インディアントニックウオーター
雨ばっかで参ってしまう。
「シュエップス-scheweppes-」というデンマークのソフトドリンクの会社を知っていますか?
さっきトップページの更新について考えながら、近くのスーパーまで飲み物を買いに行きました。ワインでも飲みたい気分がした気がしたような気がしたので、酒売り場をぶらぶらしていたら懐かしい飲み物を見つけました。シュエップスのトニックウオーター。
透明な瓶に黄色のラベル、昔から変わらないロゴ。中身はただのトニックウオーターです。カクテルによく使われるやつ。でも僕が今夜スーパーで見たのは昔見たのとは違ってインディアンの文字が抜けている。でも中身はいっしょなんだよ。僕は知っている。
久しぶりにまた昔の話。昔いた南の国のシドニーという町での話。
当時キーポン青年はこの甘いトニックウオーターをかなり愛飲していました。1リットルの瓶のやつをバイトの帰りの角の商店で買って帰り、家でゴクゴク飲んでいました。若かった。
若気のいたりで風邪をひいてしまったある日、リビングのソファでおとなしくテレビを見ていると、同居人のおっさんが「熱にはインディアントニックウオーターが効く」と言い始めました。ただの甘い炭酸水が病気に効くとは思えず、僕が全く信用していない顔をしていたので、おっさんは鼻で「ふん」としてから説明し始めました。
さらなる昔。
これを読んでいるあなたがまだ生まれる前のインドの話。教科書に出てきたとても覚えやすい名前の会社?、東インド会社というのがインドで幅を利かせていたころの話。イギリス(オランダ?)からたくさんのヒトビトがインドに行き、たくさんのヒトがマラリアという高熱がでる病気に罹りました。当時のマラリアになったヒト達はこの甘いトニックウオーターを飲んで病気を治した。らしいのです。
実はこのシュエップスという会社、創業したのが1780年(<デンマーク語がわからないため不確か)。トニックウオーターが先かこの会社が先かは知りませんが、インディアントニックウオーターというのを発売して今に至るというわけです。だから「インディアン」なのです。で、おっさんはその日以来、僕が病気になる度「インディアントニックウオーターを飲め」としつこく言うようになりました。3回くらいですが。
今、かなり久しぶりに飲むインディアントニックウオーターは本当にただ甘いだけの炭酸水で、なんでこれをしつこく飲み続けていたか自分でも不思議です。
でも確かにあの頃の僕は熱に犯されていたなあ。
my stuff