ロボピッチャー・かとうたかおのweblog
彼女がSCRAPを辞めると切り出したのは今年の初めくらいだったと思う。
事務所の近くの中華料理屋で僕と飯田君と彼女の三人で話した。
ささやかな理由とささやかな覚悟がそこにあって、僕は止めたりなんかまったくしなかった。
それはとても素敵な理由だったから、それを支えようとだけ思った。
彼女と初めて会ったのは5年くらい前になるのかな。
なんだかおっとりとした空気を纏った人だと思った。
人懐っこくて、融通が利いて、味方になりたい人の味方になる人だと思った。
そして、彼女が僕らの味方であることは一目でわかった。
彼女のおかげで3年前の公演(終わらない学級会、図工室からの脱出)は問題なく終わった。
打ち上げの場所で彼女は「とても楽しそうに働いてて良いですね」と僕に言った。
僕はげらげら笑いながら「一瞬先はわからないけれど、とにかく今は楽しいね」といった。
いろいろあって、彼女がSCRAPに入ることになった。
飯田君と僕と彼女と三人で何度も話した。
東京でSCRAPのイベントを動かす上で、もはや東京に事務所を作らなくちゃならないって話になった。
「だから、東京を三人で盛り上げよう」と僕は言った。
彼女は「加藤さんがコンテンツを作って、飯田さんが運営をするとして、私は何をするの?」と言った。
僕は「あなたの仕事はアイドルだ」と言った。
アイドルでいてくれたらいい。その場所を明るく照らしてくれさえすれば、あとは俺たちが何とかするから、と。
彼女はなんとなく納得したような顔で「わかった」といった。
もちろん、彼女は弊社のアイドルとして大きな役割を果たしてくれたけど、残念ながら彼女はただのアイドルではいられなかった。
その後弊社が巻き込まれた怒涛の嵐の防波堤に彼女はなってくれていた。
そして、爆発的に増えていく運営上の仕事と広報の仕事を彼女はこなした。
まるでアイドルの絶頂期並みの仕事を彼女はこなし続けたと思う。
そういう意味では僕の予言は正しかったね。
一度二人で飲んだときに「私は面白いもののそばにいたいんです」と彼女は言った。
「じゃあ、僕のそばにいればいいよ。面白いから。」と僕は言った。
そうですね、とそのとき彼女は言ったけど、今は別のもっと面白いものを見つけたんだろう。
SCRAPは株式会社になって初めて人が辞める。
この4年間誰も辞めなかった。
そのことをあまり深くは考えない。
僕は、人が僕のそばからいなくなることをあまり深く考えない。
いつも、今僕が持っているものの中から何が作れるかを考えるからだ。
いなくなった「何か」からは何も作れない。
僕は去っていく人を追うことはない。
去っていく人に何かを思うこともない。
でも、彼女に関してはいつか何かを思うだろう。
しかしそれは今じゃない。
今は彼女について何かを思うべきときじゃなくて、彼女のいない大きな穴について思うべき時だ。
彼女について思うのは多分何ヶ月も先だ。
半年とか、一年とか三年とか経ったときに僕は初めて彼女の不在について考えるだろう。
彼女がSCRAPにもたらしてくれた光について本当の意味で気づくだろう。
今は、こっそりと感謝の気持ちだけを伝えよう。
いてくれてよかったと。
SCRAPを選んでくれて本当にありがとうと。
同じ時間を同じ場所で過ごさせてもらえて本当に光栄でしたと。
未来のことは未来が決めるだろ。
彼女と僕の関係が今後どうなっていくかなんて、今はなんの興味もない。
今僕が伝えられることはただ感謝以外になにもない。
お互い一生懸命生きて、伸びたベクトルがどこかで交じり合えば、そこでまた何かが生まれるだろう。
深い感謝と、これからの彼女の人生が素敵なものでありますようにと、心からはなむけをささげます。
どうか、彼女が僕の道を照らしてくれたように、誰かが彼女の道を照らしてくれますように。
さあ、幸せになろう。
僕らにはその資格がある。
ちゃんと今を踏みしめながら未来をにらみ続ける僕らなら、幸せになったって誰からも文句は言われないだろ。
そばにいてくれてありがとう。
どうぞ幸せに。
そして、どうかいつまでも「何が幸せなのか」をきちんと選択できるあなたでいてください。
SCRAP 加藤隆生
北海道公演が無事に感動的な成功をおさめ、飛行機に乗って東京に帰ってきたらすさまじい激動が待っていた。
相変わらず僕は自分のスケジュールをダブルブッキングしまくり、多大な迷惑を各方面にしている。ごめんなさい。
毎日何かについて考え続けている。
考えさせされているのかもしれない。
でも、思えば子供の頃からずっとそうだったような気もする。
これからもずっと何かを考えるだろう。当たり前だけど。
少し前に無頼伝涯を読み終えた。
なんというか、陳腐な言葉だけど「考えさせられるマンガ」だった。
まずは何について考えるべきかを考えさせられるようなマンガ。
孤立と融合の狭間で、人はどう立ってればいいのかな。
そうそう。漫画で思い出したけれど、先日当代随一のストーリーテラーであると僕が信じて疑わない漫画家さんがリアル脱出ゲームに来てくれた。
ゲーム終了後、僕はものすごく緊張しながら「僕がこのゲームをつくれたのはあなたの作品があったからです」と伝えた。彼は「光栄です」と言った。
そして、信じがたいことにその後にこういった。
「リアル脱出ゲームはとても面白かったし、悔しかったです」と。
なんというか、この言葉を抱えて生きていこうと思った。
これまで何度も何度もたくさんの人たちに言われた言葉だけれど、ちゃんとこの人もそういってくれたことがめちゃくちゃうれしかった。
ああ、もっと時間があればいいのにな。
たくさん本を読んで、いろんなところにいって、知らないことをもっと知るのに。
突き詰めれば人生など生まれて死ぬまでの暇つぶしなのですと嘯きたいなあと思っています。
さて、あと数時間後にはみんなでタクシーに乗って、羽田空港に向かい、朝の6時25分発の飛行機で北海道に向かい、おそらく9時にはZEPP SAPPOROに入って「月面基地からの脱出」の仕込みやリハがはじまる。
このプロジェクトはもう一年前から動き始めている。
その間にものすごくたくさんの人たちが関わってくれた。
ZEPPグループの方や、デザイナーさんや、映像の方や、宣伝に協力してくれたたくさんのメディアさん、謎のブレストに参加してくれた本当にたくさんの方々、パズルを作ってくれた作家さん、HPを作ってくれた人、音楽を作ってくれた人、デバッグ公演でスタッフをしてくれたみんな、恐ろしいほどのデータを印刷してくれた印刷屋さん、そしてそれを仕分けしてきちんと並べてくれたスタッフ、進行管理をしてくれたスタッフ、そして宇宙兄弟というすばらしいコンテンツとのコラボを進めてくれた講談社のみなさん、そしてもちろん作者の小山さん、ずっと一緒にやってきたバースエンターテイメントの岸さん、チケットの販売をしてくれたイープラス、ぴあ、ローソンチケットの方々、不安定な僕を遠巻きに支えてくれたたくさんのスタッフ、当日オペをしてくれる照明の方、音響の方、それから全国に膨大な荷物を運んでくれる運送の方、もう本当にたくさんの人たちがこのプロジェクトを支えてくれている。
一年前に「加藤君、全国ツアーをしよう」と飯田君に言われて「うん、いいよ」と答えた。
まだそのときは関西と東京しかやってなかったから、札幌仙台福岡名古屋でどうやって集客するのかわかんなかったけど、なんか面白そうだったし、まだやったことがないことだったから「やろう」っていった。
僕らは多分「謎解きイベント」としては史上最大のツアーに出る。
全国で軽く3万人以上を動員するこのイベントはどんな風に全国の人たちに受け入れられるだろう。
イベントが始まる前にぽーーんと何千万円というお金が飛んでいってびっくりした。
全国ツアーってお金がかかるんですね。
僕らはなるべく節約して、明日はみんなで定額タクシーで羽田空港まで行くのだけど。
「月面基地からの脱出」というタイトルに決めたとき、これは「命がけのエンターテイメントにしよう」と思った。
命の価値について体感できるエンターテイメントが作れないかなあと思った。
宇宙兄弟という本当にすばらしい物語と融合して、「本当に物語を体験できるエンターテイメント」を創りあげたいと心から思った。
一年かけて、今僕らがつくれる最高のものを作り上げたと思っています。
それは誰も作ろうとしなかったもので、誰も思いつきもしなかったことだ。
だから、多分あなたは、まったく想像もしなかった体験をするだろう。
これまであなたが「物語」だと思っていたものは向こう側の世界のものではなかったことに気づくだろう。
物語はいつもあなたのそばで生まれていて、あなたはその物語に「気づく」だけで世界が突然鮮やかになることに気づくだろう。
我々が作り上げたエンターテイメントは「酸素、残り一時間」という究極の状況を遊びにすらしてしまった。
あなたは一体この遊びをどんな風に遊ぶだろう。
どんなことを思うだろう。
そして、この遊びの後から始まる生活はどんなだろう。
ぜひ、一人でもたくさんの人たちに遊びに来てもらいたいと思っています。
まだチケットが買える公演もあるようです。
ぜひ、遊びに来て、感想を教えてください。
一緒に、世界を変える旅に出ましょう。
「月面基地からの脱出」いよいよ明日がスタートです。
http://realdgame.jp/spacebrothers/
今日は一日ゆっくりさせてもらえたので、いろんな部分が回復した。
先週は社員が二人倒れる中、新店のオープンと新作スタートがかぶって死ぬかと思った。
もうこんな状態を作ってはいけないと思った。
僕も多分倒れる一歩手前だったと思う。
眠っても疲れが取れず、頭の芯がぼんやりしてて、記憶がはっきりしなかった。
ちょっとちゃんといろんなことを再構築しよう。
このままじゃ、みんなが磨り減っちゃうだけだ。
ここまで熱に浮かされたように走ってきたけれど、そろそろ一度止まって考えなくちゃならない。さすがに二人も倒れちゃったら自己管理の不足では片付けられないだろう。
ヒミツキチオブスクラップがスタートしてまだ一週間だけれども、ちゃんと土日のチケットはすべて完売していてすごいなあと思う。これまで積み上げてきた実績と、新しいものをつくる熱意がちゃんと評価されているような気がする。なんとなく。とてもとてもうれしい。
このお店を作るためにたくさんの人が関わってくれた。
不動産屋さんや、オーナーさんや、手伝ってくれたボランティアスタッフや、内装業者さんや、照明、音響、映像などなど。もうほんとにたくさんの人の力がないと動かないお店になってしまった。
僕はなんとなく、いつも発想として「自分たちだけでなんとかなる方法はないかなあ」って考えちゃう。
でも、そろそろ僕ら以外の誰かと組んで、僕らにはできないことをやってみたいなあと思っています。たくさんの人たちの熱意や、技術や、クリエイティブを集めて、ヒミツキチが盛り上がっていけばうれしいな。
ちなみに、企画をつくる人にちょっとしたアドバイスをすると、やはり企画は「今自分が持っているものの中から考える」癖をつけたほうがいい。
ちょっとしたラッキーがあれば成立する企画は誰でも考えられる。
自分の持っているもので企画を考えれば、逆説的に「自分が持っていないもの」が何かわかる。
すべてのクリエイティブは「自分がもっていないもの」もしくは「今ここにないもの」を知ることからはじまると思っている。たぶんね。
4月13日からいよいよ「月面基地からの脱出」が始まる。
これは、今SCRAPがもっているものをすべてつぎ込んでつくった傑作だと思っている。
このすばらしいコンテンツについては次回ちゃんと書こう。
あ、あと最後に「マッド博士の異常な遺言状」もものすごい名作です。
これは100人前後のチーム戦の作品としてはもう完成品かもしれない。
たくさんのチーム戦のリアル脱出ゲームをつくってきたけれど、これが今のところ最高傑作かもしれない。人狼村もすごかったけれど、それに匹敵するかもしくはそれ以上の作品です。
本当に本当に心から、一人でもたくさんの人に体験して欲しいと思っているので、ぜひヒミツキチに遊びに来てください。
それにしても、やっと、危機的な状況を脱した。
でも、また今週も危機的なスケジュールではある。
軽妙にいろんなことをこなしていきたいな。
あと、いくつか言いたいこと箇条書きで。
・SPEC見はじめました。面白い。
・宇宙兄弟の最新刊は絶対に泣く。多分今後も読み返して泣き続ける。
・ハンターハンターは僕にとって現時点で最高の物語だ。
・目黒で桜を見た。すごい人だったけれど鴨川と比べてしまった。
・逃走中とコラボレーションします。
・どうぞ社員のみなさま体に気をつけて
・顎関節症で最近何を食べてもおいしくない
・アドベンチャーゲームナイトの構想は進んでいます。
・「終わらない残業からの脱出」遊んでくださいね。
・あ、続編の謎を作ってないの思い出した。
・だらだらした遊びをしたい。家に友達呼んで一日スペランカーしたりしたい。
・テレビと一緒にやる仕事が少しずつ増えてきた。どうやったらもっと面白くなるかな。
・原宿って人多いね。
・今テレビでキカナイトという番組をやっているけれど、わかったことは高級中華と大阪王将がほぼ同じってこと。前に一度銀座の中華に連れて行ってもらったけれど、王将のほうがおいしかった。僕は王将至上主義です。
・そろそろ眠ります。明日からまた山火事だ。
それでは、おやすみなさい。
どうも疲れ果てていて、うまく頭が働かない。
ぽろぽろと記憶ややるべきことがこぼれていっている気がする。
こまった。手で水をすくってるみたい。
バケツがあればうまくいくのに。
きちんと今の状況を俯瞰して考えなくちゃならないよなあと思っている。
時間がないってのが問題なのかな。
それ以外の問題もある気がする。
もっと根本的な余裕が必要な気がするし、そもそも「俯瞰してみる」っていう才能が必要だったのかもしれない。
ともあれ、僕に今できるのは目の前にある案件を少しでも良いクオリティーで作り続けていくことで、もう秋くらいまでつくるべきものは決まっている。
ぼんやりしていたら、僕は「何を作りたいか」を考えることなくひたすら迫り来る案件を片付け続けるだろう。
それはそれで素敵なことでもあるけど、もうちょっとくらいは自分の強い意志で何かを作り上げたい。
ちょっとバランス取らなきゃな。
もう少しだけ余裕を持ってやろう。
失敗を恐れませんように。まあ、ちょっとくらいしくじったっていいやと思いつつ。
軽やかにやり遂げてやろう。いろんなことをめちゃくちゃにしてやろう。
うまくやろうなんて思いませんように。
少しでも深い傷になりますように。
狭いほうに進み、狭い道を広くすることを心がけよう。
たぶん、忘れてることを思い出さなくちゃいけない。
明日すごいことを思いつく準備を今日はしよう。
なんだか、嫌なニュースばかり流れるなあと思いながらぼんやりテレビを見ていた。
つまらない情報が、つまらないこととして加工もされずに流れているように思った。
とても疲れていて、なんとなく前に進めないような気持ちになった。
というか、実際ずいぶん疲れていて、月面基地からの脱出のデバッグ公演が終わった後すぐに上海に行き、商談をまとめて日本に帰って、ヒミツキチオブスクラップがオープンして、ツギクルナイトと「本当に難しいリアル脱出ゲーム」がはじまった。
とても楽しいんだけど、さすがに体が重い。
体が重いと、なんでも軽やかに楽しんでやろう!っていう気持ちにはならないなあ。
ヒミツキチオブスクラップが無事にオープンしました!
かなりごり押しのオープンですが、最初に想像していたような「まだ何もない空間」になったと思います。
ここからいろんなことが始まっていくんだなあという予感に包まれた場所です。
良かったら遊びに来てください。
そして、何か思いついたら企画を持ち込んでくださいね。
今週は、月、火は「本当に難しい」があって、水曜日は「キカクのキカク」があって、木曜日からは「マッド博士の異常な遺言」がはじまる。
いよいよいろんなことが始まるなあと思ってわくわくしている。
そうそう。
昨日原宿で二時間くらい飲んだんだけど、その飲み会がなぜかとてもとても楽しくて、そのときのテーマが「アドベンチャーゲームについて」だった。やはり僕はこのジャンルがずいぶん好きなようで、しゃべってもしゃべってもまだしゃべりたかった。
と、いうわけで、僕がプロデュースするヒミツキチオブスクラップの第一弾イベントは「アドベンチャーゲームナイト」になりそうです。
2DAYSのイベントにしてやろうかと思っている。過去編と未来編。
ああ、楽しみ。
自分の小屋を持つってすばらしいなあ。
あ、宇宙兄弟とのコラボレーションリアル脱出ゲーム「月面基地からの脱出」はもうめちゃくちゃな名作になると思います。
もし、少しでも興味があって、来られる可能性があるなら、絶対に来たほうが良いと思います。ぜひぜひきてください。
物語と空間ゲームが本当の意味で融合した瞬間を目撃できると思います。
http://realdgame.jp/spacebrothers/
4月5日から原宿ヒミツキチオブスクラップで始まる「マッド博士の異常な遺言」もぜひぜひお越しください。
僕が2011年につくった謎の中でベスト3に入るすばらしい出来です。
http://realdgame.jp/archives/2318
それではまた。
今日は「アクエリオンevol×リアル出逢いゲーム」の開催日でした。
昨日から仕込みで、今日は司会を三回して疲れ果てて眠ってしまおうかと思ったのだけど、なんだかテキストにまとめておきたくなったので書く。
ある日、アクエリオンのプロデューサーさんに「いや、でもこれ、男女で合体したらすごく強くなるのに、恋愛禁止っていうアニメなんですよ!」と熱弁されたときに「じゃあカップリングパーティー作りませんか!」と提案してみた。
一度「謎解きカップリングパーティー」というのを企画したことがあって、それはすごく盛り上がった。ゲームは奥手な男女すらコミュニケーションさせるすごい力があるんじゃないかと思っていた。いつかやりたいなと思っていたけれどきっかけがなかったので、アクエリオンのあらすじを聞いたときに、「ここまで突き抜けた馬鹿馬鹿しさがあるアニメなら出会い系をやってもいいんじゃないか」と思った。
スタッフのみなさんはそのアイデアを面白がってくれて、とんとん拍子でこの企画は実現に向けて走り出した。
僕がやりたかったのは「アニメ×謎解き×出会い」のコラボだった。
チラシビジュアルを作るときはまずアニメのビジュアルが目に入り、その後で「リアル出逢いゲーム」という文字が目に入るようにした。
「リアル出逢いゲーム」という新しいジャンルを作ってやろうと思ったけれど、正直言ってその意図はあまり伝わらなかったかもしれない。
「リアル出逢いゲーム」というから「謎解き×出会い」という意味を読み解くのは「リアル脱出ゲームファン」だけだからだ。
あえて、とてもとても正直に書くと、チケットは僕らが望んだほどには売れなかった。
最終的に3000枚近いチケットが売れたけれど、その半分くらいは声優さんのネームバリューによるものだったと思う。
普段「有名人や、名作の名前で人を動かすのではなく、アイデアと新しいシステムで人を動かす」ことを標榜しているSCRAPとしてはいつもとは違う人の流れに戸惑った。
それでも、西武ドームの公演はちゃんとした熱狂を生んだとは思う。
イベントで交わされた声優さんたちの会話は機知に富んだものだったし、ライブは本当にすばらしかったし、出会いの要素も確かにあった。
「出会い」に関して言えば、これは僕個人としては「成功」だったのではないかと思う。
かなりたくさんの人たちが初対面の見ず知らずの人たちとコミュニケーションを交わしていた。
おとなしそうな男子がかなり積極的に女子に声をかけ、それに楽しそうに女子が答えていた。
すべては「ゲームを進める」という共通認識から生まれるコミュニケーションだった。
一つ予想外だったのは、かなりたくさんの人数でコミュニケーションをとらなくては先に進めないシステムの謎を作ってしまったため、その後の謎の答えがかなり会場内で流布してしまったこと。もちろんそれもある程度は想定していたものの、それ以上の勢いで答えが伝わってしまった。
また、今回は声優ファンの方、出会いを求める方、アニメのファンの方が多数来ることを予想していたので、謎の難易度をいつもより下げた。
すると、瞬く間に「リアル脱出クラスタ」のみなさまがぴゃーーーっと謎を解いてしまった。さすがだ。もう負けました。勘弁してくださいと思った。
一回目の公演で1000人中700人くらいに謎を解かれたときはもう心が折れた。大事故だと思った。
でも、それでも、そこらじゅうで出会いが生まれていて、なんだかんだ人々は楽しそうだった。
これが「出会い」のためのイベントであると思えば、あながち失敗とも言い切れなかった。
そこらじゅうで初対面の人たちが手をつなぎ、連絡先を交換し合っていた。
もしこれがただのカップリングパーティーであったなら、1000人参加で350組のカップルを作るというモンスターイベントということになるだろう。
アンケートには「思ったより簡単でした」と書かれまくった。
出会いへの感謝もたくさんあった。
どうすればよかったのかなあと思う。
もっと謎を難しくすれば良かったのか。
もっと出会いに特化したものにすべきだったのか。
もっとアニメに傾倒したものであれば良かったのか。
僕はその三つを三等分に楽しんでもらえるものになればと思っていました。
でも、それは欲張りだったのかもしれない。
三つとも等分に楽しめた人はかなり少数派だったのかもしれません。
また、三回目の公演は男女の差が特に激しく、とても申し訳ない気持ちになった。
現場でいくつかの対策は取ったけれど、もっと事前に何らかの対策をとるべきだった。
この件に関しては本当にごめんなさい。
どうすればよかったのか、まだ解決策は見つかっていないけれど、次は絶対見つけます。
たくさんのことを思った。
出会いっていう言葉の持つネガティブさ、ポジティブさ。
アクエリオンの持つ世界観の深さ、そしてアニメという独特のカルチャーとの関わり方。
そして、僕らがもっとも得意であったはずの「謎解き」の部分をファンから批判されちゃうという結果。
どうするのが一番正解だったのかはもう少し考えてみよう。
もちろん、ひょっとすると今回のイベントが成功だったのかもしれない。
その答えが出るのは多分数年後だろう。
ツイッターで「運命を感じることができる演出あればよかった」という意見をいただいた。
これはすごいヒントが隠れたコメントだと思っている。
運命を捏造することはできないけれど、運命を演出することならできるかもしれない。
演出された運命を、本当の運命に変えるのは僕らじゃなくて彼らだろう。
そんなイベントなら作れるかもな。
とにかく、今日お越しいただいたみなさま、本当にありがとうございます。
もし、あなたが不完全だと思ったのであればごめんなさい。とても申し訳ないです。
しかし、SCRAPは等しくみんなが同程度の感動を得られるようなコンテンツを作れる会社ではありません。
だから、すごく楽しむ人もいれば、そうでない人もいます。
とても申し訳ないけれど、そういう会社なのです。
だからこそ生まれるクリエイティブがあると思っているし、僕らの存在意義はそこらへんだと思ってます。
今日得た教訓を胸に、ちょっとすごい出会いイベントを作ってやろうと思っています。
ゲームが根幹にあって、そこからコミュニケーションが生まれて、仕組まれた運命にうすうす感づきつつも、出会いにつながるやつです。
今日はちょっと悔しかった。
でも、今度絶対に取り戻す。
すごいイベントを作ってやろう。
アクエリオンのチームの皆さんは本当にすばらしい方々でした。
AKINOさんたちも素敵だったし、声優さんもとても協力的でした。
彼らの協力がなくてはとても成立しないイベントだったでしょう。
本当に心から、心から感謝を。
「今日」から何かを生み出さなくちゃ嘘だ。
次はもっと、うまくやろう。
└ たけが僕に言うんだ。「加藤さんのこういう生々しい想いが伝わってくるから、リ ...」
└ sasaharaが僕に言うんだ。「5/4に月面基地からの脱出に参加させていただきました。 脱 ...」
└ poruteが僕に言うんだ。「「アニメX謎解きX出逢い」というコンセプトは達成されてい ...」
└ white.mが僕に言うんだ。「お疲れ様です。 今回リアル脱出ゲームは初参加で合体でき ...」
└ ななこが僕に言うんだ。「来年こそロボピッチャーが動き出すことを願っております ...」
└ が僕に言うんだ。「つぎ見る雲が一番きれい 何回見ても良いタイトルだなあ よ ...」
└ yumikoが僕に言うんだ。「おめでとうございます! こっそり読んでる一人です! 応援 ...」
└ いとうくんが僕に言うんだ。「10周年、おめでとうございます。 今日、はじめて「SCRAP ...」
└ yama口が僕に言うんだ。「10年おめでとう。 10年の間、ちょこっといろいろあったなぁ ...」
└ itoが僕に言うんだ。「遅すぎですが、おめでとうございます☆ 10年も継続してい ...」
└ RINAが僕に言うんだ。「こんばんわ。今日ナガシマスパーランドで脱出できた一人 ...」
2012年04月
2012年02月
2012年01月
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年09月
2011年08月
2011年06月
2011年05月
2011年04月
2011年03月
2011年02月
2011年01月
2010年12月
2010年10月
2010年09月
2010年08月
2010年07月
2010年06月
2010年05月
2010年04月
2010年03月
2010年02月
2010年01月
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年09月
2009年08月
2009年07月
2009年06月
2009年05月
2009年04月
2009年03月
2009年02月
2009年01月
2008年12月
2008年11月
2008年10月
2008年09月
2008年08月
2008年07月
2008年06月
2008年05月
2008年04月
2008年03月
2008年02月
2008年01月
2007年12月
2007年11月
2007年10月
2007年09月
2007年08月
2007年07月
2007年06月
2007年05月
2007年04月
2007年03月
2007年02月
2007年01月
2006年12月
2006年11月
2006年10月
2006年09月
2006年08月
2006年07月
2006年06月
2006年05月
2006年04月
2006年03月
2006年02月
2006年01月
2005年12月
2005年11月
2005年10月
2005年09月
2005年08月
2005年07月
2005年06月
2005年05月
2005年04月
2005年03月
2005年02月
2005年01月
2004年12月
2004年11月
2004年10月
2004年09月
2004年08月
2004年07月
2004年06月
2004年05月
2004年04月
2004年03月
2004年02月
2004年01月
2003年12月
2003年11月
2003年10月
2003年09月
2003年08月
2003年07月
2003年06月
2003年05月
2003年04月
2003年03月
2003年02月
2003年01月
2002年12月
2002年11月
2002年10月
2002年09月
2002年08月
2002年07月
2002年06月
2002年05月
2002年04月
2002年03月
2002年02月
2002年01月
2001年12月
2001年11月
2001年10月
2001年09月
2001年08月
2001年07月
2001年06月
Powered by
Movable Type 3.21
(c)all rights reserved
katotakao 2000-2012

