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2001年08月16日


 昨日は高校の時の友人達とキャンプに行きました。
 でたらめなキャンプで、8/13に久しぶりに飲み会があってその場で「明日キャンプに行こう」ってことが決まりました。僕は8/14は岐阜で法事があったのだけど、その日のうちに新幹線で帰ってきて、夜の8時くらいから参加しました。京都加茂川のずっと北のほうで、本当に月明かりしかない場所でバーベキューをして、星を見て少し話してたき火をした。たき火って僕の知る中でもっとも重要な美しいものです。

 23時。みんなで山に登った。普通に登るのではなくて、まっすぐに登るのです。つまり山道を登るんじゃなくて一直線に頂上を目指す山登り。高校の頃はよくやったけど、この歳で、酔っ払いながら真っ暗な山を一直線に登るのはものすごく危険でした。ありえない傾斜と、不必要に足の長い毒々しいクモ、時折木々の隙間から見える月、遠くで聞こえる犬の声。山といってもただの雑木林ばかりのなんの手入れもされていない山なので、途中で鹿を見かけたりしました。目が光っていてこっちをじっと見ていた。京都の市街地からほんの20分ほど入った所です。バカみたいでも努力をしたら、何らかの特別なものを見られる。それはこの人達ともう10年にわたって繰り返し確認してきた僕の中での真実です。
 土の中に埋まった足をヒルにくわれたり、Tシャツの中にムカデがいたり、蛇を知らないうちに蹴落としていたりするうちに、夜の冒険は終了しました。最後はみんなで山のすそから川に飛びこみました。道がなかったから。そのとき夜中の4時。
 5時くらいまでみんなでたき火をして、空が少し明るくなった頃「帰るよ」といって何人かが立ちあがりました。「明日仕事なんだ」
 そうか、仕事か。じゃ、しょうがないね。昔みたいに遊んだけれど、もう「昔」ではない。

 次の日河原で目が覚めたら体中に傷跡がついていて、わけのわからん虫にさされた後がいっぱいあった。

  昔「カラスが飛んでいく」という歌を作った。4年くらい前。

 夜の山を登る強さを知っている
 今まで見たものがなんだか嘘みたい
 前しか見ていないよ 前しか見ていないよ
 カラスは羽を広げて 前だけ向いて飛んでいく

 夜の山を登る強さを僕は知っていると思う。
 それは生き続ける強さだ。登って降りてまた登る。バカらしくてくだらなくて愛おしい。

Posted by kato takao at 2001年08月16日 03:45 | TrackBack
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