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2009年01月23日

 かなり打ちのめされながら、なんとか急場をしのぎました。
 「急場をしのぐ」って良い言葉だな、と今はじめて思った。なんか今の感じにぴったり。

 コンクリートを切り取って、音にならないかなあと思う。
 漠然に端を発する、鋭角の質量。
「冷たければ冷たいほどいいのです」バーテンはグラスを磨きながらいうけれど、そんなたわ言は一秒だって聞きたくない。

 眠くて眠くて倒れそうな会議の狭間で、どうも俺はツチノコを発見した気がする。
 得体の知れない何かに触れた。
 純粋な楽しみと、少しの不安と、音楽への圧倒的な信頼感だ。

 たしか僕は昨日、ある会議室で罵倒され、ある種の悪意を浴びた。
 その夜に、宗教的な鮮やかさで復活し、今もまだ夢の中だ。
 僕はまた、いくつかのものを作るだろう。
 いつか君の目にも触れるだろう。
 僕が触れた悪意はざらざらと心に残り、その違和感が消えた瞬間の快楽が悪意の真意を教えてくれた。

 もう30代も半ば近く。 
 あんなに怒鳴られるとは思わなかったな。
 でも、それもありがたいことかもな。
 誰にも怒られないで生きてきたから、罵倒されるほどの何かが出来たって事かも知れんな。

 混迷の極限を迷走した昨日を越えて、だれも予想しなかった平穏な今日を迎えた。
 しかし僕らはまだ勝ちどきを上げはしない。
 まだ、息の根を止めていないのだ。
 負けるか、圧倒的に勝つかしかないんだよ。
 
 さて、僕はまた、ロックンロールの残照の中にいる。
 ロックの残照とはつまり、ロックのど真ん中と同義だ。
 もし君が2/15に予定が空いているならそれはラッキーだ。 
 京都に一つお勧めのイベントがある。

 『若気の至りロックフェスティバル』
 http://www.nhk.or.jp/kyoto/wakage/

 僕と飯田君でここまで進めた。
 こっから先はイベントが勝手に走る。走る。
 僕はそれについていかず、見送りもせず、追い越しもせず、早歩きで追いかける。
 それはロックの未来じゃなく、音楽の可能性じゃなく、今を切り取った結晶ですらなく、ただのロックだろう。
 そして、ただのロックってすげえと思ってる。
 観に来たらいい。無料だし、すごいし、ロックだし。

 ロックって便利な言葉だな。
 いつ使っても、命が削られる。

Posted by kato takao at 2009年01月23日 23:12 | TrackBack
みんなのコメント

若気の至りロックフェス、応募しました。きっと加藤さんのブログを読まなければ応募しませんでした。東京から。
エンケンさんのミルク・ティーを聴けたらいいなあ。

可能性があるのは素敵なことですね。

Posted by: so on 2009年01月28日 11:13
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