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2001年11月26日


 1ヶ月ほど前から悪戦苦闘しながら作っていた曲がついさっき出来あがった。

 メロディと同時に歌詞をざっと作っておいて、後でゆっくり手直し、というのが僕の作曲のだいたいのスタイルなのだけど、今回はメロディーが途中で変更になったり、歌詞が全く出来なかったり、さらに歌詞も出来てないのにバンドの練習でやったら結構よかったので次のライブでやることになってしまったり、それなのに歌詞は出来なくてもうほんとに大変でした。くるしくてしょうがなかった。自分の才能について本格的に考えました。とりあえず完成。良いのかどうかは後で判断されることです。今のところは「まあまあいいんじゃないか」とぼくは思っています。とりあえず、出来あがったことにほっとしてささやかな祝杯をあげています。ビールがうまい!

 昔、ダニエルキイスが「アルジャーノンに花束を」でネヴィル賞を取ったときに、アイザックアシモフというSF作家が彼のもとにやってきて、「どうやってあんなすばらしい作品が書けたのですか?」と聞いたそうな。ダニエルキイスは「私にもわからない。わかるなら教えて欲しい」と切実な顔でいったそうです。

 物を作るという不思議をあらわしたエピソードで、僕はこの話をSF小説を読みふけっていた中学のときに読んだのだけど、今でも時々思い出します。いったい、ものを作るってどういうことなんだろう。「神様がおりてくる」という表現をする人もいます。しかし、この神様の気まぐれには本当にあきれるほど苦しい思いをさせられます。僕らは音楽が作れないととき、もしくは文章が書けないとき、絵が書けないとき、なにも思いつかないときに、どれだけ祈ったらあいつは気がすむっていうんだろう。さっさとおりてきて、曲でもなんでも作らせてくれりゃ良いじゃないか。

 まあ、とにかく今日は幸せです。この幸せのために曲を作ってるので今日は一人で祝杯をあげさせてください。明日から又、別の試練が待っているのです。

 今日作った曲はクアトロで発表されます。たぶんね。

Posted by kato takao at 2001年11月26日 02:44 | TrackBack
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