October 13, 2001
俺の愛なんてちっぽけなもんだけど、
いくらちっぽけでも
捨てたくは、ないね
「ちっぽけな愛」
私が娼婦になったら、一番最初のお客は、
お月様だ。
私が娼婦になったら、
私が今まで買いためたＣＤをみんな売り払って、
世界で一番香りのよい石鹸を買おう。
私が娼婦になったら、
悲しみをいっぱい背負ってきた人には、
翼をあげよう。
私が娼婦になったら、
お月様のにおいの残ったプライベートルームは、
いつも綺麗に掃除して、
悪いけど、誰も入れない。
私が、娼婦になったら、
太陽の下で、汗を流しながら、
洗濯しよう。
私が娼婦になったら、
アンドロメダを腕輪にする、
呪文を覚えよう。
私が娼婦になったら、
誰にも犯されない少女になろう。
私が娼婦になったら、
悲しみを乗り越えた、
慈悲深いマリアになろう。
私が娼婦になったら、
淋しい時には、ベッドに入って
お月様のにおいをかぎ、
嬉しい時には、窓に向かって、
静かに次おこることを待ち、
誰かにむしょうに会いたくなったら、
ベッドにもぐって息を殺して、
遠い星の声を聞こう
寺山修司の詩を俺なりにアレンジしました
