つげ義春を初めて読んだのは「ねじ式」だったかなあ。意味がわからなかった!でもとにかく衝撃だった!!
今日はたまたまこの「リアリズムの宿」が部屋の本棚にあるのが目についたので、これを紹介しまーす。代表作ってわけじゃないんだけど。というかですね、好きな漫画って人に貸したくなってしまうので、手元に無い率が高いんですよね。あるときふと、あれ?持ってたはずなのに無くなってる...ってことがよくあります。もう誰に貸したかも覚えてないし。まーいいや、と思って自分用にもう一冊買ったりしてます。
つげ義春は大変有名な漫画家なので説明は省きますが、後のあらゆる表現者に多大な影響を与えてますよね。たくさん映画化もされていて。「リアリズムの宿」も山下淳弘監督で2003年に映画になってます。旅の道中の、情けな~い出来事や気まずい雰囲気がよかった。ちなみに音楽は「くるり」です。
(この「リアリズムの宿」に登場する謎の女の子役の女優さんって、なんと!河瀬直美監督「萌の朱雀」の少女役の子だったんですね~。つい先日、お昼どきにNHK「スタジオパークからこんにちは」をぼんやり見ていて知りました。あの田舎の娘がこんなになったんだーって感慨深かった。
尾野真千子ちゃん。とっても性格の良さそうな女優さんです)
この作品集には、「リアリズムの宿」のほか、「紅い花」「李さん一家」「ほんやら洞のべんさん」「もっきり屋の少女」「庶民御宿」など11編を収録。つげ義春独特の、観光名所も豪華料理も一切出てこない「旅もの」集です。「李さん一家」は、別にこれ、旅の話じゃないよなあと思うけど、わたしはつげ作品の中でも特に好き。最後の1コマ「実はまだ二階にいるんです」が妙に印象に残ります。
「李さん一家」の後日談の短編「蟹」も入ってますよ。あっさりした話だけど。