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2004年04月26日

 京都は冷たい雨が降っていて、しとしといってます。
 僕はなんとなくぺしゃんこな気分で、ものすごくたくさんのことをしなくてはならないのに、全部一生懸命やる気にならない。一生懸命じゃないのに、てきぱきといろんなことをこなしている。誠実さとはとんと離れた場所に僕はいる。

 しかし、このライブの次の日の喪失感はなんなんだろう。
 これだけライブをやっていて、まだこんなにしょんぼりするのか。
 朝目が覚めたときに、胸のとこらへんで「ばきっ」て音がして、空っぽになってしまった。喪失感というより飢餓感。体がうまく動かないのに、緊迫感が以上に増していく。
 まん中らへんは冷たくなっていて、どんよりとしている。
 またか、と僕は思う。なるべく落ち着いた声で僕は話しかける。「大丈夫、時間がたてばきちんと治るから」声に出して言う。耳がその響きを聞き取って、少しでも安心できるように。

 家のパソコンにはメールが60件も着ていて、半日がかりでだいたいの返事を書きました。仕事の依頼がぽつぽつ来ていて、ああ、しばらくこれで生きていけそうだ、と思ったりする。
 今日は原稿用紙30枚分くらいメールを書いた気がする。もちろん、気のせいかもしれないけど。たぶん、ちょっとおおげさに言ってるだけだけど。

 とにかく体がだるい。不安定で、つまらない気持ち。腹立たしい気持ちにもならない。しんみりとだけしてる。ここでどんな歌を作っているのだろう。どんな歌でもいい。その程度の自由はあるんでしょう?

 夕方くらいから出かけて、にしき屋の事務所を掃除。にしき屋の人たちと話しているとやっと少しだけ元気になる。それは帰ってきてもいい場所なのだと思う。ここからロボピッチャーは始まって、疲れたら戻ってきて休むことが出来る。京都という町にしろ、ボロフェスタというイベントにしろ、ホームがあるってのはすばらしいことだ。そこに行けば優しい人たちが待っていて僕の話を聞いてくれる。時には批判だってしてくれるし、運がよければ建設的な意見も言ってくれる。

 事務所は綺麗になったというより前よりしっかりと散らかって、掃除は終了。もうめんどくさいから今日はやめ。
 僕は帰って、読みかけの本を読みながらビールを飲む。一人ぼっちのフラワーの気持ちが痛いほどわかる。どっちにしろ今思うのは、明日の宿題と君のことだ。

 壊してしまいたいのだ。僕だって。ここで流れに沿ってだらだらと生きて生きたいわけじゃない。でも、物事には壊し方って物がある。僕は叩き潰すのではない。内側からゆっくりと侵食していく。腐らせて溶かす。次に出来上がるものがなんでも僕はいい。ただ壊したい。革命的にではなく、宿命的に。

 東京のライブは階段を駆け上がったと思う。
 レコ発の幸せがあの町でも続いていた。この5DAYSのライブの中で、僕らは僕らが思っていたよりも高い場所にたどり着いた。
 見上げたら、頂上がまったく見えない階段が続いていた。しかもここからは坂が急になっている。昨日よりももっと厳しい場所に僕らはいる。少し気を抜くと落ちてしまうし、登るのはもっと困難に思える。
 じゃあ、なんで登るんだろう。だれが幸せになる旅なんだろうね、これは。
 しかもおれは、早く次のライブで歌いたがってさえいる。前よりもっと高く。前よりもっと高く。

 最後にすごく気になっていたこと。
 ロボピッチャーの掲示板にも書き込みがあったけど、4/23日の440のライブのチケットが売り切れてしまったことをすごく申し訳なく思っています。AKIRAさんごめんなさい。僕らもチケットが売り切れたことなんかなかったので、どう対応していいのかよくわからないのだけど、できたら、事前にHPかなんかで取り置きしておいてくれたら確実だと思います。
 今後、チケットが売り切れる可能性のあるライブは、なるべく出来る限りHPなどで告知していこうと思います。このたびはほんとすいません。

 それでは。

 さ、風呂入って寝よ。
 

Posted by kato takao at 2004年04月26日 23:46 | TrackBack
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