2010年01月25日
彼女は、飛べなかった。
飛ぼうとしたけれど。
飛ぶ前に止められた。
飛んだら何か見えたかもしれないけれど、飛ばなかったから見えなかった。
あるいは、君がなにかを願う。
そのためになにか行動をする。
その結果悲しいことが起こっても、君の願いが強ければその悲しい状況から何かを得ることができるだろう。
そのとき、その悲しみは悲しみのまま存在はできない。
なぜ彼らは、飛ぼうとした彼女を止めたんだろう?
もしかしたら飛べたかもしれない彼女を。
飛べなかったなら飛べなかったで、そこから何かを学んだであろう彼女を。
僕はやりたいと願ったことをやらなかった人を否定することもない。
勝手にやらなかったのだ。
僕の知ったことではない。
僕はもっと他人に無関心でいよう。
これまで世界が僕に対してそうであったように。
誰かが隣で失敗したらあざ笑い、成功したら悔しがろう。
僕は誰も止めない。
背中を押すことはあっても、進む先に対して知っていることを発言することはあっても、止めることはしないでおこう。
彼女は今どこにいるのだろう。
そこは、音楽のある場所だろうか。
時折テレビで見かける彼女は、知っているだろうか。
あの時踏み切っていれば、飛べたかもしれないことを。
ああ、でももう彼女のこともどうでもいい。
僕は、世界に暗闇があることを知るものだ。
せめてそれをよけずに進もう。
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