多分自分で音楽を作るようになってから、こんなに曲を書いていないのは初めてだと思う。
どんなに間があいても、月に一曲は最低曲は書いていたし、レコーディング前には一ヶ月でもうめちゃくちゃ作った。でも、最後に作った曲は次のアルバムに入るライムライトって曲だ。そういえば、ここ数ヶ月曲を作って欲しいというオファーもなかった。実はちょっと前に曲を作って欲しいというオファーが何件か入って、数曲は書いたのだけど、我ながらいまいちでそれ以降はもう片っ端から断っておりました。
10年くらい曲を作っていて、いつも曲が書けたらほっとする。
そして数日経ったら「こないだの曲が俺の最後の曲だったんじゃないか」と思って不安になる。だから必死で書く、みたいなことを繰り返してきたけど、なんかもう今はそんなこと思ってない。
すごいアルバムが作れた。
このアルバムが生まれた理由は、すなわちこのバンドの結成理由なんじゃないかと思う。
今日からもう一曲も作れなくても、僕はつらくない。
もちろん残念で哀しいとは思うけど、それでも、僕が悲しみにくれる時には、もうこのアルバムがある。
あのさ。
再生ボタンを押すと、イントロが流れるわけです。
伊藤君が作ったフレーズだ。もちろんそこにはリズムがある。森さんがドラムを叩き、ありちゃんがベースを弾いている。僕もギターを弾いているんですよ。数秒の後に僕が歌いだす。
「いつのいつもいつまでも歌ってる」って歌う。
その瞬間が好きだ。
俺が作った歌詞を俺が歌ってて、しかもその歌詞が「いつのいつもいつまでも歌ってる」だ。
体がびりびりするほどうれしい。誰かが僕のために歌ってくれている気になる。
もちろん、僕は、この曲を僕以外の他者に向けて歌ったのだけど、その他者が僕であったというこの愚にもつかないパラドクスは説明する気にもならんな。
昨日。
ロボピッチャーのリハーサルをした。
いったいリハーサル自体どれだけひさしぶりなんだ。
ギターのセッティングすら忘れていたし、なぜかなくなっている機材がいくつかあった。
2曲くらいやったら調子が戻ってきた。
僕は声を張り上げて、ギターを弾いて、ありちゃんと目があったらちょっとだけ笑った。ありちゃんも笑っていた。
そのスタジオは狭くて、いつも4人で中心を見つめながら練習をする。
ライブのときは森さんを見ることが出来ないから、練習のときは森さんの手を見ることが多い。だって、そのほうがリズムがとりやすい。伊藤君は鍵盤とコード譜しかみない。結成して4年になるけど伊藤君と練習中に目があったことがない気がする。ライブ中にはあるけど。ありちゃんは練習中に険しい顔になったり笑ったりする。それがどんな理由によるものかがわからないので、僕は「ありゃ?俺のギターがめちゃくちゃずれてたりするのかな?」とか不安になったりもするけど、まあ、そんなことはしょうがないので気にしないようにする。
練習の時に気をつけることはただ一つで、そこで鳴っている音楽に身を浸すことだ。お客さんを意識せずにきちんと曲やグルーヴや歌詞やメンバーに埋没していけたらそれは良い練習になる。そこから新しいライブへの意識が生まれる。
昨日の練習はそんな練習だった。
久々のライブはどうやらすさまじいものになりそうです。
僕らは金字塔アルバムを作り、必要なリハーサルをしたバンドです。
歴史的なライブをするなんてわけもないことだ。
東京のみなさまに僕らがお見せするのは、「おーロボピッチャーが帰ってきたなー」というライブではありません。細胞の一つ一つを破壊し、再構築し、そこに新しい音楽をひたひたと浸した身体で、ライブをする前とは違う別の生命体です。
そして、9月に入れば、もうなんとすばらしいライブが組まれていることか!
大好きな、大好きな、大好きなデパオクにて、心から尊敬するアーティストと一緒にステージを作るってのがどれほどうれしいことかを、みなさまに伝える言葉を僕は持っていません。
その翌日には、ロボピッチャーのレコ発です。
何度も言いますが、レコ発ってミュージシャンにとって生命線なんです。これほど大切なライブはありません。
ともあれ、ライブでお会いしましょう。
以下詳細
■ 2006/8/29(火) 東京・下北沢CLUB Que
【出演】Lodge / TOMOVSKY / ロボピッチャー
【時間】open 18:30 start 19:00
【料金】前売 \2,000 / 当日 \2,300 (いずれも+drink)
【info】 CLUB Que 03-3412-9979 http://www.ukproject.com/que/index.html
■ 2006/9/17(日) 京都・プラッツ近鉄屋上
■ デパオクミュージック in プラッツ近鉄!vol.4 京都で一番空に近いフェスティバル
【出演】倉橋ヨエコ / キセル / ロボピッチャー
【時間】open 13:30 start 14:30
【料金】入場無料!!!!!!(雨天の場合は1階アトリウムにて開催)
【info】 SCRAP http://www.scrapmagazine.com/
■ 2006/9/18(月・祝) 京都・MUSE
■ ロボピッチャー1stフルアルバム「アリバイと40人の盗賊」発売記念ライブ
【出演】K-106 / キセル / 倉橋ヨエコ / ロボピッチャー
【時間】open 18:30 start 19:00
【料金】前売 \2,000 / 当日 \2,500 (いずれも+drink)
【info】KYOTO MUSE http://www.arm-live.com/muse/kyoto/
■ 2006/9/21(木) 東京・新宿redcloth
【出演】ミンガス / さかいゆう / ChesterCopperpot / ロボピッチャー
【時間】open 18:30 start 19:00
【料金】前売 \2,000 / 当日 \2,300 (いずれも+drink)
【info】 redcloth http://www.redcloth.co.jp/
ぜひともすばやくロボピッチャーHPにて予約してください。
あ、それともう一つ。
ボロフェスタのチケットが例年になく売れております。
これはほんとです。
まだ、売り切れてはいませんが、今後売り切れる可能性が0ではないので、もし「今年こそは行ってみようかなあ」と思っておられる方は急いで購入ください。僕らのライブチケットは売り切れることがほとんどないので、ぼんやりしている人がたくさんいるかもと思って書いてみました。
そんなこんなで、それではみなさま。
ライブでお会いしましょう。
あ、あと、本日ロボピッチャーの1stフルアルバムのチラシが完成いたしました。
今日からこつこつ撒いていると思うので、よかったらゲットしてください。
「私もいろいろ撒きます!」という素敵な方は連絡をいただいたらチラシを送付いたしますので撒いてください。
今なんかさらっと画期的なこと書いたな。
まあ、ええわ。
とにかく、チラシも素敵なので、みんなで撒こう。
そして、どんなにビッグになってもみんなのこと忘れないから。
おー、なんかすげーださいな。まあ、ちょっとださいくらいのほうがいいか。
ともあれ、4本目の500mlbeerがずいぶん前頭葉を叩いております。
そろそろ眠らないと。
明日も忙しい。
ああ、今日は書きたいことの1/4も書けなかった。
また近々書きます。
更新頻度が遅くてごめんね。
にゅーアルバムが売れに売れて、世界に飛び出して、もう近くで見れなかったり、忘れられちゃったらどうしようと本気で心配したうちの一人です。
Posted by: Q on 2006年08月29日 20:52
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