いろんな物が通り過ぎていく音がする。
僕はそれに触れることはできないし、とどめようとすることもできない。
それは通り過ぎていって、その後になにも残しはしない。
8月は素敵な月だ。
きちんと8月である。
僕はもうものすごく働き、ものすごく遊んだ。
働くのはともかく、こんなに遊んだのは久しぶりだ。
遊んでくれたすべての人たちに感謝を。
遊びで疲れるのはとても良い。遊ぶ為に働いてるんだもんなあ。
ロボピッチャーのアルバム「アリバイと40人の盗賊」のマスタリングをしました。
僕はずっとマスタリングスタジオで飯田君に借りた「デスノート」を読んでいただけでしたが、そこで行われている作業が僕らにとってすばらしい物であることは確信していました。
それから、SCRAPの配布。
SCRAPの会議。
そして、SCRAPの合宿。
合宿は夢見たいな時間だった。
滋賀の合宿所を借りて、朝から晩まで遊びまくった。
テニスをして、卓球をして、バスケをして、バドミントンをして、バレーボールをして、バーベキューをして、飲んで、飲んで、飲んで、話して話して話した。
僕はあいかわらずひどいことばかり言っていた。
「詩人ってのは、人が言わないことを言葉にするんだよ」といいながら、とても普通の人は言葉に出来ないようなことを言葉にし続けた。それはもちろん美しい言葉ではない。むしろその対極だ。
SCRAPのスタッフはとても素敵な人たちで、一緒にいると大切なことを思い出させてくれる。
僕がきちんとしたひとつの生命体であること。
もしくは、そこから生み出される物の必然性。
そして、それらの物が、必ずしも僕のためにすらならないことを。
合宿から帰ってきたらロボピッチャーのマスタリング済みCDが届いていた。
聴く。
なんていえばいいのか。
なんともいえない。
これは、世界最高のアルバムだと思う。現時点で。
でも、そんな言葉に意味があるだろうか。
いつか僕の言葉が意味を持つことなんてあるだろうか。
僕はこのアルバムを理性のアルバムだと思う。
ぐらりと揺れたその揺れを極限まで拡大してこれまでのアルバムは作られたけど、今回のアルバムは理路整然とした僕の思念を根幹として生まれた。このアルバムには桃源郷はなく、ただ京都から空を見上げた僕の視点が溶け込んでいる。天国じゃなく、夏への扉じゃなく、僕の部屋の古ぼけたドアノブが溶け込んでいる。あけるときにぎしぎしと音を立て、閉めるときにはパタンと絶望的な音を立てる。
そんなアルバムだ。
夢が夢のまま終わるなんて愚かだ。
目が覚めてからこそが夢ですよ。みなさま。
そして、高校のころの友人たちと飲み会。
しゃべりまくった。
この夏の冒険はもっとスリリングだった。
しかし、それは哀愁と切なさが手を組んだエコノミックなお話。
サイドなビジネスはいつかマンガ雑誌の表紙を飾れるかっつう話だ。
そのあとは30overの男たちがカラオケ屋さんでボードゲームに興じた。
おもしろうてやがて哀しき男たち。
某テレビキャスターと飲む。
彼女がどの程度有名なのか分からないけれど、人前で話す為に必要なエネルギーと自我の確立はすさまじいものがあると思った。彼女が振りまくものはオーラとか、雰囲気とかそういう形而上的なものではなく、物質に限りなく近いエネルギーなんだろう。
遠い場所にいる人と飲むのは楽しい。また飲もう。
さて、そしてもうすぐライブだ。
まずはソロ。
ここのところソロライブばかりなので、音を出すということに関しては弾き語りにコミットしている。気がする。
まあ、なんというかいびつな同窓会の様相を呈したライブですが、どうぞお越しを。
もちろんどうしようもなく今の加藤が見れますし、そこから透けて見えるロボピッチャーもあるはず。
そして、すばらしいタイバンはもう愛すべき人たちばかりです。
ああ、僕がお客さんを集めなくてはならないのに、ぜんぜんまだ予約が増えておりません。
本日午後3時くらいまでならなんとかなると思うのでどーんとメールください。もしくはライブハウスnanoに電話して「加藤の日記にnanoに電話したら前売り料金で入れるって書いてあったんですけど」とか叫んで自分の名前をいってみてください。きっとなんとかなるはず。というかなんとかします。
加藤隆生ソロライブ
■ 2006/8/16(水)京都・nano
【出演】ちえみジョーンズ / 鶴坊 / 原田博行(京都町内会バンド) /
【出演】FLASHザ徒歩5分(openning act) / 加藤隆生
【時間】open 18:00 start 19:00
【料金】\1500 +drink
【問い合わせ】京都・nano http://www.eonet.ne.jp/~nano2003/ 075-254-1930
それでは、みなさま。
ライブ会場でお会いしましょう。
僕は今から眠り。
お昼から一つインタビューを受け。
そのあとライブ会場に駆けつけ。
リハーサルをして。
親しいミュージシャンたちと故知を分かち合い。
親密なライブをするでしょう。
親密さの存在理由が吹き飛ぶほどの親密さで歌います。
どうぞお越しください。
かとう。
Posted by kato takao at 2006年08月16日 05:32 | TrackBack
*POSTを押しても自分のコメントが見えない場合、一度ページの更新をしてみてください。
*HTML不可です。
*アドレスは入れると自動でリンクになります。
*管理者の判断でコメントを削除することがあります。