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2003年12月27日

 遅ればせながら紙魚について。(12/20の日記参照のこと)
 森木さん、やすえさんお返事ありがとうございました。
 しかし、美しい名前の生き物ですね。英語名もいかす。
 本を喰うっていう濡れ衣を着せられながらも、毅然として生きてる気がします。
 ところで、僕は古い本を職業柄読むことが比較的多いですが、そんな虫見たことないです。
 なんでかな。図書館はとても好きな場所のひとつなのだけど。月に一回くらいは行くけど。

 今日はいろいろあって、長い一日でした。
 たくさんの愚鈍なやり取りと、一瞬の魂の交流で構成された一日でした。
 また、つまらないことをたくさん思い出した。

 僕は作品を作るときに、けして誰も傷つけたくないと思っています。それは、何かを表現するときの最低のルールだとも思っている。
 でも、やはり知らない間に、結構たくさんの人を痛めつけていたりします。

 昔「流星」という曲を作りました。
 その中で「生まれてすぐ死んでいく赤ん坊じゃなかったんだ 今はまだこの場所で迷いながら立っている」という歌詞が出てきたのですが、その曲を聴いて僕の友人は、なんて残酷な歌だろう、と思ったそうです。その友人のお姉さんが流産した直後だったそうで、あまりにも生々しくて、「絶対に姉には聞かせられない音楽」だと思ったらしいです。

 実はそのとき僕はめちゃくちゃ迷って、落ち込んだりしたのですが、かなり長い時間考えた挙句、「誰かを傷つけるかもしれないから曲を書くのをやめる」ことはしないでおこうと決めました。つまり、誰かを傷つけるかもしれなくても表現していこうと決めたわけです。
 もちろん、誰かを傷つけるために、このささやかな力を使うことは決してないというのが前提です。

 僕のつくる歌や、ここに書き連ねた日記や、そのほかのさまざまな表現で苦しくなったり、傷ついた人には、心から申し訳なく思っています。
 でも、多分、そのことも抱えたまま、僕はこうやっていろんなものを作っていくんだと思います。出来たら一人でもたくさんの人に見てもらいたいし、一人でもたくさんの人に何かを思ってもらえたらと思います。

 なんか今日の日記は単語が重いですね。
 飛べない。

 それでは。

Posted by kato takao at 2003年12月27日 05:00 | TrackBack
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