今、沖縄で一番いい古本屋の話

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今日は久しぶりに古本屋に行って来たのですよ。

僕が読んできた数少ない本はほとんどが池澤夏樹さんのお薦めの本ばかりです。本そのものがずらりと並んでいてそこから選ぶ、というシチュエーションは本屋とか古本屋に行けば作り出せなくもないけれど、自分で選んだ本より信頼するヒトが薦める本のほうがおもしろい。というか、おもしろかったことが多い。

久しぶりに行った古本屋は民俗関係の本がすごく充実しているところで、民俗コーナーと沖縄関係の本だけは定価で売られているのですよ。がんばって英語の本でも読もうと思って洋書のコーナーに行きました。そしたらいつもは棚一段に辞書プラス数冊ぐらいしか置いていないのにその一角が床から天井まで見事に全部洋書になっていました。下手したら100冊近くあったはず。

ロンリープラネットのバリ島版(いいねえ)。中近東らへんの国のガイドブックもある。トマスピンチョンのどでかいハードカバー版が3冊くらい(へえこんなの読むヒトがいるんだ。今もトイレにあるけどまったくわけわからん)。カートヴォネガット(これも昔読んだけどあんま覚えてない。まあまあおもしろかった気がする)。バラード(「太陽の帝国」を英語で読んだなあ。なんか聞いたことのあるヒトの本が多い)。アプダイク(ずっと読みかけ)。コリンシューブロン(半年くらい前に「The Lost Heart of Asia」というのを買ったけどなんか暗くてたしか途中で止まってる)。「細い国の旅」(これも聞いたことのあるタイトルだなあ。あれれシューブロンの本が4冊もある。一冊はサイン入り)。それにしてもこんなの読むヒトが沖縄にいるんだなあああああああああああれ?というところで本を持っている手から全身にぶわーっと鳥肌が広がりました。

そう、その洋書のコーナーには池澤さんの書評で登場したヒトの本ばかりが異常にたくさん並んでいるのですよ。コリンシューブロンなんて池澤さんの書評以外で聞いたことがない名前だし。「細い国の旅」(サラウィーラー著)を手に取ってみると裏に「TRAVEL BOOKSHOP, LONDON」のシールが貼られている。確か旅行小説についての書評の中で池澤さんが「最近いいのは誰ですか?」って店員に聞いた、ロンドンにある店の名前だ((がくがくぶるぶる))。

すげー!

この繋がりを見つけることのできる人間ってすごく少ないと思うんですよ、特に沖縄では。で、そのうちのひとりが実際そこに行ってに繋げたっていうのはかなりすごくないですか?!どきーんってしましたよ、僕は。

氏のメールマガジンを購読しているヒトはご存じの通り、池澤さんは10月くらいに沖縄を去って今フランスで暮らしています。「読まなくなった本は古本屋に持っていくのが一番いい、その本を読みたいヒトの手に渡るから」って何かに書いていたのを思い出した。引っ越しの時に氏がその店で本を処分したと思って間違いない、と僕は結論づけました。念のため文庫の「イ」のところを確かめると池澤さんの小説がほぼ全部揃っていました。わお。これは偶然ではない。

その古本屋は宜野湾の真栄原十字路とサンエー真栄原店の間にあるまあまあでかい、いい感じの古本屋です。2階が中古CD屋です。たぶん今、いまだかつてないくらいにいい本が並んでるはずです。2冊買いました。やったぜ。

Comments and Trackbacks

2 Comments

いいなー古本屋での鳥肌の出会い!

わたしも、大島弓子の蔵書だったものを偶然手にしてみたい。

このコメントの欄の使い方がよくわからんのやけど、こんなんでいいんでしょうか?

追伸豆知識

10月1日は、バイキンマンの誕生日です。

 (出典:林家ペー)

これでオッケー!

10月1日は都民の日らしいです。

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