先日おしりの方からカメラを入れるという検査をしてきました。その顛末を。
全然たいしたことないのですが、この数ヶ月間おなかのあたりに違和感があって心配性の僕はいろいろ検査を受けてみたわけです。今回がたぶんメインイベント。なんたってナニをあれからあれするわけですから。
前日は病院から支給されたレトルトお粥セットしか食べられない。結構うまかったけど圧倒的に量が少ない。間食用にクッキーも一袋入っていたんだけど、なんかうまそうだったのでそれは前々日の夜に食べた。
ソファのある狭い部屋に案内されてまず下剤を飲む。1リットルくらい。水も1リットルくらい。1時間かけて飲む。相部屋のおじいさんはゲップしながら結構快調なペースでかぷかぷ飲んでいる。便意がどんな感じで来るのかちょっと緊張して待つ。いきなり来るのか、下痢した時みたいに「あいたたたた」みたいなカンジで来るのか。味は健康ドリンクとほとんど変わらない味がつけてあるので特に飲みづらくはない。おじいさんとの言葉も少なく粛々と飲む。
なかなか便意が来ないのでちょっと不安になる。がしばらくすると普通にやってくる。4回目からは出したものを見せてくださいね。と言われて不安になる。2回目位からは音が「シャー」って感じになる。4回目を見せる。まだもうちょっとですねー、と言われてNG。腸の中に便が残っていると検査ができない。5回目もなんとNG。もう出ないのではないかと思い始める。何事にも優等生的な態度で望みがちな僕はちょっと焦る。
がんばって6回目を出してください、と言われる。歩いてくださいと言われ院内をてくてく歩く。よく見ると同じようにてくてく歩いてるヒトや、自分なりのうんこ体操を実践しているヒトがちらほらいる。腰に手を当ててぐるぐるまわすヒトや、ヤジロベーみたいに腕をひろげて上半身を左右に揺らしてるひと、など。そう俺たちはうんこ出すためにここに集まった選ばれしメンバーなのだ。(ほんとは違うけど)
6回目でなんとかOKをもらう。検査はまだ始まってさえいないのに小さな達成感。しかし自分のうんこ(というかほとんど透明の液体)を見てもらうためにいちいち他人を呼ぶのは変な気持ちだ。子供になった気分。
長いこと病院の検査とか受けていないけど、子供の頃よりいろいろ発達してるなあと思う。まず説明が多い。マニュアル通りなんだろうけどやっぱ細かく教えてくれると安心する。あと痛みとか不快なこととか、いわゆる我慢を減らす技術もいっしょに発達させているなあと思う。具体的には薬で気分をぼんやりさせたりとか、機械があたる部位を麻痺させたりとか。思ったよりもトータル的に不快感はなかった。
ただ検査着のズボンの股が前から後ろまで完全に割れていて、それを履いて通路のソファで待っている間は裸で外に放り出されたような心細さを感じた。看護師さんが膝かけ用のタオルケットをくれた。
部屋に通されて横向きに寝たら、腕から麻酔を注射されて(&あそこに塗られて)、あっという間に検査が始まる。唯一痛みを感じたのが空気を入れられた時。まあ時たま膨らまされるわけですよ。便秘の時のお腹の張りを強力にしたような痛み。この瞬間に像に踏まれたらパンってなりそうな気分。あとたまにぐわんぐわん揺すられる。そんくらいです。
カメラが行き止まりまで行くとすこしずつ戻りながら一緒に画面を見る。自分の腸の中を見るのは変な気分。この星に人類が生まれて長い時が経って健康のために自分のお腹の中を見ることができるようになるなんて、なんて不思議なんだろう。というようなことを朦朧とした頭で思う。宇宙。
その写真もらえるんですかー?ともう少しで言いそうになるが自重。
大丈夫です、きれいなもんです。はい空気抜きますねー。みたいなことを言われてあっさり抜かれて検査は終わり。その間5分くらい。ウォシュレットでゼリー状の麻酔を落とす。腹がまだパンパンなのでおならをしたいがなんかうまいこと出ない。腸の動きを押さえる薬も入ってるみたいなことを言ってたのでそのせいか?
着替えて受付に戻ると看護師さんに、まだ薬が効いてるので休んで行きますか?と聞かれる。フラフラだったけど2日間ろくなもの食べてないのでとにかくメシ食いたい。病院の食堂へ。眠いまま歩くのもちょっといい気持ち。
チーズハンバーグ定食700円。腹が張ってるのでうまいこと食えないがとにかく空腹なのでむしゃむしゃ食う。途中で2回くらいトイレでおなら。出す度に急速に楽になる。午後から夕方にかけて方々のトイレでおなら。命の喜びを感じる。
まあやったことないヒトは今後の参考にしてください。
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