「粋」っていい

|

夕方に久しぶりに飲んだアルコールが回ってポテッと寝てしまいました。真夜中に目が覚めたので、昼間に古本屋で買ってきていた古今亭志ん生の自伝「びんぼう自慢」を読みました。えらいおもしろかった。水木さんもすごいけど、戦前生まれの達人っていうのはやっぱすごい。苦労がすごい(自分で買った苦労だとしても)。さらにその苦労の周りにある人情。で、あの語り口でしょ。落語を聞いたときの「ほっ」とする感じがそのまま今来てます。ゆっくり眠れそうです。

自分のキャラや性格にその人自体が圧倒されて、何も考えずにただ好きなようにやっている人っていうのは他人に迷惑をかけたりすることも多い。けれど動物に文句を言ってもどうしようもないのといっしょなので、そのまま周りのヒトに生かされたりするんですよねえ。本人はただやってるだけで、大変だったりするのかもしれないけど。そういう型にはまらない人をそのまま生かせておけるだけの余裕が一昔前にはもっとあったんだろうなあ。そういうのが人間とか芸を育ててきたんだろうねえ。

うーん、無粋な話で失礼しました。粋な本だったんだけど、僕のこの話は全然粋じゃないなあ、「そんなこたぁいちいち口に出して言わなくてもいいんです」みたいな。ちぇ。でも「粋」っていいですね。ヒトはなんで「粋」に惹かれるんでしょうねえ。ででんでんでんでん。

Comments and Trackbacks

my stuff

Categories

月別 Archives

powered by MTOS