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2012年08月26日

僕が高橋ヒロキさんに会ったのはいったいいつだっけ?二年半くらい前だと思う。
事のいきさつからして少し不思議な感じだった。

まず僕は二年半前にカルチャーカルチャーという場所でリアル脱出ゲームを作らなくちゃならなかった。
タイトルを必死で考えていた時に、なぜか「リアル脱出ゲームがちょっと不思議な空間で謎を解くのであれば、マジックが生み出すちょっとした不思議も同じだし、マジックのタネを明かしたくなるような感覚は謎解きそのものだろう」という強引な理論の元「マジックショーからの脱出」というタイトルをひねり出した。

その場にいた全員から「マジシャンはどうするんですか?」と聞かれたが「さあ、そんなの本番までに何とかなるんじゃないの?」と思っていた。
その翌月にSCRAPMEETINGという企画があり、「クリエイターの人たち集まって飲みましょう!」というのんびりとした企画だったのだけど、そこになぜかわざわざ横浜から京都までやってきてくれたのが高橋ヒロキさんだった。
「はじめまして、高橋ヒロキです。職業はマジシャンです」と彼は言った。
まだそのときは「マジックショーからの脱出」は告知スタートしていない時期だったので、マジシャンが僕らの飲み会にやってきたのは本当の偶然だった。うそみたいだけど。

僕はずいぶん酔っ払っていて、プロである彼にすごくいい加減に「じゃあここでマジックをやってみてよ」といった。
彼はこういった。
「僕が主役になっちゃうけどいいですか?ご迷惑じゃないですか?」
すごいこというやつだなあと思ったけれど「いいよ、やってよ。」と僕は言った。

そこからの10分間のことを言葉にすることは僕は出来ない。
本当に本当にすばらしい時間だった。
ありきたりな言葉しか使えないけれど「まるで奇跡みたい」だった。
当たるはずのないことが当たり、ないはずのものが出現して、あるはずのものがなくなった。

僕はもうものすごく興奮してしまって、「何か一緒にやりましょう!」と言った。
そして、その後朝まで飲んだ。
なぜか僕は激しく酔っ払っていてSEXについての話をとうとうとしていた、らしい。

「マジックショーからの脱出」のマジシャンはもちろん彼に決定した。
そこから彼とSCRAPとの親交が始まる。
高橋ヒロキさんは映像作家としても力のある人で、SCRAPのイベントの映像はかなりの部分彼にお願いしている。
最近で言うと「月面基地からの脱出」のあのすばらしく感動的な映像はヒロキさんの作品である。

さて。
長い前置きになってしまったけれど、ここからが本題です。
高橋ヒロキさんが「本当のマジックショー」と題して、マジックショーを行います。
場所はもちろん原宿ヒミツキチオブスクラップ。
僕はずっと、ヒロキさんのマジックをもっとたくさんの人たちに見てもらいたいと思っていて、イベントの中の一つとしてじゃなく、マジックこそがそのイベントの揺るぎがたい中心であるイベントをやりたいと思ってた。
今年の2月にSCRAPはお店を持ち、ついに僕は自分の大好きなものをプロデュースして世に出す場所を手に入れた。

僕らが本当に大好きなマジシャンの、とんでもなく素敵で不思議なショーをぜひ一人でもたくさんの方々に見ていただきたいと思っています。
彼のマジックをなるべく簡単な言葉で説明すると「少しの不思議からとてつもない感動を生むマジック」です。
京都の事務所で彼がマジックを披露してくれたときにスタッフの女の子が泣き出して涙が止まらなくなったのをみて、僕は妙に納得してしまったのを覚えている。
彼のマジックは、感情に結びついていて、ただの物理的な驚きではない。

「本当のマジックショー」
@原宿ヒミツキチオブスクラップ
9/1(土)、9/2(日)
http://realdgame.jp/ajito/?p=2405

よかったらぜひお越しください、
その後の人生が、たぶんちょっとした割合で素敵になります。

Posted by kato takao at 2012年08月26日 03:18 | TrackBack
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