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2007年05月14日

 物販ツアーが終わりました。
 お越しになった皆さん本当にありがとうございました。

「マネーゲームに乗り出すねん」という不穏当なサブタイトルのライブ2本でしたが、ごく控えめに表現して、爆発的にグッズが売れました。まさか格言集が40冊近く売れるとは思ってもいませんでした。

 今回の企画は、バンドとして、ミュージシャンとしてきちんとお金と向き合おう、というテーマがバンド内でありました。
 ロボピッチャーは、その活動の中でそれほど裕福にお金がもらえるわけではありません。というか、潤沢にお金をもらいながら音楽活動を続けているバンドってほとんどいないと思います。みんなぎりぎりやってます。
 僕らももちろんそうで、それぞれがロボピッチャー以外に仕事を持ち、なんとか時間を調節しながら、自分のバンドを少しでもすばらしいものにするために活動してます。
 それは、本当に尊くて、素敵な精神的志向性ではあるのですが、バンドを維持していくこと、今よりもっともっとすごい音楽を奏でること、自分という人間を音楽に少しでも長い時間接させることをするためには、やはりお金のことをきちんと考えなくてはなりません。

 僕は音楽でお金を稼ぐことになんの罪悪感も感じません。
 自分達の音楽は価値のあるものだと思っているし、自分達が提示したものに対してきちんとした対価を受け取るのは当たり前だと思っています。
 でも、僕はグッズで大儲けするバンドってなんかかっこわるいなあとずっと思っていて、嬉しがってTシャツつくって、音楽はたいしたことないのにファンだまして金巻き上げて、そんなの詐欺じゃねえかと思ってました。

 でも、やっぱり違う。
 僕らが良い音楽を続けていく為に、今より筆舌に尽くしがたいようなすごい音楽を作りつづけるのは、音楽への愛だけではちょっとたりないのです。
 お金がやっぱり必要で、そこから目をそらしていたらバンドや個人が磨り減っていくのです。

 僕らは、僕らの音楽に価値があると思ってます。
 ただ僕らはグッズのプロではないので、グッズにその価値があるのかどうかわかりません。
 でも、ロボピッチャーという存在に価値があると考え、その価値に投資してくれる方がいることを心から嬉しく思っています。
 投資。つまりグッズを買うってことです。
 僕らはもう本当に必死でグッズのクオリティーを上げたいと願い、なんとか必死でみんなであれだけのグッズを作り上げましたが、それでも、今僕らが手にした金額に見合うものを提示したのか自信がありません。僕らのグッズは原価の何倍もする値段で販売しました。それが常識的には適切な値段なのかもしれませんが、僕の心情として適切かどうかはまだわかりません。

 でも、僕は、それが投資であるならば、10円の価値しかない格言集に500円払わせてしまったのであれば、その借りは残らず音楽で返します。

 もしあなたが2500円のTシャツを「500円の価値しかないと思うけど、ロボピッチャーが好きだから買おう」と思って買ったのならば、その思いには絶対に応えたいと思う。

 僕はたくさんのお客さんとめずらしく今回話をして、どんどん原点に戻っていく気がした。
 こうやって、僕らの物販を買ってくれる人のためにも、すごい音楽を作らなくちゃならんと思った。

 結局僕らはいくばくかのお金を手にしたけれど、その分ずーーーっと重い責任も背負ったのだ。
 それでいいと思う。
 それが嬉しいと思った。

 歌ってられればそれでいいのだ。
 出来る限りでっかい声で。

 物販ツアーなんていう妙な企画に参加してくれた皆様。
 本当にどうもありがとう。
 こんな遊びが出来るバンドであることがすごくうれしい。
 
 次はまた全然違うロボピッチャーを見せたい。 
 たった一言で世界を変えてみせたい。
 もしくはどれだけ言葉を尽くしても、世界は変わらないのだというしょんぼりを共有したい。

Posted by kato takao at 2007年05月14日 04:30 | TrackBack
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