June 2017 Archives

自転車様が通る

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ヨーロッパの夜は明るい。5月のアムステルダムの日が暮れるのは夜9時くらい。目的地への到着が遅くなってもまだ明るくて人の通りが多かったりたりするのは地味に嬉しい。

バスは北の方のちょっと外れた駅に到着。市内の電車のパスを買うべく構内の窓口に行ったら、それは外のスーパーで買ってくれと言われる。世界的な観光都市だし英語もみんな普通に喋る。

台北MRTの文湖線の車両みたいな小さい車両の電車でホテルへ。今回の旅行で唯一の普通のホテル。駅の直前で大きなスタジアムが目に入る。どう見てもサッカースタジアム。調べるとアヤックスの本拠地だった。さらに調べると翌日にヨーロッパリーグの準決勝だった。ヨーロッパのスタジアムで試合を見てみたかったが、たぶんチケット取れなさそうだしたぶんひとりで行くことになるし、ちょっと思っただけでやめた。

ホテルは超合理化が進められたほぼ無人ホテルだった。入り口の狭い部屋にチェックインのための機械の使い方を教える人がひとりいるだけで他は誰もいない。鍵も画面の横の箱に入ってるのカードを1枚選んで自分でスキャンするとそれが鍵になる。帰りは箱に返す。いさぎよい。

翌朝、小雨の中、スタジアムを横目にちょっとだけ走る。最近流行りのホテルやモールが併設されたタイプのスタジアムだ。駅もすぐそばだし確かに便利。スタジアムだけじゃなくて大きなコンサートホールもある。

市内をブラブラして昼過ぎに帰ってきた。フォーがうまかった。スタジアムの前の広場に少しずつ人が集まってた。簡易のオープン型小便器がちらほら設置。夜はライブを見に行くことにしてたので一休みしてから再出発。

外に出るとちょうど試合中、ちょっとだけでも雰囲気を味わうべくスタジアムのすぐそばまで歩いてる途中にホームチームに点が入ってそこらじゅう大騒ぎになった。おもしろい。屋台でおみやげのバッチだけ買って帰る。

ライブはほぼ会場の見た目だけで選んだだけあって、会場がものすごく良かった。建物に入ると普通にパブで、奥に赤いカーテン。カーテンの向こうがステージになっていて、開場時間になるとカーテンが開いてステージを通って客席にぞろぞろと入る。

イリノイから来てたガラガラ声の若者の弾き語り。若くてまだ自意識過剰なお年頃な感じ。

終わって夜10時過ぎてたのに異様に腹が減ってたのでポツンと開いてたケバブ屋へ。ヨーロッパには「貧乏人はケバブ食え」ということわざがあるくらいケバブは安くて大盛りで助かる。(そんなことわざはないけど)

深夜にホテルの駅に戻ってきたら広場がゴミだらけだった。例の小便器は何の液体かわからないが周りが水浸し。ゴミはほぼハイネケンの緑の空き缶で、誰も最初からゴミ箱に入れようなんて一瞬も思ってないのがひと目でわかるくらいの密度でゴミだらけだった。街なかはゴミもなかったし、たぶん試合がある日は捨てていいことになってるんだろう。そうとしか思えない。

2泊3日でいろいろ食べた。生臭い魚、自販機のコロッケ、コーヒー&ケーキ、ミントティー、コンビニのサンドイッチと果物。果物は熟れた小さなりんごだと思ってかじったら桃だった。

コンビニのコーヒーの入れ方がわからなくてマゴマゴしてる時に、後ろにいた人に「お先にどうぞ」って言ったら「電車まだ来ないからいいよ」とニッコリ笑ってくれて和んだ。場所の印象はこういうので結構決まる。

オランダは自転車が偉い。自転車専用レーンが街中にあって頑丈なママチャリみたいなので運河の周りをみんなすごいスピードで走ってる。自転車レーンを歩行者が歩いてると迷惑がられるし、レーン以外で自転車乗ってると警察に注意される。

駐輪場も巨大だった。日本の駐輪場にはなぜ自転車のメンテ屋が併設していないのだろうか。

そういえばデカトロンという、フランス系のスポーツとアウトドアのお店がホテルと同じ建物にあって、あまりの安さと品揃えになんか興奮してしまった。どれも中の上くらいのものだけど異様に安い。ユニクロが初めて出てきた時と同じ印象を受けた。乗馬グッズまであった。

折りたたみリュック(3つ)とパンツを購入。リュックはその後の旅行で活躍することとなった。

食べるは楽しめる

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「美味しいパンときれいな自然」という去年と同じリクエストを叶え続けてくれる友人の案内で、真っ直ぐで背の高い木の森をひたすら歩く。途中で何度も写真撮りながら誰も疑問も持たずになぜか3時間近く歩く。陰ると寒いが日が出るとTシャツで気持ちいい。上着を着たり脱いだり。

去年と同じく友人宅で食い過ぎ。ただ食べるだけじゃなく素材の組み合わせの意図や味について評価しながら食べる。日本だとたいした意識も向けずに食べてるものに最大限の意識を向けることがなかなか楽しい。なんといっても食べ物の場合は、それを見たり聞いたりするだけじゃなく、食べてしまえる点がすばらしい。食べるって楽しめるなーと思わせてくれる友人夫妻に感謝。

晩ごはんを食べてしばらくすると「ではそろそろ」と言いつつ宝石のようなチョコレートが出てくる。

出発の日の朝はステーキ。前の晩に友人が予約してくれたバスに乗るべく駅まで行ったらバスがどこにもいない。結局友人が駅を間違えて覚えていたことが判明。かなり気にしてたけど怒る理由もなくその場で次の便を予約してちょっと遅れて出発。

雨のせいか道は渋滞でなかなかアムステルダムに着かない。有名な条約の名前の街を通り過ぎて、あと10キロくらいのところでなぜかバスはパーキングに入り休憩。運転手が何かを説明して乗客たちが少しどよめいた。それからみんなはバスを降りてタバコを吸い出したり、売店やトイレに行きはじめたり。

バスの横でタバコを吸っていた兄ちゃんが「ドライバーは5時間運転したら50分休憩しなければならないという法律のせいで、今からここで50分休憩するらしい」と教えてくれた。その兄ちゃんはベイルートから旅行に来てて、今パリからアムステルダムに移動中だと言ってた。

雨もやんで暇なのでパーキングエリアをうろうろした。売店でなにか買ったような気もするけどもう覚えてない。

Voie 8

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出発。

去年大怪我をしたリスボンの海に行ってマブイを取り戻すべく、去年と同じ経由地でヨーロッパへ。那覇から台湾。忙しい時期に重なって荷造りもゆっくりできず、かつ寝不足。那覇空港で手荷物の重さがオーバー、大きい荷物は結局預けることにした。

寝不足で初日から体調がすぐれず。待ち時間を使って新しい地下鉄に乗って台北の街まで出るつもりだったけど、結局空港にずっといた。熱烈歓迎的クーラーのせいで空港は寒い。気づけば暖かい服は預けた荷物の中。なぜか預けなかったオレンジ色の毛布を羽織って空港の中をうろうろした。

コンビニの煮玉子、チェーン店の魯肉飯、暖かい阿里山茶。無料のシャワー。本屋でコインをもらって動かすマッサージチェア。

キティちゃんが機体に描かれた飛行機に乗って台湾から14時間。おしりを拭く紙にもキティちゃんがプリントされている。無地のロールよりもキティちゃんのロールのほうが早くなくなっていた。みんなきっと好きなキャラクタでお尻を拭きたいものなのだろう。

ロングフライトでフラフラ。早朝について長い入国の列に並ぶ。2時間近くかかって入国。ベルギーへ乗り継ぐ列車は午後なのでゆっくりと荷物を整理して出発。

ボロボロのアコーディオンを持って空港駅のプラットフォームをうろうろしていたジプシー風のおじさんに笑いかける。おじさんはちょっと演奏してくれた。これから始まる旅行の縁起担ぎだと思ってポケットの2ユーロを渡した。

その時そばにいたおじさんの知り合いらしいおばさん(と子供)に「パリはこっちよ!」と言われていっしょに電車に乗った。そのおばさん(と子供)は電車が動き出すと車両を歩き回り、いかに自分たち困窮しているか説明したカードを全乗客の膝の近くに置いてまわった。最後まで行くともどってきて、カードを回収しながらひとりひとりにお金を恵んでくれるようにお願いしてた。

北駅に着いてちょっとだけ街を歩く。サンドイッチ買い食い。スーパーでフルーツ買いだめ。駅のホームでエスプレッソと甘いパン。うまい。去年と同じように赤い高速鉄道に乗ってブリュッセルの友人宅へ。

知ってる顔を見たら気が緩んで一気に眠くなった。

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