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2008年05月23日

 大阪でソロライブ。
 本当に久々の大阪だった気がする。
 あ!SAL CULTUREがあったから、一ヶ月半ぶりか。ソロライブは半年振りくらいかな。
 たくさんの人が見に来てくれた。ありがとう。
 今日見たのはちょっとだけ特別なライブです。

 時々こんなライブをしてしまう。
 二年に一回くらい。
 自分が抱えているイライラとかもやもやとかそういうネガティブな奴を全部音楽の中に混ぜ込んで吐き出してしまう。今自分の目が気持ち悪いんだろうなあと頭のどこかではわかっているけれどそのまま出してしまう。
 そして、そんなときは僕は自分の曲にコミットしすぎてしまう。いつも。
 今日は「月夜の哲学者」に100%シンクロして、10年以上前に僕が生み出した「売春婦」に本気で恋をした。

 のどが壊れてしまえばいいのにと思った。
 今歌う僕の歌の最後の力によって。桜の下の死体の様に何らかの代償が支払われなくてはならないのではないかと思った。良い歌が空間を揺らす時にその足元ではきちんと死体が腐っていなくてはならない。

 僕は一人で歌を歌っていた。
 なんで一人で歌ってたんだろ。
 一人でいたくないから歌いだしたのに。
 今ここにいない人のことを思っていた。

 カマキリのメスは子供を産んだらオスを殺すって聞いたことがある。セックスの最中に殺すんだっけな。
 いいな。生殖が済んだら、もう用済み。存在理由がわかりやすい。とてもPOPだ。
 「私は死ぬ気で本を読んで、死ぬ気で文章を書いているのです」と彼女は僕に語った。
 殺す気で書いたらどんなふうになるのかな。すさまじい文章がじんわりと紙に浮かび上がったりするのだろうか。殺すことが出来たら生かすことも出来るのかな。本当に僕らはいつもなにかを生み出してるんだろうか。
 僕は息をするように言葉を書く。
 なるべく自然になりますように。
 なるべく同じ時間になじみますように。

 大阪から京都駅について、地下鉄がなかったから歩いていたら突然タクシーが止まって「加藤君!乗っていきなよ!」と呼び止められた。α-STATIONの人が僕を見つけて拾ってくれた。
 家の前までタクシーに乗ったのだけど、タクシーの中で僕の番組が始まって、松田さんと僕と伊藤君がしゃべりだした。僕はものすごく混乱してしまって、しかもその後ロボピッチャーの新曲が流れて、助手席でギターを抱えながらわたわたしてしまった。その混乱は多分7分くらい。タクシーを降りたら、ひとりがやってきた。

 あの、二ヶ月に一回くらい遭遇する深夜のオーディション番組みたいな奴ってなに?
 なんか回りながら人が出てきてカラオケを歌って、作曲家が「ヨロシク」とか札を上げてデビューするみたいなやつ。わかる?今の説明で。
 あの番組を見るたびになぜか涙が出る。
 いろんな意味で出るんだろうけど、比喩表現じゃなくてほんとに涙ぐんでしまう。
 え?これが歌の力とかそういうやつ?
 ただ、断じて言うが、馬鹿にしているとかネガティブな感じの奴ではなくて、結構じーんとしてる。必死で歌にしがみつこうとしている人を笑えるもんか。今日もなんか一人デビューが決まったみたいだ。ようこそ!モンキービジネスの世界へ!

 5/25はBAR探偵のSCRAPイベントです。
 今回はマンガプレゼン大会。
 好きなマンガを持ち寄って、わあわあ言い合おうというお祭りです。
 もちろん僕も参戦します。
 よかったらお越しくださいませ。
 詳しくはこちら。
 http://www.scrapmagazine.com/

 最後に宣伝をしてやった。
 あ、それから7月6日はみなさんの全存在理由をかけてでも空けておいてください。
 最高のそのずっと上のライブをします。
 ロボピッチャーの存在理由がはっきりと手にとってわかるようなそんなライブをします。絶対に。

Posted by kato takao at 2008年05月23日 03:54 | TrackBack
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