パンク

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週末、北部にある滝まで行ってきました。なかなかの珍道中。まずクーラーがほとんど効かないので暑い。ここのところの沖縄はとにかく暑い。危ないくらいに暑いです。

国道から標識通りに横道に入って滝に向かってしばらく走っていると、車が妙に重たい感じ。その直後にタイヤが道にくっついてしまったような感触。助手席のジェイムスが窓から下を覗いて「あなたは潰れたタイヤを持った(←直訳)」と言っている。外に出ると左後ろのタイヤがべったり潰れている。まわりは畑ばかり。日差しも強いしなんかのロードムービーみたいだ。

荷台のカーペットの下のスペアタイヤとジャッキを取り出す。ジェイムスがジャッキで車を持ち上げたところでネジをまわすやつがないことに気づく。(あれはなんていう工具だったか)海に行ったときに貝か何かをぶっ叩くために使った記憶がある。たぶん見つからない気がしたので畑の中の小屋のあたりにいたおじさんのところに借りに行く。どうやら小屋は農耕具置き場だったようで、おじさんは僕らが欲しかった道具を小屋の奥からすぐに出してきてくれた。車まで戻ってタイヤのネジをゆるめる。

町と町の間の距離が長いアメリカではこんなことは日常茶飯事なんだろうなあと思う。負けず嫌いの僕はなるべく慣れた風を装ってネジを一本ずつゆるめていく。ちえみさんが「こんなに働くキーポンは見たことがない」と携帯で写真を撮っている。ジェイムスにそれを伝える。笑っている。

おじさんの声がして振り向くと、おじさんが半分に切ったスイカを持って立っている。スイカにはでかい出刃包丁が刺さっている。適当に切って食べなさいというおじさん。恐縮して受け取るふたり。なんだおじさん、嬉しいじゃないか!

タイヤ交換をそつなくすばやく済ませて僕もスイカをいただく。誰が切ったのか、いびつな切られ方をしている。ところで僕はスイカがあんまり好きじゃない。話を聞くとジェイムスもちえみさんもあまり好きではないらしい。が、ここで食べなきゃ男(または女)がすたる!ので一生懸命食べる、が4分の1くらい残る。種をそこら中に吐いてスイカ畑にする。

道具を返しに行ってスイカのお礼を言う。「まだまだ甘くなくておいしくなかったでしょー」と言われたのでオートマチック気味に「そんなことないですよ。おいしかったですよー」と答える。感謝の気持ちがある時ほどなんか伝わらない感じになってしまうことってよくあるよね?

車に戻っていざ出発。スペアタイヤの空気が少なくてごわごわと音がするのがとても気になる。(あとでスタンドで空気を入れたらよくなった)僕の手際が悪かったのか、今までタイヤの交換をしたことがあるかのか?とジェイムスが聞いてくる。「前に一回だけあるよ、教習所で」と言ったら笑っていた。それはそれは暑い一日だったっす。

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