風邪の理由

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風邪の理由

本島南東部の知念村の知念城跡に行くときはなぜかいつも薄暗い夕方だ。初めて行ったときが一番暗くてなかなかの不気味さを感じさせてくれた。おそるおそるあの見事な石造りの正門をくぐると、そこにはかなり毛並みのいい2匹のコリー犬がかなりのご機嫌のよさで走り回っていた。嬉しさを体中で表しながら走り回っていた。

こいつら何かの使いだろうか、と思っていたら「やっぱりここにいたのねえ」と飼い主が現れて犬を連れて帰ってしまった。

さて、連休最後の月曜日に久しぶりに知念城跡に行った。行くと、他の城と同じように復元整備が始まっていて、ところどころ糸なんかが張られている。あのかなり違和感のある白い岩を持ってきてこぎれいにするつもりなんだろう。なんたって「世界遺産」だからね。(どうやら知念場跡は世界遺産の城群には入ってないみたい)僕のお気に入りの勝連城跡も白い石が運び込まれ始めている。

それに伴ってか知らないけど今年は周りの畠が放ったらかしにされていた。去年そこに何が植えてあったのだろう。草が背丈くらいにぼーぼーと伸びていて地表が見えない。所々にマンゴーらしき木が立っていて身をつけている。あんまりおいしくなさそう。なかしゅうが一個もいだ。

畠の端に野いちごのような植物を発見。たくさんなっている。よく見るととうがらしだった。ほとんどがまだ緑色。ひとつつまんで噛んでみた友人が悲鳴をあげてペッペッてやり始めた。緑のやつね。僕も噛んで悲鳴してペッペッペ。結局そこにいた5人全員が満場一致で悲鳴そしてペッ。しかしこれがうまい。フレッシュというか新鮮というかとれたてというか。

続いて赤くなったとうがらしに手を出してみた友人が一言「うーんマイルド」。続く4人が「うーんマイルド」。かなり辛いのだけれど確かにマイルド。これもうまい。

来週末に収穫に来ることを決意してこの日はその場を後にした。それから真夜中まで那覇の友人のバーで飲んで食べて帰った。

なかしゅうはその後別れたフリしてこっそりと真夜中の知念城跡に向かった。うまかったとうがらしに目がくらみ城の怖さも忘れて抜け駆けしたのだ。しかしこの夜は今秋一番の寒さだったのでなかしゅうは体を冷やしてしまった。結局とうがらしも諦めて帰った。

それがなかしゅうの風邪の理由だ!
これだね。

なんてね。
おやすみ。

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