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August 30, 2004
前に書き忘れたんだけど、D-A-DってBURRN! 系じゃない人のほうにずっとアピールすると思う。
「Everything Glows」(2001) は、カウ・パンクと呼ばれた初期の激しさとも違うし、ワールド・ワイドにデビューし BURRN! に取り上げられた頃の、ハード・ロック的な整合感とも違う、長いキャリアに裏付けられた安定感と余裕を感じられる、大人なロックンロールだ。
プロデューサーが RED HOT CHILLI PEPPERS を手がけた JIm Scott ということもあって、音作りは現代的。
イマ風のドラムの音色(打ち込みも)や効果音が、ギターの古臭いエフェクトと妙なマッチで、独特な雰囲気を作ってる。
昔のフィルムに、CGで鮮やかな色をのせてるような感覚。裏ジャケがそんな感じなんだけど。
(04) "Something Good" とか、ギターの音は生々しいのに、ヒロヒロと一昔前のシンセみたいな音がかぶる。歌が前に出てて、弾き語りを聴いてる感じ。不思議。
ジャケをよく見ると、ダムの上を象が何か引っ張ってたり、湖に自転車や魚の骨が落ちてたり、細かい。むだに(笑)。
August 29, 2004
ドゥドゥ・ニジャエ・ローズと発音するらしい。
西アフリカのセネガル(首都はラリーで有名なダカール)という国から来た、パーカッションの王様と呼ばれる人なんですが、昨日、この人と彼が率いるパーカッション・オーケストラの生演奏を聴きにいきました。
これが何とも恐ろしいほどのパワーで、完全に圧倒されました。
本来なら200人以上で構成されるメンバーの中から18名だけ来日って、アフリカでは何人で演奏してるんだ!?
思い出しただけでも鳥肌が立ちます。まだ。
アフリカの太鼓にたどり着くまでの道のり・・・
とりあえず GENESIS → PETER GABRIEL → REAL WORLD → DOUDOU って感じ。
PETER GABRIEL を聴くようになるきっかけのひとつは、本当は AFRO CELT SOUND SYSTEM だったりする。これもすごいグループ(民族音楽+テクノ)なんだけど、これに目をつけたピーガブすごい!って。
ここから雪崩のように・・・REAL WORLD。
ドゥドゥは小柄なおじいさんなんだけど、エネルギッシュに動き回るし、バチさばきの力強さもものすごい。そして本当にオーケストラの指揮者のように、動き回る。
それにあわせて、18人のリズムがビシッとそろう瞬間は圧巻。
あのカオスな状態から、ぐわっと整っていく。また鳥肌。
ソフトに歌うような音から、ハードでものすごい音圧まで、太鼓だけでこんなダイナミズムが出せるもんなんだ。
北朝鮮の楽団もレアな経験だったけど、これはそれ以上の衝撃だったかも。
August 28, 2004
EXCITER というバンドを知ってますか?カナダのバンドなんですけど。
お世辞にも巧いとはいえない(はっきりいって下手です)、80年代中期のスラッシュ・メタル創成期にあって重要な名盤「Heavy Metal Maniac」(1983)でデビューしやした。
ぐちゃぐちゃになりながら突進するスピード・メタルもあれば、ブリティッシュな翳りのあるスローな曲もあったりして、メタルの一つのスタイルを作ってます。
このアルバムが、大勢の早弾きギタリストを世に送り出したことで知られる、マイク・ヴァーニーの Sharpnel から出てるってのがすごいですよね。
そんな彼らのライブ盤「Better Live Than Dead」(1993) です。レコードもライブもあまり変わりません(笑)。荒々しいです。
収録曲は、
01. Stand Up And Fight | (1st「Heavy Metal Maniac」) |
02. Heavy Metal Maniac | (1st「Heavy Metal Maniac」) |
03. Victims Of Sacrifice | (3rd「Long Live The Loud」) |
04. Under Attack | (1st「Heavy Metal Maniac」) |
05. Sudden Impact | (3rd「Long Live The Loud」) |
06. Delivering To The Master | (2nd「Violence& Force」) |
07. I Am The Beast | (3rd「Long Live The Loud」) |
08. Blackwitch | (1st「Heavy Metal Maniac」) |
09. Long Live The Loud | (3rd「Long Live The Loud」) |
10. Rising Of The Dead | (1st「Heavy Metal Maniac」) |
11. Cry Of The Banshee | (1st「Heavy Metal Maniac」) |
12. Pounding Metal | (2nd「Violence& Force」) |
13. Violence And Force | (2nd「Violence& Force」) |
ヘッドバンガーのファッションとしてはこんな格好が王道ですね。
August 27, 2004
元 BLACK CROWES のギタリストがソロ・アルバムを発表したみたいです。
いつ登録したのか覚えてないんだけど、うちにDMが来ました。
タイトルは「Paper」。8/24 にアメリカでリリースされたようです。パチパチ。
日本発売の予定は、今のところ、無いのかな?
Web サイトで試聴もできます。
こっちでも出来るけどちょっと重い・・・
HAREM SCAREM「B-Side Collection」というのはクセのあるアルバムで。
もともと HAREM SCAREM というバンドは人気がありました。アルバム未収録曲とか日本盤のみのボートラとか、いろいろあったんですけど、それらをまとめてさらに新曲をつけてリリースという、あこぎな商売だ。
1曲の新曲のために 2,500 円のベストを買う熱心なファンは、かわいそうだな。
僕ももう、最近、そういうのは買う気がしなくなってきた。
し・か・も、未発表アコースティック・バージョン "So Blind" ってギターを差し替えただけじゃ・・・歌もドラムもたぶん同じ。
新曲 "Good Enough" は、たぶんボツ曲なんだろうなという感じの可もなく不可もなくといった感じの曲。
"Climb The Gate" の邦題が "クラインブ・ザ・ゲイト" って。「ブ」って何・・・。
OZZY OSBOURNE の「No Rest For The Wicked」も昔は「ノー・レスト・フォー・ザ・ウィックド」になってたけど、今は「ウィケッド」に訂正されてる。
"-ked" の発音で、"naked" と "wicked" は例外なんだけど(他にもあるかな?)、
メタルで英語で覚えた僕としては、レコード会社が子どもにウソ教えちゃ嫌だなぁと思ってた。
それはそうとして、HAREM SCAREM は B Side でなくて A Side、つまり通常のアルバムがお勧めです。特に初期。
メロディアスな "With A Little Love"、ピアノが入ったパワー・バラードの名曲 "Honestly" が入ってる「Harem Scarem」(1991)、トリッキーなギターが鳥肌ものの "Changes Comes Around" が入っている「Mood Swings」(1993)。
この2枚は特にいい。
August 18, 2004
本当は「The Rivalry」が選ばれてたんだけど、ジャケットをスキャンし終わって間違いに気づいた。でも、取り直すのが面倒だったから、こっち。えい。RUNNING WILD「Victory」
2000年リリース。「The Rivalry」の次に出たアルバムで、11枚目。
僕の知ってる人で、RUNNING WILD が好きだという人には会ったことがない。興味をもたない理由は、なんとなくわかる気がする。イメージがイモ臭いから。近代の軍服みたいなのを着て、ロックン・ロルフという名前のリーダー/ボーカルで・・・。
デビューは HELLOWEEN と同時期。ジャーマン・メタルにありがちな HELLOWEEN 系とは違う、正統派パワーメタル。
レビューではよくワン・パターンとか言われてるけど、僕はこの程度なら許容範囲。
(THIN LIZZY + SAXON) × パワー・メタルみたいな雰囲気があったりするからね。そこは結構、僕のツボですよ。
このアルバムは JUDAS PRIEST の "Painkiller"のカヴァー?という感じのドラムリフで幕を開ける("Fall Of Dorkas")。ギターのリフもフレーズも、実は、ブルージーというか、オーソドックスな欧州メタル・テイストで、意外と聴きやすい。
民謡風のフレーズを演歌っぽいと捉えるか、ケルティックと捉えるかで評価は分かれるのかな。
THE BEATLES のカヴァー "Revolution" をやってて、原曲のメロディがキャッチーなもんだから、QUIET RIOT みたいに聴こえてちょっと笑える。
いや、やっぱり、最近の SAXON に近い。ドイツのメタル好きのおっさん達は、週末にはビールを飲みながら、こんなバンドのライブでも観てるのかな。
そうだったら、かなり羨ましい。
August 11, 2004
MARILLION「Made Again」です。
MARILLION も日本盤が発売されなくなって久しいですね。人気が無いというよりも、契約の関係なんでしょうかね。
1980 年前後、NWOBHM の流れから再注目された新世代のプログレ、いわゆるポンプ・ロックと呼ばれるムーブメントの中から登場したバンド。初代シンガーの Fish 在籍時は (Peter Gabriel 在籍時の)GENESIS と比較されることも多かったんだけど、1989 年に 2 代目シンガー、Steve Hogarth が加入してからは、ちょっとキャッチーになったりして独自路線に。特に RADIOHEAD の世界にも通じるような壮大なサウンドスケープ。(実際コラボレートもしてる。)
で、これは 1995 年発表の 2 枚組みのライブアルバム。日本未発売。メジャーから最後のアルバム。契約消化のために発表されたというけど、よくもまあいい音源を隠し持ってるもんですよ。Disc 2 は名盤「Brave」をまるまる再現するという。プログレらしい。
聴き所は、やはり、Disc 2。それから Fish 時代の曲である Disc 1 の (9) Kayleigh と (10) Lavender でしょうか。
Fish の歌い方に慣れてると、ストレートだなぁと思う。
それにしてもギターのトーンがキレイでいいわ。
P.S. MARILLION を聴いたあとに TEARS FOR FEARS と THE MISSION を聴いたけど、あんまり違和感を感じませんね。僕は。BURRN! 系リスナーだけでなく、ニュー・ウェーブ系のリスナーにも OK かもしれませんよ。(ゴスとはちょっと離れてるかも。)
August 09, 2004
今日選ばれたのは、SAMSON「Refugee」
SAMSON というのは IRON MAIDEN のリード・シンガー、ブルース・ディッキンソンが在籍していたことで有名。
別の言い方をすると、ブルース在籍時のものは珍重されても、それ以外はよほどのマニアでもない限り見向きもしない。(あと、巨漢ニッキー・ムーア時代ってのもあるけど・・・。)
なんたって、イマイチ煮え切らないキャッチーなロックンロールですから。
とことんブルージーだとか、パワーポップではじけてたりすれば、B級ながらも知名度は上がったかもしれん。
しかしマニアは、その煮え切らなさが好きなんでしょ?
1曲目の"Good To See You" からもう、キャッチーなんだけど、マイルドというかもっさりしてるというか、微妙なところを突いて、マニア心をくすぐります。
それから(9) "Too Late" の懐かしい感じのハード・ポップ感覚はたまらないですね。
エンディングのフェイドアウトにもっと続けてくれ・・・と思ったファンも多いことでしょう。
そんな感じで、全体的にいい感じにメロディアス・ハード路線で、なかなかいいアルバムです。
SAMSON がどういう活動をしてきたか、とりあえず日本のアンオフィシャル・サイト Burning Emotion から探っていってみてはどうでしょうか。
August 04, 2004
「マイ・コレクションからランダムに CD を選んでくれる」機能が選び出した2枚目のCDはこれ、BLACK CROWS「Lion」です。
これはいいアルバムですよ。これをかけて、リラックスして、リズムにのって日常生活が送れそうです。
(10) Young Man, Old Man の揺れ具合とかいいでしょ?
このアルバム発売後のツアーを観にいったんだけど、客席の雰囲気が本当にいい感じの楽しいライブだったんですよ。
でも、それがそのあと1年も経たないうちに活動休止してしまうなんて。
僕がこのバンドを知ったきっかけは意外にも BURRN!。その頃の音楽の情報源は99%それだったし。
1st が出た時、レコード会社が DEF AMERICAN で、SLAYER とかと同じ系列だったからか?
なんにしろ、出会いました。めちゃめちゃ気に入った!てわけではないけど、まあ、いいなぁ、と。
1st でオーティス・レディングの"Hard To Hundle"をカヴァーしてるけど、オリジナルまで探さなかったってことは、そういうことか。
開けてた窓から、知らないうちに流れ込んだ風が、気が付いた時には、ここちよい部屋の空気の一部になってる。
そんな感じです。
(crow の複数形は crows なんだけど・・・なんででしょう)
August 02, 2004
せっかくなので、カヴァー曲のオリジナルなどについて・・・
(01) PSYCLONE RANGERSはペンシルヴェニアのマイナーなオルタナ/パンク・バンド。この曲を聞く限りでは、オリジナルに手を出そうとは思わない。
(02) IGGY POPは有名ですよね。1988年の「Instinct」アルバムから。こういうビミョウなセンスの選曲は好き。
(03) THE WATERBOYS は男子シンクロじゃなくて、マイク・スコットの・・・アイルランド人脈に顔を出していたので、CDを買ったことがあるけど、ボブ・ディランとか、パティ・スマイスとか好きな人に受けそうな感じだった気がする。(もう手元にはない。)
(04) BOGIE BOYS は全く情報なし。レゲエです。
(05) T-REX は有名ですよね。1971年「Electric Warrior」から。"Get It On" じゃなくてこの曲を選ぶのはいいけど、もっとがんばれ L.A. GUNS。
(06)THE CLASH、バンドも曲も有名。
(07) LED ZEPPELIN、1975年「Physical Graffiti」の1曲目。でもなぜか、POISON の「Open Up And Say ...Ahh!」収録の"Good Love" みたいに聞こえる。
(08)MONTROSE は VAN HALEN 以前の西海岸を代表するハード・ロック・バンド。サミー・ヘイガーがボーカルでした。L.A.GUNS の 2nd のボーナス・トラックでもやってました。
(09) L.A.GUNS の未発表曲。
(10) RUDIE RIVARE も全く情報なし。ちょっとLAメタル風のキャッチーなメロディー。
(11) Remix だそうです。ああそう。あんまり変わってない気がする。ちょっとヘヴィさが薄れたかな。
(12) L.A.GUNS のシンガーPHILLIP LEWIS の弾き語り。暗い。ジョニー・サンダースとかこんな感じのもやってたかな。
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って感じです。参考になりましたか?
8月になってしまいました。夏も本番。本腰を入れてがんばりましょう。
いや、がんばらない。本腰を入れてリラックス!!
・・・それはどういう状態なんだ。
リラックスの BGM は何にしようか・・・なんて迷ってると疲れそうだし、
毎回同じだと飽きるし、膨大なコレクションから意外な再発見も欲しいし・・・
ということで、
「マイ・コレクションからランダムに CD を選んでくれる」機能を作りました。
で、めでたく第 1 回目に選ばれたのは、L.A.GUNS「Hollywood Rehearsal」です。
まあなんと初っ端からとんでもないものを選んでくれるな。いきなり重箱の隅だ。
未発表スタジオ・ライブ・アルバムというと聞こえはいいけど、ほとんどがカヴァーで、タイトルどおりリハーサルだ。
音質もチープだし、何より演奏のテンションが低い。
01. I Feel Nice / PSYCLONE RANGERS
02. High On You / IGGY POP
03. Strange Boat / THE WATERBOYS
04. Gunslinger / BOGIE BOYS
05. Rip Off / T-REX
06. Should I Stay Or Should I Go / THE CLASH
07. Custard Pie / LED ZEPPELIN
08. Rock Candy / MONTROSE
09. All The Way / L.A. GUNS
10. Guilty / RUDIE RIVARE
11. Long Time Dead (Remix)/ L.A. GUNS
12. Dangerous Games / PHILLIP LEWIS
左が曲名で、右がオリジナル・アーティスト。(11と12はカヴァーじゃない)
ほとんど BURRN! 系ではない。というところは面白い。