僕が僕に出来ることはとてもたくさんあるのだけど、僕が僕以外の人に出来ることはそんなにたくさんないから、せめて気持ちよく送り出してあげようと思う。
せめて、ここですごした時間や、培ったあらゆる物が今後の何かにいかされますように。
そして、いつでも帰ってきたかったら帰ってきたらいいから。
僕ならばここにいる。
そして、一方その僕はといえば、遠くを眺めていたりなんかして。
SCRAPの最後の原稿をあげ、お見舞いに行き、メールの返事を書き、ボロフェスタの仕事をいくつかして、気絶をリアリティのある想像として認識しながら死ぬ気でゲームとかもしてみた。いくつかのコラムを書き、ラジオに出演して、読むべき文献を読んだ。SCRAPの会議もしたし、その後でみんなで少しだけ飲んだ。僕はビール一杯でもう酔っ払って、とてもしゃべった。誰かとしゃべることでしか、自分と世界との距離感を測れない日もある。今日はそうだった。
彼女はといえば、遠くを眺めながら。
ささやかな祈りを、今日もささげてくれているんだろう。
一人ぼっちの寂しさを抱えながら。
離れていくことの切なさと必要性を感じながら。
その尊さだけは決して忘れることはない。
彼は青白い顔をしながら、僕に訥々と話し、僕は時間をコントロールすることが出来ず、しどろもどろだった。
責任の話と、ユートピアの話が両立するべき世界の話。もしくは現実と夢の話だ。
傷ついているのは僕だけではなく、君だけではなく、ましてや世界中では絶対なく、もはやそれは共通の幻想ですらあるのかもしれない。哀しむというメソッド。カリカチュア。その対義としてのリアリティのある歓喜。
なぜだろう。
僕がいなくなってしまう予感が消えない。
でも、僕がいなくなるまでは創り続けようとさっき決めた。
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