2002年06月28日

020628

「今日の昼はVIPルーム乗っ取り計画でいきますよ。」と仕事中に耳うちで伝言がまわってきました。
何の事だろう・・・?ちょっと楽しみだなと思いながらみんなで社内食堂へメシを食いにゆく。

この社内食堂にはVIPルームと呼ばれている場所があって、僕達のような肉体を駆使する汗くさい作業着バイトさん達はちょっと立ち入れない雰囲気を漂わせているクールな一角がある。ソファーと大袈裟な灰皿、観葉植物が立ち並ぶその一角には、いつもスーツとネクタイをしめた正社員さん達がお昼休みの一時をのんびりとリラクシンしているのである。

どうやら、食後にその「クールな一角」を僕達バイト4人で占拠しようという試みらしい。
なるほど。バイトがそこに「立ち入ってリラクシンしてはいけない」という決まりも、貼紙もない。まぁ占拠するといっても4人がけソファーはたくさんあるし、占拠は無理。

早々に食事を終わらせて、いざ!VIPルームへ。コソコソと行かない。当たり前のように、ごく自然に。途中、一人が「あっ!VIPはこんな物を飲まないな・・・。」とブツブツ言いながら、さっきまで飲んでいたC.Cレモンの空き缶をゴミ箱へ捨てにゆく・・・。おかしい。3人が横一列、1人が向かいにドスンと座る。3人が一斉に足を組んだので、あまりにも不自然という理由で2人が足を元へもどす。
c.cレモンの彼が「オレタチVIPに見えるかなぁ?部下がいるように見えるかなぁ?」と聞いてきたので『っていうかおれら思いっきりバイト作業着じゃん』と思いながらも「大丈夫だよ!見える見える!」と拍車をかけてみる。

僕も含めてみんななんだか動作がぎこちない。「クールな一角」を使いこなせてないし、やはりなれてないのだ。なれない雰囲気にのまれてしまっている。いかにもバイトっていうあからさまなこの会話の内容もいただけない。このままではマズイのでソレらしい会話をしようというナイス提案が出る。

「あの企画は商品化の方向で考えていっていいの?そろそろでしょ?」とか・・・
「はっきり言ってうちのオートメーション化はコスト的にやや難有りだと思いますよ。」
「消費者という捉え方はもうやめにしませんか!」とか・・・。

加速的に調子づく4人は、もはや救いようがない。さらに救いようがないのは、まわりに正社員さん達もたくさんいたので、僕達はあまり聞かれないように小さな声で喋っていたということ。 そして時間が経つにつれて面倒になり、どんどん素にもどってゆく。最初から乗っ取り計画などなかったかのように・・・。まぁ、あたりまえ。「クールな一角」に立ち入っただけでもう欲求は満たされているのだから。

「いやぁ!やっぱり俺、制服の女の子たまんねぇーッス!わっはは!」とか言って大ハシャギ。誰の視線も気にしちゃいない。「どんな制服好きっすか?どんなんっすか?」だって・・・。うるせぇって(笑)。

でも、これが本来の「乗っ取り」の正規ルートかつ最短ルートであった事に気付くのは、それから4時間後の夕方5時をまわっている頃でした。

nakashu* 金曜日 23:56 | TB