やあやあ久しぶりの更新ですね。
東京に行って帰ってきて、雑誌の〆切り真っ只中でもう大騒ぎかと思いきや、以外とあっさり仕事が終わって、特にやる事もなくてごろごろしてたら日が過ぎていきました。今頃デザイナーさんが頑張っている頃だと思います。ファイト。
しかし、この半年ですっかりいる場所が変わってしまいました。もちろんそれは僕が望みもした変化なのだけど、秒刻みで変えなくてはならない繊細なステップにうんざりしているのもたしか。さて、希望は、かなわないうちが希望なのかね。
そして、僕は暗い部屋でこっそり歌を作っている。やらなくてはならない仕事が山のようにあるのに。なにもかも忘れてギターを弾いている。僕が歌いたい曲だけをを作る。後の事は知らない。
脱ぎ散らかしたパジャマが部屋の真中にいる。そこにさえいなかったら問題なかったのに。僕はめちゃくちゃに切り裂いて捨てる。この世のもっとも唾棄すべき物を切り裂くみたいな形相で。僕の息は荒れている。世界のピンチを救ったみたいな気持ちになっている。
さてと、俺はなにをやりたかったのか。
もうそばに、蹴飛ばすべき空き缶は転がっていない。
振りかえると、部屋は荒れ果てている。〆切り前の編集者の部屋だ。資料が散乱している。
いや、これは予定調和なのさ。弁証法の初歩の初歩で解説して見せよう。これは、こうでなくてはならなかった。なぜかまではわからないけど。君は暗い眼をしている。手を伸ばせば届くのにそうしようとはしない。ここにとどまっていたい。ここにとどまっていたい。あなたは何もまってなどいない。でも、なにも待っていないって、なんて悲しい事なんだろうと思っている。あなたが待っているものがなにかなんて、あなたにもわからない。、でもあなたは強く何かを待っている。願っている。この場所にだれか意味をつけて欲しいと思っている。この場所の名前を正確によんで欲しいと思っている。
僕の場所は荒れ果てている。僕はそこに容易に名前をつける事ができる。ここは僕の場所なので僕にしか名前をつけることができない。さっき切り刻んだはずのパジャマがまたそこにある。その隣には蹴飛ばされる宿命の空き缶もある。まるで希望みたいだ。
僕は空き缶を蹴飛ばす。
名前はその後でつける。
パジャマはまだそこにある。
世界平和は今日も守られなかった。
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