京都のワンマンライブが終わって、本当に本当に疲れ果てて、今日は一日何もできずに倒れこんでいました。
体力とか気力とか以外に何かものすごく僕にとって重要な何かが飛び出して行ってしまったようです。
本当に今日一日まったくなにもできなかったなあ。
どんなライブだったんだろう。
自分ではわからないな。
とにかく、今出せるものは全部出した。
僕らの抱えているものを全部。
いつだったか、どこかの曲の、どこかの歌詞で一回だけ泣きそうになって。
それがどこだったかももう思い出せないのだけど。
最後、声が出なくなって、僕が歌うべきパートをありちゃんが歌ってくれて、これは美しい映画のようなシーンだと思った。スローモーションみたいに時間が流れて、僕は必死で声を出そうとして、でも出なくて、僕が歌うべき音がありちゃんの声で流れていた。
今日一日倒れて過ごしながら、きっぱりと断ち切れたはずの糸について思いを馳せた。
目を閉じれば後悔ばかりが浮かぶ。
もっとうまいやり方がなかったのかと思う。
スタイルが違うから壊れてしまった。でもスタイルなんか別にいつだって変えられるよなあ。
きっぱりと結論を出したつもりでも、感情を体が覚えていやがるなあ。くそう。
ライブの翌日はいつもこんな感じ。
一番ネガティブな自分になる。
なんにもなくて、なんにもできなくて、どこへも行けない。
夜になってやっとごそごそと動きだして、SCRAPの事務所へ行き、スタッフと話す。
「いつもの加藤さんじゃない」とかやあやあいわれながら、抜け殻のまま簡単なラフミーティング。
そりゃいつもの加藤じゃないさ。俺は昨日世界一かっこいいロックバンドのボーカルだったんだぜ。とも思ってみるが、その思いが彼女に届くことはないだろう。
ステージの上で声が全く出なくなったとき、それでも僕から何かが出て行って、ちゃんとどこかへ届いたような気がした。
あれはなんだったんだろう。
歌詞も、メロディーも伝えられなくなって、のどが焼けつくように痛くて、胃が痙攣をおこしたみたいになって、ステージ上で僕は餌付いた。
でも、確かになにかが僕から飛び出して行ったんだ。
とても大切ななにかが。
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