アートのためにやりたくないコト

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世の中にはあえて口に出さない方がいいことが結構あるのですが、そういうことをひとつ。

アーチストが自分のアートのためにやりたくないコトってあるんですよ。でも周りにいる、モノを作ったことがないひとは「やりたくないこともがんばってやるべきだよ(アートのために)」ってとても親身に言ってくれるわけなんです。

それを言われると悩み症のアーチストにはとてもつらい。誰も悪くはないのに、アーチストの悩みと疲れだけが生まれる。だから僕はよく思うのですが、応援したいなら口ではなく行動で応援してあげたらいいと思うんですよ。その時に少しでも見返りを期待してはいけません。応援はあなたがしたいからやってるんです。アーチストにできる見返りはいいアートを作り出すことだけです(つまり見返りは厳しいってことなんですけどね)。

「やりたくないこともやったほうがいい」ってことはほとんどのアーチストは知っています。それをやらないほうがいいってことも知ってます。みんながそれをやるとアートの質がどんどん落ちていってつまらない社会になってしまいます。

アーチストっていいますけど、単に自分が作りたいモノを作ってるだけのヒトビトです。誰でもそうなんです。誰でもなれるんです。だからみんなでなればいいんですよ。で、アーチストの気持ちで生きていくヒトが増えればそれは楽しい社会になるんじゃなかろうか。

親身になってくれてるヒトにこれを言うとまずわかってもらえないんだよなあ。エラソーに言うな、って思うヒトはレコードの片面しか聞いてないのといっしょなんですよ。これたぶん自分でモノを作るまで絶対に実感できない信仰みたいなもんなんでしょね。(僕はそんな作るヒトでもないけど。。。)だからまず3年くらい自分のモノ作りをやってみて、なんのためにそれをやっているのかを顧み続けてみてほしいわけですよ。で、その時に他人に同じコトが言えるかぜひ試してみてほしい。

もちろん周りの人は好きなコト言って応援していいと思うんですよ。ただ結果的にそれが応援になるのかどうかは微妙ですよ、って話です。どっちでもいいんだけど、どっちでもいいってわかっててもらえるとアーチストのヒトは助かるんじゃないかなあ。

「ぐずぐず言う前に練習しろ!」っていうのとは違う話です。

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