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ロボピッチャー・かとうたかおのweblog

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2016年09月27日
「センスのない人がセンスのあるフリをしてつくったのがこれだね」

日記を書かなくなった理由をふと思い出した。

何年か前。
僕はぼんやり見てたテレビで流れたCMに批判めいたことを書いた。
明確な批判じゃない。
なんとなくつまんないなあみたいなニュアンスで。

そしたら、そこからそれを制作した広告代理店からたくさんのリアクションがあった。
わざわざ電話やメールで忠告してくる人もいたし、会ったときに「あれはやめたほうがいいですよ」と忠告してくる人もいた。

詳しくは書けないんだけど、僕はあのCMはクソだ!と書いたわけじゃない。
このメッセージはもっと別のベクトルを向いたほうが適切なんじゃないかと書いたんだ。
クオリティを批判したわけじゃない。
自分との方向性の違いを指摘しただけだ。

そしたら、すんごいたくさんの人たちからあーだこーどと言われた。
半分は冗談交じりで、半分は神妙な顔をして。

「普段だったらこんなこといいませんよ。でも動いている額が普通じゃないんです」という人もいた。
俺程度の人間の発言で吹き飛んでしまうようなことならもう吹き飛んでしまえよ、と思った。
それ以来SNSに書くときは、もうロックンロールな気持ちでは書けない。
ライブのMCで毒を吐くのが関の山だよ。

当時はものすごく広告の案件をやっていたので、知り合いもたくさんいた。
なにかのCMや番組を見て、くそつまんねえなと思っても、知り合いがつくってるかもしれないなあと思うとなにも書けなかった。
しかし、思ったことを書けない日記ってそれ日記の意味ある?
結局この日記は自分の作ったものの宣伝的な意味合いのものしか載せなくなった。
僕の個人的かつ社会的な不満は僕の身近にいる人間だけに小さな声で語られるようになった。
「このCMってまったくわけわかんないね」
「この番組にGOを出した人ってなに考えてたんだろうね?」
「センスのない人がセンスのあるフリをしてつくったのがこれだね」
など。

誰かの作った何かを批判するなんて横柄なことだ。
批判をわざわざ人前ですることじゃない。
それはわかる。まったくその通りだ。
でも、僕は僕で清廉潔白な聖人君子というわけじゃない。
つまんないものには「お前くそつまんないぜ!」といってつばを吐き掛けたい。
少なくともその権利は失いたくない。

で、なにがいいたいかというと、僕はただ自由でいたいだけなのだ。
誰かの決めた規範の中で生きていたくないからがんばってきたのだ。
それなのに、がんばってきた故に、発言が狭められている気がする。

思えば毒舌系の芸人さんやタレントさんやコメンテーターさんはなんと勇気があって、強い心をもっているのか。
どこかでその心が折れないのか。
誰かを悪く言うとき、その数場の強さで悪く言われることを僕は知っている。
彼らのことをもっと支持するべきだし、彼らにもっと優しくするべきだ。

なぜ日記を書かないのか。
なんとなくだれも批判したくないからだ。
でも世の中にはなお、批判したくなる奴らが山ほどいるからだ。

そしてl、誰かを批判した日記を書くのがそんなに僕はうまくないからだ。

kato takao** 27/9/2016 火曜日 04:02 | Link | TB (0) | コメント(2)
2016年09月20日
詩的経営のススメ。そして、正解を教えることについて。さらにささやかな決意表明。

本屋さんでぼんやりとうろうろしてて、ふと「ビジネス」の棚が目に入った。
いろんな本が並んでいる。
「三年で赤字企業を20億企業に変える方法」とか「イノベーションを起こす方法」とか「ほうっておいても部下が育つ10の方法」とか。
数年前にそういう本を何冊か読んだことがあるけれど、今も心に残っている言葉は一つもない。
あまりにわかりやすい言葉過ぎて、リアリティがない気がした。

ふと思ったのだけど、企業を経営していくのはとても詩的なことなんじゃないだろうか。
誰にでもわかりやすい言葉だけでは、企業は育っていかない。
言葉にならない何かを、そっと商品に添えて、いつのまにか言葉で想像していたよりも深い場所にいる。
そういうものが指示されている気がする。
それって、詩のやくわりなんじゃないか。
だからこそ、ビジネスの棚にある本を1000冊読んだって、だれも成功する経営者にはなれない。

とはいえ詩的であることは難しい。
詩は技術だけでは書けないから、後天的に獲得するのは難しい。
じゃあ才能かといわれると、それはまあ8割がたそうなんだろうけど、それだけでもない。
才能というより指向性の違いかもしれない。
ビジネスを物理的に考える人と、詩的に考える人の違い。

とはいえ、ポエムばかり書いている社長も困っちゃいますよね。
訓示がいつも定型詩でメタファーに満ちていても困っちゃう。

金色の馬がため息をつく
彼は草を食み
月を見て
8億キロ先の
ミドリムシのことを
なめた

とか言われたら社員はどうしたらいいかわかんないよね。
うーむ。

僕がいいたいのは、もっと簡単に言うと余白のことなのかもしれない。
すべてを説明してしまわない余裕というか、すべてを理屈の箱の中に入れてしまわない優しさというか。
身の回りに起こるちょっとした偶然に身をゆだねるというか、ささやかな縁に導かれてみるというか。

思えばそんなふうに、目の前にかすかに見える細い糸にすがって、ここまで来たのだった。

僕は最近弊社の若いディレクターに「正解」を教えようとしている。
基礎を教えているつもりが「正解」を教えようとしているのかもしれない。
でも、正解なんてない。
僕にとっての正解は明確にあるけれど、それがすべての人にとっての正解ではない。
いや、ちょっと待て。
でも、僕程度の人間に「正解」を教えられて、それを信じて失敗するならそれはそいつがその程度の奴ってことか。

僕も、ささやかながら一発当てた人間なので、僕なりの「正解」を伝えるのはまあ罪ではないか。
よし、なんか結論出たぞ。

これは幻想なのかもしれないけれど、「僕だけが知っている何か」がまだある気がしている。
もはや僕は世界最高の謎解きイベントのクリエイターとは言えない。
僕よりも優秀な人たちがたくさんいると思う。
まあいるんだろう。
ただ、少し前までは世界最高に明確にいた立場として、まだ伝えられていない何かがある気はしている。
それを伝え終えたら、僕は引退して、次の何かを作りに行きたいんだけど。

来年に少し考えていることがあって、それはとても忍耐を使うことなので、そのトレーニングとしてしばらく日記をこまめに書こうかと思っている。
つれづれなるままのやつなので、つまらないとは思いますが、お暇なら覗いてみて下さい。
ご感想などは、比較的お待ちしています。

kato takao** 20/9/2016 火曜日 02:45 | Link | TB (0) | コメント(2)

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