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2014年05月06日

横浜スタジアムで行われた進撃の巨人×リアル脱出ゲーム「ある城塞都市からの脱出」のために三日間くらい横浜で過ごした。

デバッグを入れて四回ほど司会をしたけれど、言葉が出てくるスピードが遅くなっていて驚いた。
ほぼ半年振りの司で、三回目くらいからましになったけど。
ほとんど毎日司会をしていたときと比べると、司会力も劣化するんですね。おどろいた。
まあ多少衰えたとはいえ、僕は良い司会者です。
リアル脱出ゲームの司会者に必要なのは雰囲気を作ることと、わかりやすさ。
それ以上のことをやろうとしてみんな失敗します。ふふふ。

ある城塞都市からの脱出は、最初はZEPPでやろうといわれたのだけど、なんとなく気分が乗らず断った。
飯田君から「じゃあどこならやりたいの?」といわれ、「進撃の巨人といえば壁だから、ぐるっと壁があるところ。たとえば全国のスタジアムツアーとかならやりたい」とこたえたら「わかった!」といわれ、その数週間後にはツアーが決まっていた。
もうあまり気軽に冗談を言ってはいけないと思った。

たくさんの人たちの驚くほどの熱量であのイベントは構成されている。
僕はコンセプトと、物語全体の構成と、謎全体の構成を作って、あとはみんなに任せた。
いろいろ上がってくるアイデアに「それでいいんじゃない?」といい続けたらあのイベントが完成した。
多分、1000人以上の大箱キャパのリアル脱出ゲームとしては、過去最高傑作だと思います。

至る所に決め細やかなクリエイティブがある。
謎、衣装、デザイン、映像、音楽、装飾とかだけじゃなくて、スタッフの目線や姿勢や、スピーカーの位置や、パネルの貼り方や、入場のやり方や、言葉の選び方や、クロークのシステムや、コスプレをしてもらうための更衣室にまで。
みんなが自分の持ち場を必死で良くしようとした結果、とてつもなくすばらしい公演が出来上がりました。
僕のお勧めは、OPEN開始のときに始まる「入場の儀式」です。熊崎さんがつくった傑作です。

チームで物を作るってのは、最近の大きなテーマです。
たまちゃんと組んでイベントを作るのは楽しかった。
ぶっきらぼうにぐいぐいとアイデアを形に変えていく推進力はそばで見ていて心地よかった。
たまちゃんとがっつり話し合ってイベント作ったのは、人狼村からの脱出以来のような気がする。

さて、今から全国をまわります。
9日からはじまる大阪の公演は何回か僕が司会します。
大阪で司会するのは何年ぶりだろう?!
よかったらお越しくださいね。

10年前の僕が今の僕をみたらどう思うだろう。
ぎらぎらした目で僕をにらみつけて、侮蔑するかもしれない。
いや、侮蔑するだろう。ほぼ間違いなく。
10年前に考えていた「クリエイティブの到達点」と今考えている到達点はまったく違う。
彼は個の深淵にそれを見出し、僕は社会の表層にそれを見ている。

いつか、両方いったりきたり出来る俺になってやろう。

Posted by kato takao at 2014年05月06日 03:08 | TrackBack
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