以前もちょろっとだけ書きましたが、美術作品には背景や文脈に強く立脚するものが多数存在しています。その事を踏まえない批判や批評はとてもつまらないものになってしまいます。ですからそういった作品と向き合う時は、鑑賞者もそれなりの気力や体力とある程度の時間が必要とされます。重層的な政治テーマを扱うビエンナーレやトリエンナーレ作品は海外に行けば普通に鑑賞できます。そこで感じながら考えるわけですよ。観光として訪れた先での世界芸術祭体験は、個人的にとてもオススメしたいです。
あと、美術のことなど何もわからない人が見ても理解できるものが本当の美術だろうという意見をいう人がいますが、それも違うと思うんです。これはむしろデザインやマーケティング分野に関わる人の仕事ではないでしょうかね。