二つほど前の日記で、バンドの解散のことを書きましたが、その後で僕の親しくしてもらっているユニットから一人メンバーが抜けました。
そのことには僕はこれといった感想はない。
ただ、わかる。
バンドをやってきて、メンバーが一人抜けるってのは、それは「バンドをやってきてメンバーが一人抜けた」ってことを体験した人しか分からないことです。それ以外の人には何一つ分かってもらえないことです。
そこには、何回も何回も混濁のもとに繰り返された思考があり、あきれるほどの迷いがあり、思惑があり、音楽があり、それ以外の人間関係や、個人としての未来や、プレイヤーとしての現在や、友人としての立場などがあって、それでもなおかつやめなくてはならない(もしくはやめさせなくてはならない)音楽的な尊厳がそこにはあるのです。
それはメンバー以外の人間にはわからないことだ。その決断がどれほどの時間と音楽的な思索の元で為されたのかを正確にしっている人間だけが、意見すればいい。
これはちょっとした、バンドマンと付き合うときの注意点なんだけど、バンドに関しての音楽的な意見はどんどん言ったらいいと思います。それがどれほど批判的であっても、最終的にバンドのことを思っているのであれば、それを飲み込めない相手のほうが悪い。
ただし、バンドメンバーの脱退や、解散などに関しては一言も批判してはいけません。
もちろん、たくさんの感想はあると思う。でも、批判はいけない。その結論に至るまでに、すでにものすごい苦渋を背負っているのに、さらなる苦痛を与える必要なんてまったくないからです。なんのプラスもない。
とてもマニアックな状況における個人的な意見ですが、妙に意見を言いたがる人を見たので、ちょっと書いてみました。
あ、新曲は順調です。
Posted by kato takao at 2003年11月06日 05:32 | TrackBack
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