで行きましょう。いいデザインです」と言って、僕の仕事があらかた終わったときも、なぜかそんな達成感はなくて、むしろ不安感が残った。
 なぜかわからないけど、ありえないスケジュールの遅れの余波か、これまでにない進行をした今号の形態がまだ飲み込めていないからか。

 まあ、いいや。
 とにかく終わった。
 今は久しぶりのビールを飲みながらこれを書いてます。

 おそらく、今まで使ったことのない部分の脳みそを使って、書いたことのないテイストのテキストを書いた。
 それを書き終わって、ものの10日ほどで印刷されて、街中にばら撒かれるなんて、それはそれですばらしくステキなことだと、まあ今は思ったり。

 ボロフェスタの開催が決定しております。
 10月の8,9,10日です。
 今日はその会議も行なわれました。
 長い会議で、僕は極度の鬱と、中度の躁を体験し、リミエキの飯田君に気の毒がられました。
 
 また、いろんなことが始まっていきます。
 今日は後少し眠ったら大阪に行って、打ち合わせが3本。その後SCRAPの第7号の編集会議です。明後日はロボピッチャーの練習。

 そして、24日に京都でライブです。
 このライブの後、京都ではしばらくライブをしません。
 しばらくというか、ライブハウスでは当分しないんじゃないかな。
 関西でのライブは、なぜか春から初夏にかけて少ないです。
 この機会で、ぜひ、ロボピッチャーの出来たばかりの新曲を聴きに来てください!

 東京には月に一回くらいいく事になりそうです。
 なぞの加藤ソロライブもブッキングに成功!わー。
 東京でソロライブなんかやったら寂しくて死んでしまう、と伊藤君に言ったら「じゃあ、ライブを見に行くよ」といわれ「いや、リハから一緒にいこ」と言ったら、さすがにちょっと呆れられました。ちぇっ。

 東京といえば、僕の敬愛してやまないバンド「Limited Express (has gone?)」が今月21日に初東京ワンマンライブを行なうそうです。

 Makes You Dance!
〜Limited Express (has gone?)東京初ワンマンライブ!!!〜
4月21日(木)@東京 渋谷NEST
OPEN 18:00 START 19:00
前売り/1500円(WITHOUT DRINK) 
当日/1800円(WITHOUT DRINK)
Guest:miami
チケットは、ぴあ(Pコード196-396)・ローソン(Lコード37200)、
NEST、他にて購入可能。

 まあ、だまされたと思って見に行ってください。
 音楽の可能性は、地平線の向こうまでも続いていて、しかもその道のりは、けっして美しいだけではない、という尊さを体現している音楽です。 

 そういやKittenという雑誌がリミエキの特集をしていますが、そこに僕も少しだけ寄稿しています。もし興味のある方は手にとってみて下さい。

 さらに!
 にしき屋の愛すべき男(?)ゆーきゃんも東京でライブです。
 4月25日(月)代々木 Zher the ZOO
 4月27日(水)下北沢mona records

 ほんで、ロボピッチャーが26、27と東京でライブで、なんかにしき屋東京に大集合やな。
 27日はママスタジヲとライブやし。京都のブッキングと変わらんやん。
 
 そんなふうに、どこへでも、いつでも、ふらりと出かけて行って、歌を歌って、ビールを飲んで、笑っていられたら、それはそれで、


 しんどいか。

kato takao** 20/4/2005 水曜日 07:02 | Link | TB (0) | コメント(0)
2005年04月15日
うわあ

 今日ファンダンゴでライブです。
 なんとか僕も行きたいと思っております。
 必死で頑張ります。
 這ってでも行きます。
 ああ、また朝日が昇るよう。

kato takao** 15/4/2005 金曜日 06:04 | Link | TB (0) | コメント(1)
2005年04月13日
練習をやっています

 ロボピッチャーの練習をたくさんやっています。
 普段の月よりもライブが少なかったし(いや、今月は6本ライブするけど)、これまでの曲のアレンジの見直しと、新曲のアレンジをやっております。

 バンドでアレンジを考えているときはとても楽しい。
 家で一人で曲を作っている時のような、現実離れした幸福感や、どん底感はないので、安定した状態で音楽を楽しむ事が出来ます。
 煮詰まってアイデアが出なくなったら、コーヒーを飲んだり、別の話をしたりすればいいし、どうしてもだめだったらもうその日は練習をやめてご飯でも食べに行けばいい。
 曲を作っているときは、一回袋小路に入ると「もう駄目だ、おれの才能は枯渇した」と思って、本当に真っ黒な気持ちになるけど、バンドだと、なんか気が楽です。大丈夫。きっとそのうちいいのが見つかるよ。

 新曲がとてもよいのです。
 なんとなく普段から口ずさんでいる。
 今月中には、お聞かせできる状態になるのではないかと思っております。

 で、SCRAPの編集作業もまた山場を迎えております。
 16日が入稿ですが、なんと!まだ一ページも完成しておりません!うわー。うわー。叫。

 まあ、なんつうか、土俵際の魔術師ぶりをまた見せてやるよ、っていう気分ですが、とにかく信じられないくらい遅れていて、デパオクとかにうつつを抜かしてる場合じゃなかったよ。くそっ。

 というわけで、どうも、この3日が山場です。もんのすごく働くはずです。
 というか、もう、「もーーーーんのすごく」働かないと間に合わないのです。あっはっは。

 次号SCRAPはTシャツ特集であることは告知したと思いますが、この二ヶ月間Tシャツのことをいろいろ調べて、いろいろ考えて、いろいろ可能性を探っているうちに、頭ん中で線がぶちっっと切れまして、「もうTシャツなんて、別にどうってことねえんじゃねえか?」という結論に達しました。
 あのさ、Tシャツでメッセージだ、アートだ、自己表現だっていってるけどさ、別にただのちょっと厚めの下着じゃねえか。っつう話ですよ。ビジネスとしてのTシャツってのはなんかわかるけど、そこに必要以上に意味を乗せ過ぎてる気がしたんですよね。
 
 なので、SCRAPは、Tシャツの無意味さを前面に押し出した、怒涛のスラップスティック巨編でいく事にしました。もうさ、ナンセンスですよ。いや、正確にいうと、ビバナンセンス!無意味さを追求しきったところに、意味を見出しちゃいますから。

 ちなみにタイトルは
 「TシャツからTをとったらどうなるか」
 です。

 じゃ、今から、また書きます。
 楽しみにしておいてください。
 僕が大好きなバンド、ママスタジヲのインタビューも掲載されます。
 僕が大好きなバンド、マジシャンズのうんざりするくらい変な写真も載ります。
 絶好調の大人気編集後記ももちろん掲載。
 SCRAP始まって以来の大太っ腹企画、どーんとみなさんにTシャツプレゼントも行ないます。
 
 そんなこんなで、ロボピッチャーともどもSCRAPをどうぞよろしく。

 あ、SCRAPのHPでうちのボランティアなスタッフによるblogが開設されております。
 僕も少しだけ書いています。
 よかったら見に行ってあげてください。
 で、コメントとか、トラックバックとかどんどんしてくれていいから。

 http://www.scrapmagazine.com/

 SCRAP blogというボタンを押したらいけるはず。

 そんじゃ、そんなこんなで、とにかく、どうぞ、いろいろ、よろしく。

 あ!DMを数日前に出しております。
 まだ届いていない方は、メールください。info@robopitcher.comまで。おもしろDMが届くはず。お気軽にふらっとメールください。どうぞどうぞ。
 では。

kato takao** 13/4/2005 水曜日 07:58 | Link | TB (0) | コメント(0)
2005年04月11日
デパオクミュージック

 僕が僕のことを好きな理由は、やりたいと思ったことをかならず実現するところです。
 音楽がやりたいから音楽をやっていて、文章を書きたいから文章を書いていて、自分の雑誌を作りたかったから、自分の雑誌を作りました。

 デパートの屋上でライブイベントをするというのは、どうも5年ほど前から思いついていたようで、先日ゆーきゃんにこのイベントのことを説明したら、「ああ、昔からやりたいっていってましたもんね」といわれました。
 僕はもうずっと前からデパートの屋上でライブをしたかったのだ。

 すさまじい睡眠不足のまま、イベントの当日がやってきて、僕はタイムキーパーをしながら、たくさんのイベントスタッフ(つまりSCRAPスタッフ)に簡単な指示を出していました。
 それにしても、このイベントスタッフは信じられないくらいクオリティーが高かった。新しいイベントを自分達が作っている喜びを、とても上手に体で表現していたし、自分達にやってきたラッキーを目を見張るようなすばらしさで受けとめていました。

 ステージを作って、飾りの風船を膨らませて、販売用ビールが持ち込まれて、スピーカーとミキサーを持ち込んで、ギーアン、ベーアン、ドラムセットを屋上に上げて、看板を取り付けて、道筋を示すポスターをそこら中に貼って、PAさんと打ち合わせて、時計をにらみながらリハーサル。アーティストを迎えに行き、フリマ出店者を迎え、必要な机といすを運んで、アーティストの物販ブースと、ビール売り場と、フリマ用の受付を作りました。
 プラッツ近鉄は百貨店なので、お客さんが通るところをフリマの出店者やアーティストやスタッフが通るわけにはいけません。なので、そのための導線をつくり、人を配置して、うまく人々がこの屋上にたどり着けるようにしました。

 リハーサルが終わって、本番前の時間に、スタッフがチラシを配りに行ってくれました。
 僕は「よろしく」といって、背中を見送ったけど、突然、すごい不安がやってきました。
 この僕のエゴから始まったイベントが、まったく誰からも支持されずに、一人もお客さんがこなかったらどうしよう。会場を提供してくれたプラッツの人や、フリマを出店してくれているお店の人や、出演を快く引き受けてくれたアーティストの人や、こんなに一生懸命働いてくれるスタッフ達に僕はなんて言い訳したらいいんだろうと思っていました。

 前例のない事を思いつくことはそんなに難しい事ではなく、それを実行に移す事もそんなにむずかしいことではない。例えばどこかから大量の借金をして、むりやりやってしまえば理論上は可能だ。
 でもそれをあらゆる意味で「成功」させるのはものすごく困難で、すさまじいストレスがかかることです。

 僕がそのときに感じた不安は、別にそのときに始まったわけじゃなく、この二ヶ月間僕につきまとった感覚です。
「絶対にすごいイベントです!」といろんなところで、いろんな人に話したけど、99%成功するであろうイベントの1%を思わないなんて僕には出来ない。

 13時になって、イベントがスタートして、お客さんがぽつぽつやってきて、ステージを見守っていました。演奏は14時からだったのだけど、遠巻きにステージを見ている人達をみて、僕は少しだけほっとしました。少なくともこの人達は、このイベントを楽しみにしてくれている。
 
 14時にメキシコタクシーの演奏が始まって、空は相変わらず青くて、SCRAPスタッフはチラシ配りを終えてステージ周りに集まって、お客さんが釣られるように柵を乗り越えてステージに集まり、京都タワーがこの30年でもっとも美しく見えて、イベントが動き出しました。

 僕の仕事はここまでだと、僕は思いました。
 できることは全部やって、イベントが動き出したら、あとはアーティストとお客さんがこのアートを完成させるのでしょう。僕はそうなるための準備をして、それだけだ。後はどうにもならない。

 幸せそうに演奏する人と、会場に入ってきてびっくりする人の顔と、音に合わせて少しづつ体を動かすお客さんを見ながら、僕はビールを一本だけ呑みました。
 泡がのどを滑っていき、胃にたどり着いたとき、僕は心から「やった!」と思いました。
 耳の中で、ものすごいファンファーレが鳴り響いていました。、確信的な勝利の音でした。こんな音楽が、もしも人々のもとへ届けられたなら、死んでもいいやと思うようなすばらしい音楽。

 僕は安心して、力が抜けて、「よかった、よかった」とつぶやきながら、一人だけでその幸せに浸っていたけれど、もう立てないくらい疲れていて、会場の隅で座りこんでしまいました。
 どうやら、僕はひどい顔をしていたようで、たくさんの人達に心配されました。 
 でも、もう大丈夫。
 後は、僕は歌を歌うだけだから。
 音楽は絶対に僕の味方で、いついかなる時だって、ひとたび僕がステージに立てば、それで最高だから。だから、みんなそんなに心配しなくても大丈夫ですよ。

 イベントが進み、ロボピッチャーの出番まで1時間くらいになったときに、SCRAPのスタッフが僕のところへやってきて、「ロボピッチャーのために、チラシを配って、一人でもたくさんのお客さんを集めてきますね」といいました。
 僕は「ありがとう」といったけど、これは、なんて、幸せで、そして残酷な言葉なんだろうと思いました。僕は、彼女の言葉を聞いて、実はずいぶんと感動してしまったのだけど、それと同時に、今日はどうやら「いつもより良い演奏」をしなくてはならないのだ、と知りました。

 ふと、ある夜に思いついたのです。
 デパートの屋上って、なんでもっとみんな使わないのだろうと。

 あんなにステキな場所が、ほったらかしになっていて、「もっと新しい事をしたいんですよ」とか言っている似非アーティスト達は、自分の部屋に閉じこもって自分のための作品を作っているその時間に、なぜあの場所をもっと使わないのかと。

 僕の言葉と思いつきは、人と人とを伝わって、今この場所で、たくさんの人達が楽しんでします。言葉はイベントになり、いまやフェスティバルになっています。
 そうか。
 と僕は思いました。
 そして、そのイベントの最後に僕が、きちんと終りの合図を鳴らさなくてはならないのだな。
 つまりそれは始まりの合図だ。

 きっと、彼女の配ってくれたチラシが、人の手に渡った時に、もう意味は生まれていて、その一瞬のコミュニケーションのためにすら、僕は歌わなくてはならないのだ。

 ここにいる人達が、半信半疑で押したエレベーターの「R」の数だけ、僕らは「いつも」よりも良い演奏をする義務があるのだと思いました。

 心が震えていて、どうしようもなくて、ギターを持つ手も震えていたのは、果たして、前日から重い荷物を持ち続けたからなのか、どうのか。

 ステージでセッティングをしているメンバーを見て、ああ、そういえば、この人達もこんなことに巻き込んでしまったんだな、と思った。そして、少しだけ笑った。

 ロボピッチャーの演奏が始まって、僕はディストーションをいつもより少しきつめにかけながらAmを弾いた。叩くみたいに弦を弾いて、わかった。今日のロボピッチャーはすばらしい。

 ちらりとありちゃんを見たら、向こうも見ていて、少しだけ笑った。

 アンコールがあって、夕暮れ時を待ちながら「夕暮れ時を待ちながら」を歌って、初めて、この曲の意味がわかった気がした。この日のためのこの曲を作ったんじゃないかとまで思いました。

 夕暮れ時を待ちながら、僕はどこへ君と行くんだろう

 そんな激しい期待。もちろん不安。でも、確信。
 うつくしいものは世界にきちんと存在していて、しかもそれは、なおもすばらしい事にすぐに終わってしまうのだ。

 正しい事も、正しくない事も抱えて生きていこうと思った。

 ここで起こったすべての事を忘れませんように。
 僕に出来るすべての力を駆使して、今起こっている可能性を守っていこうと思った。
 京都タワーがこっちをみてあざ笑っているみたいだった。
 京都の長い歴史の中でも、京都タワーに向かって演奏したバンドは、きっと今日出演した5組だけだろうね。

 ステージの上から「ありがとう」といったけど、イベントのスタッフには言わなかった。
 僕の一番のありがとうは、SCRAPのスタッフに向けられていたのだけど、それはなにか別の言葉が必要な気がした。
 それを探していたけれど見つからなくて、打ち上げの会場でもわからなくて黙っていた。途中で僕はほんのビールニ杯で崩れ落ちるように眠った。打ち上げの途中で眠ったのは初めてだ。

 打ち上げは11時過ぎに終わって、僕はFLUIDの太田君とイベント用に借りたギーアンを返しに行った。その時電話がなって、友人から「桜を見に行こう」と言われた。
 もちろん、僕は疲れた体を引きずって、鴨川に桜を見に行った。ビールを飲んで、今日あったことを話した。
 4時くらいまで飲んで、それでも、体が熱くて、眠れなかったけど、レコード会社の人にもらったフィッシュマンズのベストを聞きながら眠った。

 目が覚めて、体中がだるくて、顔が日焼けでひりひりした。
 シャワーを浴びて、服を着替えて、台所でコーヒーいれているときにわかった。
 昨日スタッフにいえなかった言葉だ。

「これからもよろしく」

 そうだ。なんか、一緒に、いろんな場所へ行きたいと思ったのだ。
 いろんなことをやろう。この、ばかばかしくてすばらしいお祭りを、もっとステキな、もっとばかばかしいものにしていこう。
 どこまでいけるかな?と自分に問いかけると、いつも「宇宙の果てまでも」という言葉が浮ぶ。
 うん。宇宙の果てまでもいけるかもしれない。
 それに、今こうしてキーボードを叩いている僕の部屋から宇宙の果てまでの間に、もっとたくさんのすばらしくも愛しい場所があるはずだ。それを探しに行こう。ここから一番遠い場所で、一番面白い事をしよう。そして、自分達の心こそをまず豊かに。

 いつも、どんなムーブメントも、今が始まったばかりで、軌道に乗ることなんてない。
 僕らは、いつまでも安心なんかしないで、幸せになんかならないで、歓喜の瞬間を追い続け、あいかわらずひどい不安感と戦いながら、宇宙の果てを目指すのでしょう。

 よかったら一緒に行こう。
 ありがとう。
 ありがとう。
 これからもよろしく。

http://www.scrapmagazine.com/

kato takao** 11/4/2005 月曜日 03:10 | Link | TB (0) | コメント(10)
2005年04月05日
花冷え

 毎年言っているような気もしますが、「花冷え」という言葉がとても好きです。
 
 こういう季節をさらりと、しかもすさまじく深くとらえてしまう言葉があると、日本語の美しさを実感します。

 さて、
 おそらく
 今週と来週は
 「デパオクミュージック」と
 SCRAP6号の編集で
 僕はまた狂騒の時間に身をおくことになりそうです
 いくつかの特集ページはまだタイトルすら決まっておらず、
 いくつかの広告ページはまだ「何を売り出すのか」さえ決まっておりません。えー。

 まったくの文字通り
 まだ一字も書いていないSCRAPが
 果たしてあと10日で完成するのか?
 楽しみですね。
 
 デパオクミュージックが近づいてきました。
 デパートの屋上で歌うんですよ。俺。
 今は、デパオクイベントのフリマの調整をしております。
 応募していただいた方に規約を送付し、入場のときのレジュメをつくり、参加者のリストを制作し、お金の計算をして、なるべく問題がないようにトラブルシューティングをしております。
 ステージにおける、機材、PAなどの発注はいちおう終了。
 また、前日から、ステージ周りの装飾を始めるので、その算段もしなくてはなりません。
 なんと、みなさん、すごいですよ!
 風船が600個も作れるそうです。
 作れるなら作りたいですよね。
 前日から会場に入って、みんなで風船を膨らませる事になりそうです。

 それにしても、プラッツ近鉄はすばらしいですよ!
 新しい事、表現する事、そこで人々が発見し、インスパイアされ、さらに別の何かを生み出す可能性について、こんなに理解のある企業が世の中にあるのでしょうか。
 いや
 ない。

 僕は今後、可能な限りの買い物を
 プラッツ近鉄でしようと決めております。

 ポスターもつくって、色んなところに貼っています。
 チラシも作りました。
 SCRAPはもう大好評で、あまりもう町には残っていないそうです。
 僕の手元にもあまりないので、ライブなどにもそんなに持っていけないかもしれません。
 今回のデパオク特集は、本当にすばらしい出来でした。
 その、雑誌から派生したこの「デパオクミュージック in プラッツ近鉄」を
 なんとしても成功させたいと思っています。

 もし、あなたがフリーマーケットをそこで出したいなら
 info@scrapmagazine.com
 までメールをください。
 氏名、連絡先、売るものを書いてくれたら
 僕から参加規約が送られてきます。
 
 いや!
 そんなことよりとにかくライブが見たい
 という方は
 14時から17時くらいまでの間に
 プラッツ近鉄の屋上へお越しください

 いや!
 私はロボピッチャーのライブだけがみたいんだ
 という方は
 16:30くらいに
 来てくれたら
 いいと思います。

 フリマは13時から
 やっております。

 100円のおもしろ遊具も充実です。
 アンパンマンの電車もあります。
 ドラえもんにも乗れます。
 アバレンジャーの乗り物もあるそうです。

 そして!

 なんと入場は無料です。

 無料!

 ああ、むりょう。

 レ・ミゼラブルですね。

 ともあれ、

 なんとか

 どうにかして

 デパオクまで

 お足を運んでいただけたら
 
 幸いです。

 SCRAP一同
 そして、ロボピッチャー一同
 また、この日はにしき屋のスタッフも総動員なので
 にしき屋一同
 心よりお待ち申し上げておりますよ。

 ちなみに、東京や大阪や名古屋や広島や福岡でお読みの方へのこれは独り言ですが、
 プラッツ近鉄は
 京都駅から
 徒歩5分です

 イベントは9日です。
 晴れるといいなあ。

 4/9です。
 晴れてください。
 祈るとしたら俺は
 いまさら何に祈ればよいのか。

 2005/4/9です。
 ああ、たくさん来て欲しいです。
 盛り上がってくれたらうれしいなあ。
 人がたくさんこないかなあ。

 ロボピッチャーは、
 きっと
 その存在の曖昧さを
 フルに発揮して
 デパオクに
 ぴぃたぁっと
 マッチする演奏をすることでしょう
 春の来た喜びを
 体中で表現する
 ロボピッチャーを
 ぜひご覧ください。

 それでは
 また
 
 みなさん
 お元気
 で。

 か
 と
 う
 た
 か
 お
 。

kato takao** 05/4/2005 火曜日 06:00 | Link | TB (0) | コメント(0)
2005年04月03日
まあ

 なんともいえないのですが、ともあれ、僕らには春がやってきて、やはり宿命的な別れがやってきて、過去から続く関係と、これからはじまるであろう関係に心震わせながら、ビールを飲むのでしょう。膨らむ桜のつぼみを狂おしく思いながら。

 頭ががんがん痛みます。
 この痛みはどこからくるのか。
 血液が脈打つたびに痛むなんて、生命への冒涜ではないのか。

 汚いものがあったら綺麗にする。
 綺麗なものがあったら汚す。
 ひねくれてるのか。
 ちがう。
 それが求められているのだ。
 その繰り返しの中でぼくらは、なにも見つけずに、ゆらゆらゆれて、
 のどが引きちぎれるほどの大声を上げて
 叫ぶ
 
 たすけて

 と

 助けはこない。
 そもそも助けってなんだろう。
 何も僕らを救えやしない。
 ヒーローは現れずに
 僕はまた新しい傷を作る。

 ビールを飲んだ。
 とても。
 友人達はいつもみたいで。
 僕もいつもと同じだった。
 いつもみたいに遊んで、飲んだ。

 現状を聞いて、将来については話さない。

 僕らはいろんなことを知っているので、
 未来なんかについては話さないのです。

 僕は友人が
 セクキャバで性器を触られたって話を
 ははは
 と笑いながら聞いて
 雨の中を歩いて
 なんと!
 カラオケにまで行って
 エレファントカシマシの
 「かなしみの果てに」を歌いました
 とても上手に歌えたので、
 94点を獲得しましたが
 これは、プロの歌い手として 
 良いのか悪いのかは不明です
 
 高校のときに飲みに行ったのと同じ店で待ち合わせて 
 高校のときに飲んでいたビールを飲みました
 量は
 ぜんぜん違うけど
 なんであの頃は
 一杯であんなに話せたのか

 爪がはがれる映像が浮んで消えません
 みしみしと音を立ててつめが一枚ずつ
 ゆっくりと
 はがれていきます
 指からはどす黒い血が滲み出していて
 ああこれで
 僕は
 ギターを弾かなくて済むと
 思ったのか
 思わなかったのか
 指の節々から
 汚らしい液体が零れていきます
 一つ一つのしわから僕が剥がれ落ちていく
 だらりと両手を下げたら、
 ぽとりと何かが落ちたので
 ふと下を見たら
 ぼくの薬指でした
 
 薬指はびくびくと毛虫みたいにまだ動いていて
 毒々しい紫色に変色していて
 もう二度と
 あんなものは身に着けたくないと
 僕は思ったのだけど、
 思ったのだけど
 やはりギターが弾きたいので
 しぶしぶ拾って
 いつかどこかで
 またつけてあげようと
 思いました。

 外では雨が降っていて
 僕は明日からも忙しいようです
 こんなふうに言葉を書き続けて
 僕らはどこへいくのでしょう
 隣ではビールがしずくを蓄えて
 僕に呑まれるのをまだ待っています
 今日おそらく5リットルくらい目のビール

 物語の始まりには丁度いい季節ですが
 僕はまだ頭が痛く
 ささやかな別れの悲しみと
 出会いのもたらす不安定さと
 戦うのに精一杯で
 プロローグから先には
 なかなか進まないみたいです

 胃液で出来たお風呂に入って
 僕を溶かして
 胃の内壁だけの体になって
 それでもなお
 助けを求めるような
 そんな
 強さが
 欲しかったり
 そうでも
 なかったり。

kato takao** 03/4/2005 日曜日 05:09 | Link | TB (0) | コメント(0)
2005年04月01日
酩酊の言説

 もう眠る。
 薄明が窓の外にいて、うっとおしい。
 隣にはギター。
 指に異物感。
 ビールを飲みすぎた。
 
 フォークソングは僕には重くて、
 電子音だけで今日はいい気がする。

 朝日に礼拝する前に
 なんとか眠ろう

 目が覚めたら
 
 歌う。

 ねむい。
 
 寝たらいいのに。

kato takao** 01/4/2005 金曜日 05:12 | Link | TB (0) | コメント(0)

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