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ロボピッチャー・かとうたかおのweblog

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2002年10月30日
162


 前回の文章を書いたのが僕だってことが、いまいち理解できないんだけど、まあ多分僕が書いた文章なんだろう。

 さて、僕はこの1年以上とある編集プロダクションでとある雑誌の編集兼ライター兼カメラマンとして生活をしてきたのだけど、その雑誌が来月で廃刊になることがどうやら決まった様です。その雑誌は、携わる人間がだれも責任をとろうとしないフリーペーパー
で、みんながみんなの悪口を言いながら、なんとなく続いた雑誌でした。もちろんその中にも、きっちりした考えで未来を考える人や、期待をかけてくれる人もいたのだけど、そのすべてが無駄に終わったわけです。

 その雑誌について僕が言いたいことはなにもなくて、ただ、その周辺にあった様々な「わびさび」がまるで世の中の縮図の様に見えて、しんどかった。
 まあいいや。
 と、いうより、今回のテーマは、「で、俺来月からどうやって生きて行こう?」ってことです。

 今いる事務所にはもういたくないので、どこか別の場所で生き延びるのだと思うけど、正直言ってなんのあてもありません。
 
 というわけで、仕事を大募集です。

 まあ、仕事があったらあったで嬉しいのですが、今日からこの日記は、「28歳の全く売れてないミュージシャンはどうやって生計を立てていくのか」を追う迫真のルポタージュになるわけです。売れない表現者のみなさんは参考にして下さい。

 では。

 

kato takao** 30/10/2002 水曜日 01:51 | Link | TB (0) | コメント(0)
2002年10月28日
161


 どうもこんにちは。

 今日、メトロに「実験室から愛を込めて」っていうイベントを見に行ってきました。
 いや、すばらしかった。音楽のよさが一杯詰まったイベントだったと思う。
 出てたバンドがすべてすばらしかったし、イベントとしての方向性も示せていたと思う。僕は個人的にこのイベントがすごく好きでした。
 まあ、僕の評価なんてどうでも良いことなのだけど、とにかくすごく素敵なイベントだったのです。

 で、イベント中ずっと思ってたのは、「なんでこんだけしかお客さんが入ってないんだろう」ってこと。
 結局、すごいものや素敵な物を探す意欲を世の中の人達が失ってしまっているんじゃないか、とすら僕は思った。

 僕は一応ミュージシャンで、まがいなりにも表現者の立場にいるので、お客さんのことを悪く言える立場ではない。
 「今日の客は乗りが悪くて最悪だよ」っていうミュージシャンはホントに心から地獄へ落ちて欲しいと思っているのだけど、それでも、もう少し人々が自分から何かを探しに行ったほうが良いんじゃないかとは思う。

 じゃあ、それはお客さんが悪いのか、といえばもちろんそんなことはないし、そんなはずはない。
 むしろ、「自分の知らない何かを探す」という物語を作り出せなかった表現者側の問題なのだ。
 だれも、つまらない物語は読みたくない。
 でも、世の中にはちょっとした物語は溢れていて、読まれるのを待っている。
 表現者と読者の間に有るこの溝はなんなんだろう。
 誰も悪くないのに、なんとなくぬるま湯につかったような日々が流れていくのは何故なんだろう。
 
 誰かがいわなくてはならない。これは間違っていると。
 この世界は間違っている。
 僕は確信してそう思う。

 もし世界が間違っているのならば、変えてしまえばいい。
 ああ、青臭いけどそう思う。そう思うってことを君はどう思う。

 そして、僕らが音楽と言うぬるい遊びをしている間に、何人の人たち死んで行くのだろうね。
 さあ、そこで「死んで行けばいいさ、俺が音楽をするために」というのがロックなのか。
 「だれかの足かせになってまで音楽をやりたくないよ」と言うのがロックなのか。さあ。
 知りたくも無い。

 ここで手を広げている。何かが落ちてきたらそれを拾おう。
 ここでキーボードをうっている。ここには電気があって、未来について思う権利のような物がある。
 で、それがあることを僕は誇って良いのか?というのが今日の議題です。

 君の隣で今日誰かが死ぬ。
 そのことに冷静でいられる人はいない。

 そのことと、今日のイベントが本当に全く無関係だといえる?
 言えるか。言えないか。

 どっちでもいいけど、それぞれのビジョンが必要だって話です。

 では。

kato takao** 28/10/2002 月曜日 03:36 | Link | TB (0) | コメント(0)
2002年10月20日
160


 社会復帰が出来なくて困ってます。
 まあ、もともと社会に順応して生きていたかどうかは疑問の余地が有るのでなんとも言えないですが、どうも仕事に身が入りません。

 昨日の夜久しぶりに部屋で一人でギターを持ちました。コード進行を整えて、メロディーを乗せて、歌詞について考えたときに僕から出てくる言葉のチープさに泣けました。なるほど。確かに損なわれてしまった。この失ってしまったものの上に、また全く別の新しいものを作っていかなくてはならないわけです。
 そして、それはなかなか楽しそうなことだな、とも思っている。

 ボロフェスタが終わって、何通かの励ましのメールをもらって、ロボピッチャー掲示板にも何件かの書き込みがありました。
 それを丁寧に読みながら、「でも次は誰か別の人がやってくれねえかなあ」なんて思ってることは、今のところは内緒です。
 メールや書き込みをしてくれた人どうもありがとうございます。
 もっと下さい。よろしく。

 部屋で一人でビールを飲んでいます。
 なにについて考えたらいいんだろうな、と考えている。
 なぜか、妹が借りてきたナウシカ全7巻を読み返す。
 どうもしっかりとこの世界のことを考えることが出来ない。
 さっきからオートメーションのシステムで悪魔のように効率的に量産されるスマイルの映像が頭から離れません。なんだ、スマイルって。
 スマイルに包まれて幸せだと思えるように自分を改造するか、世の中の成り立ちを変えてしまうか。
 どっちが簡単なことかな。

 コントロールを失った飛行機が、やけに強気な角度で飛んで行きます。
 どこまでもはいけないけれど、それでもどこかには届くだろう。

 まあ、そんなこんなで、平和に暮らしてても不穏な毎日です。

kato takao** 20/10/2002 日曜日 18:46 | Link | TB (0) | コメント(0)
2002年10月17日
159


 意味のことを考えていた。
 ここにこれがある意味や、ここにそれがない意味や。

 さて。はたしてそこに何があったのか。
 なにも無かったとも言えるし、あらゆる物があったともいえる。
 あらゆる思想的なことが、膨張しながら拡散し、それが意味なのかどうかすらわからないくらい細分化されました。

 正直言って迷ってる。

 次踏み出す一歩は、いままでの一歩ではなく、ありとあらゆる意味において革新的な物ではなくてはならない。
 切り捨てるべき物は切り捨てるしう、そうでないものはそうでないように扱わなくてはならない。

 西部講堂に落ちていた重みは、僕の中のある部分を損なわせて。、次の瞬間に再生させて見せた。 

 問題なのは何をすべきかではない。
 その問題をどう解決「したいか」なのだ。

  僕はどうしたいのだと君は思う?

 さあ、その意見すらぼくの耳にはとどかない。

 ボロフェスタに来ていただいた方々ほんとうにありがとう。
 ここからはじまるのです。おめでとう。そこにいたことを誇らしく思えるようにこれからしていきます。

  

kato takao** 17/10/2002 木曜日 01:56 | Link | TB (0) | コメント(0)
2002年10月06日
158


 朝起きて、ボロフェスタの打ち合わせに行って、ボロフェスタの打ち合わせをしながらお昼ご飯を食べて、打ち合わせをして、ボロフェスタの為の書類をプリントアウトしてFAXして、電話して、また打ち合わせをして、帰ってきて(午前1時帰宅)そこから書類を作って今に至ります。

 こんだけ切羽詰ってくると、どんな人でもイライラするし、不安定になります。
 僕なんかは、不安定な世界ではかなり安定した地位をもっているほどのフアンテナーなのでふらふらです。 
 ときどきわけのわからないことを言う人や、突然眠ってしまう人や、尋常ではないほどテンションの上がる人などが登場します。
 進むスピードは遅くなったり早くなったり、輝きは明滅を続けながら、それでもゆっくりとゴールを目指します。
 スタッフのみんなとお好み焼きを食べて、ひとときリラックスした会話をして、またすぐ仕事に戻る。
 
 それで?と、僕は思ってもみる。
 それがなんなのか?と。
 このイベントが成功したところでどうなのか。お金なんてどうやらまったく入ってこないし、借金を作りそうだし、いろんな人から文句や苦情を聞きながら、なぜこんなことをやっているのか、と。僕はおもう。

 夜中の何時をまわった頃か覚えていない。事務所で僕らはコーヒーを飲みながら打ち合わせを続けている。非常にむずかしい問題が目の前にある。
 次の日の朝。僕らはやはり同じような問題を抱えて頭を悩ませている。
 だれかがなにかをいう。
 それで、ほんの少し光明が見える。
 みんなでその光りを掘り起こす。
 その結果手にした何かは他の何かではない。僕らにとっては特別な何かなのだと思う。

 僕はそっけなく笑いながら、特別ななにかを手にする。
 なんてことなかったよ、なんてコメントを出しながら。ちょっとよれっとしたジャケットを羽織ながら。いつもより幾分唇を尖らせながら。

 僕はそれを手にしたことをちょっと恥ずかしいような、ちょっと誇らしいような気持ちになる。ぐるぐる回したりして、いろんな角度から検証してみる。どっからどう見たってそれは、特別な物に決まってる。僕はそれを誰に見せるでもなく、そっとどこかにしまってしまう。

 ミニスカートが風に揺れています。フリスビーがスローモーで飛んでいきます。スニーカーの紐が切れました。フライパンに穴が空きました。前髪をちょっと切りました。靴下の穴を縫いました。薄いグリーンの匂いがします。秋のにおいじゃない。これは、誰かが放っているにおいです。
 あるいはそれは僕のものかもしれない。
 そうであってもいいと思っている。

 ジャズが流れてる。よくわからないジャズ。やってる人間がジャズだっていってるからジャズという範疇にはいるといったタイプのジャズ。
 それを聞きながら僕は天気予報を見ている。明日は晴れる。「晴れなけりゃ良いのに」と僕は思う。
 だれかが伝えなくてはならない。不明確なジャズと、不必要に晴れてしまった日曜にの齟齬について。
 あるいはそれが僕の物ではなければよいと、僕としては思いたいのです。

 白い缶のビールを飲んで知る。絵の具が、ぐじゅぐじゅともれてはみ出してしまったようなおかしな白だ。
 手をかざして、それをすくってみる。
 美しくもなく、醜くもない。ただそこにあって、そこにあるということになんの過不足もない。
 見えるか。

 どうだ。
 それが僕の色だ。

kato takao** 06/10/2002 日曜日 04:19 | Link | TB (0) | コメント(0)
2002年10月04日
157


 さて、前回の日記で、ボランティアとフリーマーケットを募集した結果見事にリアクションがゼロだったことにしんなりとしている加藤です。みなさんはどうですか。

 ボロフェスタまで10日を切りました。
 もうびっくりするくらいやらなくてはならないことがあります。次から次へと考えなくてはならないことが出てきて、終わりのないトンネルを地球の中心に向かって掘っているような気分です。毎日ミーティングが行われて、なんらかの仕事が増えていき、たくさんの人達がこのイベントに関する意見をよせてくれます。一つ一つお店をまわってチラシを配り、大学を回ってチラシポスターをはり、各メディアに宣伝を依頼し、チケットの売上を確認し、手売り分やとりおき分の確認もします。ステージの機材、PA、照明を各バンドごとに調整し、転換のタイミングなどについてシュミレーションし、西部講堂の内装、VJ、DJの手配をして、ゴミ箱などの配置を考えます。もちろんそのための機材(プロジェクター、スクリーン、ダンボールなど)も手配しなくてはなりません。当日出すドリンクや食事、コップや食器などについても最終的なチェックをして、来てくれるメジャーバンドが出演までに必要な物(タオル、ステージドリンク、食事等)を手配し人の流れ、配置を考えます。タイムテーブルどおりにイベントが動くように、ありとあらゆる工夫をこらします。内装用の柵、イントレ、階段、イスなどももちろん手配。西部講堂の外ではフリーマーケットが行われるので、その区割りを決め、バンド用の駐車場を確保し、機材の流れを確認。また、当日は各バンドが物販などをするので、その確認。飲食店の設置。また入場の人の流れを想定し、当日券、当日精算券、とりおき、前売り券ごとの流れを考えなくてはなりません。あとは、立て看板を作ったり、外観を凝ってみたり、イベント本部を設置したり、当日配るパンフレットの編集をしたり、それに膨大な量のチラシをはさみこんだり、表と外の警備の流れを決めたり、トイレを確保したり、ゴミ箱の設置、分別について考えたり、バンドのホテルを予約してあげたり、出演料の交渉や支払方法について決めたり、お金の計算をするための厳密な管理表を製作する程度です。前日は構内、トイレの掃除、照明用、音響用のイントレ設置、バーカウンター製作、楽屋の清掃、機材置き場の確保する程度なのでたいしたことないです。あと、雨が降ったときように別のプログラムを組むくらいですね。
 それ以外に僕は12日に出演するので、練習をバンドでやり、個人練習もして、衣装について考え、よい声が出るように体調を整えていきます。曲のコード、歌詞を再チェックして、本番に備えます。
 などなど、のことをしながら今までやってきた編集の仕事ももちろん入るので、それらもきっちりこなして、
 って死ねって言ってんのかこら。

 と、言うわけで、もう一度だけ確認させていただきますが、本当に来ないつもりなんですか?(来ないつもりの人へ)
 いや、って言うか、万難を排して来てください。万障お繰り合わせの上お越し下さい。
 とりおきも扱っておりますので、チケット買うのがめんどい人はメールをくれたら、当日前売り料金で入れるようにします。

 ohoho@mta.biglobe.ne.jp

 ボランティア、フリーマーケットも引き続きよろしく。

 「チケットを買いました」「買います」というメールをくれた人達、本当にありがとう。たった1枚のチケットが売れることがこんなにうれしいなんて、きっと伝わらないと思いますが、本当に嬉しいです。心からよい演奏をするし、めちゃくちゃよいイベントにするつもりです。みんなで一緒に楽しみましょう。絶対にすごいことになるはずです。

 しかし、にしき屋のスタッフはとてもすばらしいです。みんなが自分にできることを自分に出来る分だけやる能力をもっています。みんながこのイベントを大切に思っていて、しかもこのイベントから自分にとって必要な物をきっちりもぎ取ってやろうという意識があります。そういうのって本当に素敵です。

 このイベントは続けていかなくてはならない。一回だけめちゃくちゃがんばって燃え尽きちゃだめなんです。余裕で乗りきらなきゃだめなのです。
 終わったらすぐにまた集まって「次は誰を呼ぼうか」を考えるイベントでありたいです。

 と、いうわけで協力を請う。切に。

kato takao** 04/10/2002 金曜日 04:22 | Link | TB (0) | コメント(0)

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