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2009年02月01日

 ついさっきNHKのニュースで「煙草を吸わず、酒はめったに飲まず、小太りの人が長生きする」というのを聞き、よし俺の人生はそんなに長くねえ、と悟った加藤です。さーて、進めてきた企画を一気に企画書にまとめ上げるぞ!という気合いを一気に萎えさせるニュースでした。もういやだ、酒を飲んで眠ろう。

 今日は「饒舌な秘密」という演劇を見に行ってきた。
 SCRAPにも公演情報を載せさせていただいたWANDERING PARTYという劇団の公演。
 この公演の特筆すべきところは「五條楽園」で公演が行われるところ。
 五條楽園の説明をするのは、難しい。というか僕はあまりそういう風俗的なものごとをしらないので五條楽園がどういうポジションのところなのかよくわかってない。
 簡単に言うと芸妓と遊べるところ、だ。

 僕は、今日やや公演に遅刻して、とてもあせって、五條楽園をうろうろと歩き回ったのだけど、夜のせいか、雨のせいか、本当に幻想の国に迷い込んだかと思うほど不思議な場所だった。仄かに光る提灯がそこかしこにならび、年老いたおばあさんが僕が通る時にぽそりと「いい娘いますよ」といった。雨の音に忍ぶように。
 
 会場であった五条楽園歌舞練場は100年近い歴史を誇る木造建築。
 長い時間かけて醸造されたここだけの空気をもつ建物。
 こんな場所で脱出ゲームとかが作れたら楽しいのに。

 公演もまた、虚実の織り交ざった不思議な世界。
 実在の人がモデルになっていたり、虚構が祭りの中に溶け込んでいる感じ。
 どちらかというと、竹を割ったようにぱきぱきと物語が進んでいくのが僕は好きなのだけど、このシュールさには不思議と飽きなかった。たぶん、演出がとても細かいところまで行き届いていて、台詞にキャッチがあったからだと思う。物語のための言葉ではなく、キャッチコピーを羅列することで全体を大まかに連想させる感じ。

 まあ、僕は演劇といえばヨーロッパ企画しかしらないといっていいほどの演劇音痴なので、えらそうなこと書いても信ぴょう性はないけれど、まあそんなふうなことを思ったよ。誘ってくださった、あごうさんありがとうございました。

 思えば僕は、長い歴史をもった舞台小屋みたいなものが異常に好きで、四国の金毘羅山に行った時も金毘羅大芝居という歌舞伎小屋に行った時にものすごく興奮したし感じ入った。歌舞伎が好きというわけじゃないんだけど、誰かがこの場所で芸事に必死で打ち込んだっていう歴史を感じさせてくれる場所が好きみたい。だから、いまだに磔磔や拾得にいくとドキドキする。西部講堂が好きなのもそういうことなのかもな。初めて拾得の楽屋に入った時のことはもう忘れられない。この場所でどんととか中川さんとかそういう人が音を奏でたのだと思うと、自分がその歴史の一部になったような気持になって、すごく興奮した。

 かくいう僕は、昨日Limited express の飯田君に「三ヵ月に一回しかライブをしないバンドなんて、今のバンドじゃない」と一刀両断にされ、「俺はミュージシャンだ」という大前提が揺らいだような気持になっている。まあ、コないだのソロライブがなかなかよかったので、そこまで卑屈な気持ちではないのだけど。まあしかしそんなことはどうでもいい。どうでもいいだろう。

 もうすぐNHK主催イベント「若気の至りロックフェスティバル」だ。
 はたしてみなさま応募してくださったでしょうか。そして、なかなかの難関になるようで、当選した人はかなりの幸せ者ということになりそうです。
 それにしても「若気の至り学生実行委員会」はすばらしい。こんなにポジティブに今目の前にある問題に立ち向かう学生の集団がほかにあるのだろうか。自分が学生の時と比べると吐き気をもよおすほどのすばらしさだ。
 この模様は番組となってのちに放送されるそうだ。イベントだけで終わるわけじゃないイベントを製作できることをうれしく思う。
 あと二週間。
 走れ走れ。
 終わったら、飯田君と飲みに行こう。この不思議なイベントについてたくさん話さなくてはならない。
 焼肉をおごってやろう。
 僕らがその時に、フェスについて、NHKについて、学生について、音楽についてなんて話すのかが楽しみだ。

 そして、その直後から、たぶんボロフェスタが動き出す。

Posted by kato takao at 2009年02月01日 03:44 | TrackBack
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