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2003年12月20日

 神戸から帰ってきました。
 なかなか手ごわい街でした。また行きたい。ラーメンがおいしかった。

 
 とてもよい人たちと一緒にライブが出来てよかった。はじきよさん、サンタラさん、どうもありがとうございました。ちなみに、サンタラさんは昔ハラッパカラッパの平井、倉光さん、ロボピッチャーのありちゃんが所属していたバンド「スプーニーズ」とタイバンしたことがあるという猛者でした。世の中狭い。サンタラには東京でこないだタイバンだったヨシンバの人も入っていて、なんかもう、わやでした。

 なんとなく、毎日考えてる。音楽をするってどういうことなんだろうな、とか、音楽で金を稼ぐってどういうことなんだろうなとか、イベントを主催することとか、アルバムを出して全国的に流通させて大もうけすることとかについて。
 先日古い友人から「アイデン&ティティ—」という漫画を借りて、さらに深く考え込んでしまいました。
 ロボピッチャーも、たぶんちょっとした瀬戸際で、いくつかのものを得る代わりに、いくつかのシミみたいなものがこっそりと体に描かれていくのかもしれません。
 ところで今「シミ」って打ったら「紙魚」って漢字が出てきました。すごく美しい言葉ですね。どういう意味なの?
 まあ、それはさておき、その動きが、バンドにとってどうなのか。僕個人にとってどうなのかってことが、わからないのです。
 多分、答えは結論であり、結果論でしか語れない種類のことなんだろう。つまり、どうでもいいってことか。
 ボブディランは「その答えは風の中さ」とか言ってるくせに、すごくせっかちに答えを探しに行って、きちんと見つけて帰ってきたなんてずるいよね。

 時間が流れていって、細胞が酸化して、年老いて、死にます。
 その営みの中で音楽があって、お金が必要です。なにも億万長者になれなくてもいいのだけど、いいのだけど、とはいえ、生み出される欲望を堰き止めるダムもなく。
 まるで冷蔵庫の中の肉がゆっくりと腐っていくように、目には見えないスピードで僕らは少しづつ下落を続け、気がついたときには致命的にどうしようもない場所にいるのかもしれない。
 その致命傷が物質的なものであろうと、精神的なものであろうと。
 その場所ですら音楽を奏でていられるバンドでありたいと、思ったりもする今日の神戸の帰り道でした。
 崇さん送ってくれてありがとございました。

 明日はnanoでライブです。19:00からです。ぜひ。

Posted by kato takao at 2003年12月20日 03:02 | TrackBack
みんなのコメント

今日は夕方まで四条にいる用事があったので、nanoへ行くかどうするか、迷っていたのですが、この日記を読んで、やっぱり行こうと意思を固めました。…この私の行動が、加藤さんの問いかけの答えになるかは分からないけど、私にとって、今日のソロライブは、とても良かったです。ところで「紙魚」は、確か紙を食べるちっこい虫だったように記憶してます。図書館で借りた古い本をめくると、つーっと動いていくやつです。

Posted by: やすえ on 2003年12月20日 23:38

紙魚

http://puh.web.infoseek.co.jp/bookworm.htm

本当に紙を食べているのはこの虫ではないそうなのです。

ちょっと物悲しいような虫。

Posted by: 森木 on 2003年12月22日 00:54
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