kato takao | weblog
ロボピッチャー・かとうたかおのweblog
先ほど、最後のRADIO SCRAPが終わった。
なんだかリラックスしていてとてもよかった。すっと言葉が出て行って、みんなでにこにこしてたら終わった。
にこにこして終われるなんて素敵だなあ。
僕は何かを終わらすことがそんなに好きじゃない。
できたら、終わりのない物語の中で言葉を育んでいたい。
ロボピッチャーも、SCRAPも、ボロフェスタも終わらせることを考えたことがある。
やめてしまおうと思った時に、それを止めたのはなんだったか。
たぶん、ちょっとさみしかっただけだ。
RADIO SCRAPを楽しみに聴いてくださっていたみなさま。
本当にありがとう。
週に一回の心から楽しめる時間でした。
ラジオで言葉を発するという行為を見守ってくれてありがとう。
RADIO SCRAPディレクターのフクシマさんには、なんとお世話になったことか。
いったいどれほどの労力を彼女にかけさせてしまったんだろう。
僕はあれほど生きることに貪欲な人を見たことがない。
彼女がまき散らす幸福感は、きっとこれからもたくさんの人を幸せにするだろう。
それからずっと一緒にパーソナリティーをつとめてくれた松田青子さん。
たぶん、あんな人にまた出会うことはないだろうな。
自分の意思に忠実で、言葉が生活の中できちんと生まれていって、そのすべての言葉が指向性を持っていた。何かにつながる言葉で話す人だった。
その言葉と物語は、今より爆発的にたくさんの人たちに届くことになると思う。それはきっと間違いない。僕は、そういう予想は外さないんだよ。
同じ時間を過ごせたことをうれしく思います。どうもありがとう。
毎週一つのことを二年間続けるっていう経験は僕にはない。
だいたい突然仕事がやってきて、それをこなして、また次がやってきてこなして、また次って感じ。
だから、このラジオは僕のリズムに確かになっていたと思う。
やれてよかったな。ほんとよかった。
明日からは、ラジオ番組がない日常が始まります。
アルファステーションの、堀さんと黒柳さんにも感謝を。
何度も終了しそうになったこの番組をこっそりと見守り続けていただきました。
スポンサーになっていただいた、ペットサンクロレラさんにも心から感謝を。スポンサーがなかったらなにも動き出さなかった番組でした。
blogを更新し続けてくれたKさんにも感謝を。こつこつとずーっとblogを更新してくれました。
あと、blogの立ち上がりを支えてくれたoさんにもやっぱり感謝を。そういえば今日oさんとは自転車ですれ違ったような気もするが、気のせいかもしれん。
そして、なによりも、僕にラジオで話すきっかけを与えてくれた、アルファーステーションの元専務、故田中さんに心からの感謝を。田中さんのおかげで僕はこの場所に出会えた。ラジオに関して起こったすべての素敵なことは田中さんに起因する。
愛すべきパンダーマン。そちらの調子はどうですか?こちらはあいかわらずも素晴らしい世界で。
フリーペーパーを除けば、ラジオって一番好きなメディアだった。
その場所からいったん縁が切れてしまうのはやっぱり素直にさみしい。
あの素敵な人たちに毎週会えるわけじゃないことがさみしい。
終わらない文化祭ってあるのかな。
終わっちゃうから祭なんだろな。
激しく吹き出るような感謝の気持ちって、いつも終わってから気づく。
なんでリアルタイムで伝えることができないんだろう。
謎だ。
まあ、とにかく。
RADIO SCRAPは終了です。
これまで本当にありがとうございました。
次の僕の声は、ライブで鳴り響くようです。
やっと一息ついて、ちょっとだけ体制を立て直す。
ぽろぽろとギターを弾く時間も出来てきた。ふふふ。今俺の事務所にはなんと二本のギターがあるのだ!
とか、まあそんなささやかなミュージシャンエピソードをちらつかせつつも、寒のもどりを儚んでおるわけですな。儚んでおるわけです。
昔ノーパンツっていうバンドがあって、そのバンドがMCで、「私たちのコンセプトは”はかない”です。パンツもはかないです」っていってて面白かったなあ。素敵な男性4人組でした。女装の。
今なにやってるかっつうと、まあSCRAPの最新号の詰めですわな。これが詰まらない。ぜんぜん出来上がる気配がねえ。どうなっとるんだこれは。もう26冊も作ってるのに未だにスケジュール感がつかめねえよ。
さらに、HEPHALLからの脱出3もぐーんと作っております。これもなあ、大変やねん。ばたばたしてるねん。
その二つを軸に、あとはHPの企画とか、マンガミュージアムでやるイベントの企画とか、なんかもういろいろがいっぺんに動いております。今日決めたんだけど、一日一ブレストにしよう。そうしよう。3つも4つもブレストするからなんか気が滅入ってくるねん。一日の色をきちんと決めましょうな。うん。っつうか、もう誰か手伝ってくださいよ。SCRAPは毎日毎日スタッフ募集中です。アイデアがぐんぐん湧き出る人いませんか?アイデアとアイデアに反応できる人募集中です。
えー、まあ、そんな感じです。
春ですね。
お花見に行きたいな。
ひとつ大きなイベントが終わった。
無事に終わってよかった。いくつかミスはあったけれど。
終わったら、またすっかりしょんぼりしてしまって、また次のことを考え出してやろうとして、そのことを周りが辟易としていることに気づいて、またしょんぼりした。立ち止まるのも練習だ。一度止ろう。一日だけ止ろう。
ロボピッチャーのCDが廃盤になる。
この話はいったい誰と話したら悲しみを共有できるだろう。
メンバー以外にこの悲しみを共有できる人はいない。
ロボピッチャーのCDはもう今市場に出回っているもの以上には絶対に買えなくなる。
その事実が僕をこんなにも打ちのめすとは思っていなかった。
君。
それはただの明確な個人を指す。
僕が愛する君のことだ。
世界に一人しかいない。
僕にもっと興味を持ってくれよ。
僕がここにいることを見てくれよ。
それが無理なら、もう二度と会わないでおこうぜ。
春がとても来ている。
どうやら冬が終わったようだ。
助けてくれないか。
この世界はどうも早く進みすぎる。
未来について君はどう思っている?
僕はね、ただの不確定な時間軸の中の選択肢の一つを未来を定義している。
すべては謎で、謎を解く行為こそが未来を呼び込む。
幸せな未来を思い描けないことを不安と思わなくなってずいぶん時間がたった。
不安などない。
幸せは未来になどない。
たった今この時に幸せかどうかはあるだろう。
歓喜の瞬間が今ここにあるかどうか。
それ以外に、大切なものなどない。
つまり、今いる場所が、ロックな瞬間か、そうでないか。
その二つ以外に選択肢はなく。その間のもやもやした人たちは、すべて選択する才能がなかったのだと知れ。
4/12にロボピッチャーのライブがある。
この日はとても特別だと思う。
この日に良いライブが出来ないなんてそんなことがありえるだろうか。たぶんない。僕らはこの日良いライブをするだろう。
良いライブとは、つまりかつてないほどすさまじいライブのことだ。僕らは僕らの持ちうるすべてのパワーをこの日に叩き込むだろう。叩きつけるだろう。壊れてしまうほど、歌う。
見に来てほしいなあと思う。
君に。いまこのblogを読んでいる人はすべて来てほしい。
僕らは、僕らの抱える焦燥を隠して音楽をやりはしない。
もし僕らがそれを抱えているなら、それすら叩きつけるだろう。
今あるものを。今あるがままにたたきつけられた音は、時代や、経済や、体調などの不安定な要素をすべて取り除いて、圧倒的な影響力でその瞬間を照らすのだと思っている。
そんなライブをする予定である。
見に来てよ。
たぶん、僕らはこれまでで一番かっこいいライブをするから。
こんにちは。
今日はソロライブとレコーディング。
自分がどれくらい音楽を好きかを思い知った。
そして、今思う存分に音楽をやれていないことをすごく悲しく思った。
もっといろんなことをきちんと立て直そう。
そして、もっともっと音を出したい。音楽をやろう。
とか言いながら、もうすぐ僕らが制作する謎解きイベントが二つほどやってきます。がーん。
春といえば謎。謎といえば春です。
どうぞ皆様、ふらっとお越しになって謎に身を浸してくださいませ。
●謎その1
「びわこキョウテイの大宝探し!!」
~隠されているのはビギナーズラック!! ~
びわこキョウテイには、伝説の秘宝「ビギナーズラック」が隠されている! あなたはトレジャーハンターとなり、この秘宝を探し当てるなくてはならない。地図を集め、実際に会場にいる人に話を聞き、暗号を解読し、びわこキョウテイの謎を解き明かせ!!
日時 2009年3月22日(日)
13時スタート!(12時30分参加受付)
場所 びわこ競艇 http://www.biwako.gr.jp/ JR琵琶湖線大津駅、JR湖西線大津京駅より無料バス運行
無料駐車場有り。
参加費 500円 (限定200名様まで)
チケットの予約はお名前、連絡先、参加人数を明記の上下記までメールください。
info@scrapmagazine.com
詳しくは http://www.scrapmagazine.com/event/kyotei27.htmlをチェック!
●謎その2
「HEPHALLからの脱出3」
~閉じ込められたのは誰かの夢の中~
日時:2009年4月15日(水)~19日(日)※全20回、各回定員50名
料金:2,000円
チケット取り扱い:
電子チケットぴあ(Pコード615-042)、HEP HALL電話予約(11~20時)
詳しくは http://www.scrapmagazine.com/event/hephall3.html をチェック!
自分のためのテキストを書かなくてはならない。
何かを訴えるのでもなく、何かを遡及するためでもなく、ただ僕のために書かれるテキスト。
僕の毛穴から入り込んで、そっと脳髄あたりをくすぐって奥のほうのコリみたいなものを解きほぐすテキストだ。
こないだの土日に一カ月ぶりに休んだ。ちゃんと休暇をとった。
休むってのはもう技術だ。ぼーっとしていたら働き続けてしまう。そしていつか倒れるんだろう。そんなのカッコ悪いから、僕は休むことを人生に取り入れることにした。休むことで忙しさが倍増したとしても。
こないだの日曜日に僕は夜の7時くらいに一人で木屋町あたりに立っていた。ちょうど打ち合わせが終わったところ。そのあと夜11時半から木屋町でとある会合に出る予定があった。それはある種のパーソナルなパーティーだったのだけど、仕事とも微妙にリンクしていたし、出席したいと強くおもっていた。
帰ってもよかったのだけど、なんとなくぶらぶらしてみた。それってとても休日っぽい。
日曜日の夜に木屋町をぶらぶらするなんてとても休日だ。
問題は一人でぶらぶらしてるってところくらい。
木屋町は知っているお店が激減していた。ほとんど何もなくなっていた。
ククアフープもなくなってるなんて知ってた?
知り合いがやっている店なんて皆無だった。
歩いているとたくさんの客引きに声をかけられた。
風俗とキャバクラ。
僕の風貌がそういうものを求めているように思われたんだろうか。
ものすごく声をかけられる。僕は女の子と話すために喜んで一時間6000円払ってもよい年齢になっていた。
年をとったのだ、と思う。
僕は年をとって、この街には知り合いはおらず、声をかけてくるのは客引きだけだ。
そもそもこの街は変わってしまった。
僕はこの街のこの道でマーチンのアコースティックをかき鳴らしひたすら歌い、たくさんの人と出会った。
音楽が直接人の心を揺らすことを僕はこの街で知った。
僕が10年前に歌っていた場所には警察がなぜかいた。
動く気配はない。
何かを見張っている。
jasracでも見張っているのかな。
とにかく、もうここには寒さをこらえてアコースティックギターをかき鳴らす若者はいない。
10年が経った。
僕はこの場所で出会った何人もの女の子と飲みに行った。
弾き語りで稼いだお金で、弾き語りに立ち止まった女の子と。
僕はそのころ少し男前の友人と週末に木屋町で歌っていた。誘ったらみんな一緒に飲みに行ってくれた。
それは音楽が縮めた距離だったし、少しだけ火薬のにおいのする夜の風景だった。
いまやここは僕の場所ではなく、僕の時代でもなく、誰かのための場所だった。
もちろんそれでいい。
どの空間も誰かが永遠に支配することはできない。
ただ、ちょっとさみしかっただけだ。
僕は今何をしているだろう。
まっすぐ音楽に向いて立っているか。
立っていない気がする。
音楽のために生きているか。
それも違う。
時間が流れた。
でも僕が生きていく上で音楽はずっと不可欠だろう。
僕は歌い、曲を作り、言葉をそっとのせる。
ねえねえ聴いて下さいよ。ちょっとイイ曲が出来たんですよ旦那。
木屋町の客引きのように誇り高く音楽を垂れ流そう。
僕の目に映っているのは10年前の木屋町だ。
僕はそのころ「そろそろ」という曲を書いた。
そろそろ僕らそろそろと 歩みの幅はせまくとも
そろそろ僕らそろそろと 湿った歌も歌えるな
できないことはやらないが そろそろ僕らそろそろと
切り立つ岩場にそびえ立つ ゆるがぬ強さへそろそろと
歩いても行くこんなとこ 問題ないといえばないし
ゆるやかな丘を乗り越えて 浅い川ならばしゃばしゃと
怖い映画はみなかった 辛いカレーは食べなかった
高いところはいやだった 届かぬものは追わなかった
温かいまま膝抱え 眠い時にはまどろんで
ほしいものには手の届く 小部屋の中で幸せだった
そろそろ。
そんな歌だ。
なぜか疲れたサラリーマンに絶賛された。
そういえばあの歌はしばらく歌っていない。なぜだろう。今のおれには子供っぽ過ぎるのか、まぶしすぎるのか。
まあ、いいや。
今はそれはどうでもいい。
さあ、物語をつくろう!
現実を凌駕する物語を。
誰かが作った稚拙な物語に僕らは圧勝しなくてはならない。
隠れているものを白日の下に晒す、心の一番深い所を照らす物語だ。
どこかから届くのではなく、僕らの内側に必ず間違いなく潜んでいるその物語を僕らは語らなくてはならない。
世界は今、物語を求めている。物語のない世界に意味などあるだろうか。
愛も恋もそれは物語の中に。
今流れた一秒は、君の物語を構築するために必要不可欠な一秒だ。
50億年など、物語の前では一瞬と同じだ。
一秒は拡大され永遠に近づき、僕はその物語のハイライトシーンで眠る。
ひとつだけ聞かせてほしい。
今僕がいるこの部屋は、物語なのか現実なのか。
もうわからない。わかりたくもないぜ。
最近blogが信じられないくらい訪問者が増えています。
さすがにびびります。
ああ、帰ってきておれの平常心。
世の中にこんなにたくさんアンチJASRACの方がいたとは本当に驚きです。
さて、ひとまずそれはおいておいて、またいくつかイベントを行います。
詳しくはこちら!
http://www.scrapmagazine.com/
なんとあのびわこ競艇で宝探し大会をやったり、HEP HALLからの脱出3のチケットが発売開始になったりしています。すでに土日のチケットは購入しにくいみたいですので、購入を考えておられる方はお早めにどうぞ。
それから、僕のソロライブが今週14日にあります。
http://www.robopitcher.com/live/live.html
こちらもぜひ。
さらになんか僕が出て喋るイベントもあります。
そんなのも増えてきたなあ。
3/13(金)京都銭湯コレクション2009 トークセッション
第一線で京都のまちを走り続けているトップランナー達。彼らが大切にする京都の居場所とは?京都好きや、まち歩きが大好きなあなたへ贈る、とっておきのまちトーク。知らなかった京都のまちのおもしろさ、魅力を知るきっかけに。まちの大好きな居場所が見つかるきっかけに。あなたは、まちに大切な居場所がありますか?
●ゲスト
・加藤隆生(SCRAP編集長)
・本多 力、土佐和成(ヨーロッパ企画)
・林 宏樹(フリーライター)
●開演
15:30~(終演17:30)
●料金
410円 + ワンドリンク制
●主催
学生団体EN
http://kyoto-en.com/
●問い合わせ
info@kyoto-en.com
こんなのもあるのでよければぜひ。
ああ、今日は宣伝ばかりでした。
それではみなさまお元気で。
最近はどこへいっても「脱出ゲームすごかったらしいね」と声をかけられる加藤です。
一応ミュージシャンです。ミュージシャンだけどEXILEがずいぶん沢山になったニュースにはかないませんでした。
さて、その脱出ゲームですが、その聖地HEPHALLにもどってまいります。
次回脱出ゲームは本当に新機軸中の新機軸。
これまで培ったノウハウをどっさりと捨て去ってまったく新しいシステムでやってやろうかと思っております。
曜日によっては素早く売り切れてしまうかもしれません。
3/7発売です。
どうぞお買いもらしのないように。
HEPHALLからの脱出3
http://www.hephall.com/?p=2253
今度は誰かの夢の中に閉じ込められる模様です。ふふふ。
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さて、先日書いたJASRACに対する記事に割といくつかメールをいただきました。
そのすべてが「そうですよね!JASRACは悪ですよね!」みたいなメールだったのですが、もしそう思わせてしまったのであればそれは僕の筆が足らなかったのであって、JASRACは悪そのものではない。
僕が言いたかった確かなことは「JASRACは、楽曲をJASRAC登録している京都のインディーズミュージシャンにとっては明確に悪である」ということです。それ以上のことは僕の立場ではいえません。なぜいえないかというと知らないからです。いくらなんでもあれだけ大きな組織がまったく何の役にも立たずに漫然と日本の音楽を食いつぶしているとは信じられません。まあひょっとしたらそうなのかもしれませんが、とにかくそれは僕にはわからないことです。
僕に言えることはただ一つ「あいつらは俺にとっては間違いなく悪だ」ということだけです。
「JASRACは音楽文化を守ります」みたいな広告を見るだけで本当に虫唾が走ります。恥知らずが自分の自尊心のためだけに偽りの広告を載せて、それに踊らされた愚かなミュージシャンが笑顔で紙面を飾っているのを見ると無知とは罪なのだと思わずにはいられません。お前らが音楽カルチャーのためにやったことなんて何一つない。お前らは音楽ビジネスに貢献しただけで、文化は育てやしなかったんだよ。育った文化もあるかもしれないけれど、摘んでしまった文化のほうがはるかに多い。
あら。
また最後は悪口になっちゃったけど、それは大局的な話ではないのです。
別に僕はJASRAC攻撃の旗手になりたいわけじゃない。
ただ、今僕の周辺で起こっていることを明確にみんなに理解してもらいたいだけなのです。
あ、3/14にソロライブがあります。
ぜひみなさまお越しを!
詳細はロボピッチャーHPにて!!
http://www.robopitcher.com/
とても迷ったのだけどJASRACについて書く。
この団体について僕はうまく感情をコントロールすることができない。
その名前を聞けば心がざわめくし、文字を目にするだけで感情が動く。
端的に言うと僕はJASRACが嫌いだ。
それは憎しみに近い。
はっきりしていることを書く。
あるお店がある。そのお店にJASRACの人がやってくる。
「あなたのお店でうちの管理している曲が流れている。使用料を払え」
そのお店は、仕方なく楽曲の使用料を支払う。一年間で数千円だろう。
しかし、そのお店でロボピッチャーが何度流れたとしても、僕らには一円も入ってこない。
そのお店がどんなに僕らを愛して、僕らの曲を流してくれたとしても、そのお店が支払った楽曲使用料が僕らのもとへやってくることはないだろう。少なくとも今まではなかった。
日本のほとんどのライブハウスは楽曲の使用料をJASRACに支払っている。
僕らは日本中のいろんなライブハウスでライブをやった。
でも、その使用料はほとんど支払われない。
JASRACはいうだろう。
「それは仕方のないことです。日本中すべてのライブハウスでどんな曲が使用されているかなんて、我々は把握できないのだから」
その意見はわかる。確かにそうかもしれない。
でも、それならばお前たちはお金を集めてはいけない。
そのお店でどんな音楽が流れるのかを把握できないのなら、そのお店からお金を取ってはいけない。
なぜそんないい加減な商売が成立しているのか僕にはわからない。
ミュージシャンがJASRACに楽曲を託したのは、お店からお金を取り立てるためではない。自分たちの曲がきちんとどこかに届き、そこで金銭が発生したならその分の適正な金額をもらいたいからだ。別にお前たちの金もうけの道具になりたいわけじゃない。
JASRACはお店からお金を取る。そのお金はミュージシャンには届かない。届いている人もいるかもしれないけれど、僕らには少なくとも届いていない。僕の曲は少なくとも毎週ラジオで一曲は流れている。僕がDJの番組でかけているのだから間違いない。でもそのお金も入ってこない。
彼らはお金を必死で集める。そのやり方は本当に陰湿だ。僕は数々のイベントをやる中で、何度もものすごく嫌な思いをした。彼らは「お金を払えば、それですべてうまくいくのです」という。「お金を払えばめんどくさいことにならないのです」という。「お金を払えば裁判はしませんよ」という。でも彼らにお金を払っても、僕らの愛する音楽にはそのお金は届かない。
今ニュースでJASRACのことが流れてる。
独占禁止法に引っかかったと言っている。
でも、もっと根本的なことなんだ。問題は。
音楽を必死で作った人たちのもとに、その音楽を愛した人たちが支払ったお金が届かないってことだ。
そのお金は彼らのところで止まっている。
もちろんJASRACは、どこかには支払っているんだろう。
まったく払ってないわけじゃない。
でも、公平にみんなに均等に払っているわけじゃない。
それなのに彼らは公平に均等に、みんなからお金を徴収していく。
そんなのフェアじゃない。
すごく簡単な欺瞞なんだ。
「お金を払ってください。使用料です」といって彼らはお金を取る。でもその使用料は僕らには入ってこない。
だったらそれは詐欺だ。
なぜそのことがもっと問題にならないんだろう。
包括契約のことばかりがニュースになっているので、もっとミニマムなところでも問題はあるんだよというblogでした。
僕は、JASRACほどの悪をしらない。
彼らがいなかったら、音楽はもっとエネルギーをもつだろう。
彼らは音楽を食い物にした。
あさましく食い荒らし、音楽を魅力のないものにした。
これは、僕の周辺の音楽にまつわることだ。
たぶん、もっと上のほうの音楽ではJASRACはきちんと機能しているのだと思う。
たとえば、僕はCDの売り上げ枚数に即した著作権使用料はきちんといただいている。カラオケに入っている僕の曲の使用料もいただいている。それについてはありがとう。今期はカラオケだけで903円も入ったよ。ありがとね。
こんなことを書いたら、訴えられたりするんだろうか。
でも本当に事実しか書いてない。
伝えたいことは一つだ。
もっと知ってほしい。音楽をとりまく環境や、システムのことを。
その無知が、世界に歓喜の音を振りまくことを止めてしまうかもしれないのだ。
JASRACがどんな問題点を持っているのかを、調べて知ってほしい。
その上で、対策を立てようじゃないか。
音楽が少なくとも鳴りやまないように。
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