シンガポールの公演が終わって、その日に朝まで打ち上げしてそのまま空港に行って、飛行機で眠って、夜に成田に着いて、赤坂で打ち合わせをして、翌日朝からプレゼンがあって、すぐに新幹線に乗り込んで京都で講演会をして、京都事務所でスタッフと話して、今家に帰ってblogを書いてる。
シンガポールは最高だった。
チケットが完売して、会場ではシンガポール流の熱狂が巻き起こり、新たなビジネスの話がそこらじゅうで話されていた。
Vivid Creationsという会社にものすごく御世話になった。
社長をはじめすべてのスタッフがとてもキュートで、自分の意識をちゃんと持っていて、人生を楽しむことにポジティブですばらしい会社だと思った。シンガポールから日本を元気にするというコンセプトを社員全員が持ち、シンガポールで歌舞伎や落語のイベントを作っている会社です。今回一緒にリアル脱出ゲームを作って、本当に大好きになった。
Vivid Creationsの小野さんからメールをもらったのはもう一年前だ。
僕は時間をかけて一つのプロジェクトを成功させるというのがあまり得意ではない。
「二週間で形にならない企画は良い企画ではない」と公言していたりもする。
でもVivid Creationsさんとのプロジェクトは時間をかけてゆっくりと、でも確実に一年間かけて醸成された上質のワインみたいな企画だった。
それが、シンガポールでどかーんと成功して、かなりたくさんのテレビや新聞やラジオが取材に来てくれて、お客さんがみんな熱狂してくれたことをものすごくうれしく思っているし、これが明確に未来につながっていくのだと思っている。
そうそう、大事なことを一つ書かなくちゃいけない。
初めての英語バージョンリアル脱出ゲームがうまくいったのは、僕が作ったいい加減なラフを形にしてくれたSCRAPの吉村女史のおかげであると明記しておく。面と向かってこの件について言ってなかったのを思い出したので今ここで書く。
彼女が進めているサンフランシスコ公演もきっとうまくいくだろう。
アメリカでぐっと話題になるとうれしいなあ。
シンガポールで一人のすごい才能に出会った。
彼は写真も、グラフィックも映像もすばらしいクオリティーでやり遂げる。
まだ22歳だって。
才能ってあるんだね。
俺なんて、自分に才能があったと確信したのは36歳のときだよ。
シンガポールで、SCRAPのスタッフや、Vivid Creationsのスタッフとわあわあ騒ぎながら思った。今を人生で最高の時間にしちゃいけないと。
シンガポールで過ごした時間は本当に最高で、あの国には一人も嫌な人なんていないんじゃないかと思うくらい素敵な時間だったけど。それでも。
それでも僕らは今過ごしている素敵さを圧倒的に凌駕するような「文化祭的祝祭」を現出せしめるために日々まい進する所存であるのです。
物語はまだ始まったばかりなのさ。たぶんね。
シンガポールの取材で聞かれたこと。
「あなたはなぜリアル脱出ゲームを作ろうと思ったのですか?」
「こういうゲームが僕の子供の頃からの夢だったからです」
「子供の頃の夢?みんなそれを持っています。なぜあなたはその夢を叶えることができたのですか?」
僕が唯一口ごもった質問だった。
僕は夢を叶えたのか。
そうじゃないのか。
僕にはわからない。
でも、叶えたように見えているなら、それでもいいやと思った。
「叶わないと思ったことなど一度もないからです」
うそぶいた分は、これから現実にしていけばいいだろ。
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