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2006年06月14日

 このタイトルは「永遠も半ばを過ぎて」へのオマージュを示したつもりだったんだけど、なんかぜんぜんだめだな。まったくリリカルじゃない。リリカルである必要もないんだけど。

 いつ果てるとも知れぬロボピッチャーのレコーディングですが、ようやく折り返し点くらいには来た気がします。
 僕があと11曲ほど歌って、伊藤君がキーボードやプログラミングを全曲したら終盤にはいるでしょう。ううう、いったいそれはいつなんだろう。
 明日もレコーディングです。あさってもレコーディングです。良い歌が歌えますように。

 こういう時は心が開いてしまいます。
 ふとかかってきた電話や、ふらりとやってきたメールなんかがぐっと心に入り込んでなかなか出て行ってくれません。僕はどんどん入ってくる情報や感情を処理できずに、ただぼんやりとワールドカップなどを見ています。

 ワールドカップ。

 やはり僕は、一生懸命な大人を見るのが好きなんだと思う。
 ただの玉蹴り遊びに必死になっている人たちを見ていると心が洗われるような気になる。
 必死で遊んでいる人はかっこいいな。

 「日本が負けたのに悔しくないのか!」といって言いがかりをつけて、暴力事件などが起こったそうですが、それもまたスポーツ観賞の本質なのでしょうか。あるチームにコミットしないと楽しめないというのはなかなか偏狭であるようにも思えます。
 僕なんか日本が点を入れられて同点になったとき、手をたたいて喜びましたよ。「おお!これで面白くなる!」って思いました。隣にいたSCRAPのスタッフの女の子もそういっていたので、、まあ似たものが集まるんでしょうな。そのあとにさらに取られた2点こそが、ドラマのスタートなんだと思います。あの直後から、みんなが「私は前からジーコはだめだと思っていた。もっと組織的なサッカーをするべきだ!」なんて言い出しましたが、みんなでそいつらの顔を覚えておきましょうね。そして二度とそんな人間の言葉を信じませんように。例え試合前からそういうことを言っていたとしても、その勢いや温度はぜんぜん違ったはずです。「絶対にジーコはおかしい!ディフェンスが穴だらけだ!あいつを辞めさせろ!」って叫んでた人はいなかったんですよ。「おかしいかもなあ、穴あるかもなあ、別の人のほうがいいかもなあ、まあもう大会直前だからそんなこといってもしょうがないけど」っていうのが関の山だったんですよ。

 必死で遊んでいる人たちを必死で観てしまうとつまらないんじゃないかと思うのです。
 僕らは熱くなり、楽しみ、興じたり、感じ入ったりはしても、それに必死になると、スポーツというものの概念から外れていくような気もします。また、そこに加えられる批評やコメントはなるべくユーモアにあふれているべきだと思います。昨日までサッカーなんて見たこと無い人が「中田の動きがちょっと鈍かったよねー、マークがきつかったしねえ」なんて言ってることこそがユーモアです。そこで起こるさまざまなばかげたことを包括してみるのが、正しいスポーツ観賞ですよ。熱く、感じ入り、笑うことです。

 この後、サッカー日本代表チームがさらに2敗を喫して、国内のメディアがどんなふうに彼らを叩くのかを想像するともう心からわくわくしちゃいます。もちろん、ここから2勝して決勝リーグに勝ち上がったらそれはそれで面白いんだけど、その結果出される記事や報道は大体想像できます。みんながそれを期待してるんだから期待通りの露出になるでしょう。楽しみなのはみんなが期待しなかった結果になったときの露出です。おそらくほとんどの記事の最後の行は「~~といのが4年後への課題だ」みたいな感じになるんでしょうな。今の悲しみから目をそらすには未来に目を向けるしかないからなあ。

 お、そんなことを書いてるうちにブラジルとクロアチアの試合が始まりました。
 少しだけ見てから眠ろうと思います。
 明日は良い歌を歌おう。
 音がきちんとこもった歌を歌うんだ。

 僕らもまた、必死で遊んでるんですよ。

Posted by kato takao at 2006年06月14日 05:01 | TrackBack
みんなのコメント

私は点を取られた時、喜んでなかったよ!
ひどい人たちと一緒に見ちゃったなぁ…と思いました。

Posted by: ikuko on 2006年06月14日 12:43

わたしなんて愛媛で弟と呆然としていたのに・・・.スクラップってスクラップだな・・・!!

Posted by: acco on 2006年06月14日 17:18
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