しばらく日記を書かないうちに、たくさんの印象的なことがあった。
ロボピッチャーの東京ワンマンライブや、ロマンチック理数ナイトや、ファッションショーの華麗な秘密や、その他のたくさんのこと。
一つ一つの起こっていることを丁寧に振り返ったりもしてみたいけど、結局もう全部全部やり散らかしている。
みんなが、パーティー船の上で大爆笑しながら、ちょっとずつ疲れている。
さて、僕が今から書くのはボロフェスタのことだ。
これは、僕が「このままじゃ俺の人生は駄目だ」と確信したときに立ち上げた京都の音楽フェスティバルだ。
僕と、ゆーきゃんと、土龍、飯田君で始めた。
僕ら4人は京都で、なんとなく閉塞感を感じていて、なんとなく不安で、なんとなく爆発したかった。
ぼんやり音楽をしていても、フジロックには呼んでもらえないことはうすうすわかっていたので、「じゃあ、自分たちで作ろう」と思って作った。
「ないなら、自分たちでつくろう」っていう発想はこのときに生まれた。
やってみたら、出来た。
やってみないといけないなあって思った。
僕らには、今あってほしいことがわかっていて、どうやったらそれが起こるかもぼんやりとわかっていた。
あとは、やってみるだけだったのだ。
あれから8年経って、ボロフェスタもずいぶん変わった。
場所は西部講堂からKBSホールに移り、それぞれの生活や考え方も変わった。
それでもボロフェスタは続いていて、僕らは相変わらずぼろぼろになっている。
つい4日ほど前は僕は東京ミッドタウンでファッションショーを作っていたのにね。
なにかが、指の隙間からはらはらと零れ落ちていくようです。
零れ落ちていく様も素敵だなと思います。
僕らが積み上げた塵芥が空に舞い上がり、雪みたいに降ってきます。
僕はそれを少しだけ離れた場所で見ています。
どうか、一人でもたくさんの人たちが、この雪に気づいてくれますように。
このボロフェスタの出演の後、ロボピッチャーはライブ活動をしばらくやめます。多分一年くらい。
「来年のボロフェスタで復活するんでしょう?」と聞かれるけれど、それが決まっているわけじゃない。
決まっていることは、少なくとも一年間ライブ活動をやめるってことだけだ。
こんなときは、どんな歌を歌えばいいんだろう。
上手にさよならっていえるかな。
それとも、またねって笑っていうか。
いつもみたいにありがとうだけいって、ステージを降りちゃうのかもな。
どんなライブを僕らがするにせよ、このライブで僕らの今後は決まる気がするな。
僕のままでステージに上がろう。
ロボピッチャーが勝手に僕を上がらせてくれるだろう。
どこまでいけるかをどうぞ観に来てください。
さようなら、さようなら、やさしい人たち。
未来が今から伸びる平坦な道の先ではないってことを、教えてあげる。
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